もういいよ

 ある夏祭り、子供たちは神社の敷地でかくれんぼをした。
 そこで一人の少年が忽然と姿を消す。
 その後彼が発見されることは無く、鬼をしていたトミコはその日からずっと、気が付けば彼へ言葉を投げかけていた。
「もういいかい」と。

 そして彼の声は必ず帰ってきた。

『もういいよ』
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