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第3章 幼女、王都へ行く
幼女、自分と助手の銅像を見る
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ラーオンを出発してから3日目。
ダラからさらにもう1つの宿場町を経由し、私たちはとうとう王都に到着した。
やはり国の中心なだけあって、他のどこよりも人が多く活気にあふれている。
「まずは『賢者たちの広場』に行こうか」
イリナは何度もここへ来たことがあるようで、人ごみの中をすいすいと進んでいく。
私とリリスもはぐれないように2人で手を繋ぎながら、イリナの背中を追った。
「ここだよ。ミリアにはぜひ見てもらいたくて」
イリナが足を止めた広場には、中央に目立つ形で1体の銅像が置かれている。
そしてその後ろでは、半円状に取り囲むようにして7体の銅像が並んでいた。
「おおっ、私だ」
中央にそびえ立つ凛々しい女性の銅像は、まさしく2000年前の私の姿。
台座にも「大賢者リスターニャ像」と彫られている。
うーん、ボディラインの再現も完璧だな。
どこの変態がこんなにスリーサイズまで精密な銅像を造ったんだろうか。
「懐かしいねー。私、ミリアがこの姿になったのを見て記憶を取り戻したんだよ」
リリスが私の銅像を見上げながら言う。
そういえばあの時、遺跡の屋上でそんなことを言っていたな。
私が【外形擬態】を使ったことで、リリスの記憶が戻り作戦を成功させられたんだ。
後ろに並ぶ助手たちの銅像もよくできている。
左からダノン、ユーゲル、メリュン、ニノ、アビラス、バゼン、ルーガティウス。
いや、やっぱりルーガティウスだけ美化されているか。
「この7人が、ミリアの部下だった人間たち?」
「そうだよ。そういえば、リリスは誰とも会ってないもんね」
私は順々に助手たちを紹介していった。
もちろん、ルーガティウスが本当はどんな顔か教えることも忘れない。
「コイツらがいなかったら、大賢者リスターニャは存在しなかったよ。この7人のおかげで、リスターニャ、そして今の私がいる」
「じゃあ、彼らがいなかったらミリアが【森精回帰】を開発することは……」
「なかったと思う。そもそも、私がアレイアと出会うこともなかっただろうね」
リリスは私の像の前に立つと、私、そして後ろの七賢人たち一人ひとりと目を合わせた。
そして頭を下げる。
「ありがとうございます」
少し震えた声で、リリスはそう呟いた。
どうだ、私の助手たち。
2000年の時を経ても、お前たちに尊敬と感謝を示す人がたくさんいる。
サイマンしかり、ダラの人々しかり、そしてリリスしかり。
私が心の中で語りかけると、7人の銅像の顔が少しだけ微笑んだ気がした。
ダラからさらにもう1つの宿場町を経由し、私たちはとうとう王都に到着した。
やはり国の中心なだけあって、他のどこよりも人が多く活気にあふれている。
「まずは『賢者たちの広場』に行こうか」
イリナは何度もここへ来たことがあるようで、人ごみの中をすいすいと進んでいく。
私とリリスもはぐれないように2人で手を繋ぎながら、イリナの背中を追った。
「ここだよ。ミリアにはぜひ見てもらいたくて」
イリナが足を止めた広場には、中央に目立つ形で1体の銅像が置かれている。
そしてその後ろでは、半円状に取り囲むようにして7体の銅像が並んでいた。
「おおっ、私だ」
中央にそびえ立つ凛々しい女性の銅像は、まさしく2000年前の私の姿。
台座にも「大賢者リスターニャ像」と彫られている。
うーん、ボディラインの再現も完璧だな。
どこの変態がこんなにスリーサイズまで精密な銅像を造ったんだろうか。
「懐かしいねー。私、ミリアがこの姿になったのを見て記憶を取り戻したんだよ」
リリスが私の銅像を見上げながら言う。
そういえばあの時、遺跡の屋上でそんなことを言っていたな。
私が【外形擬態】を使ったことで、リリスの記憶が戻り作戦を成功させられたんだ。
後ろに並ぶ助手たちの銅像もよくできている。
左からダノン、ユーゲル、メリュン、ニノ、アビラス、バゼン、ルーガティウス。
いや、やっぱりルーガティウスだけ美化されているか。
「この7人が、ミリアの部下だった人間たち?」
「そうだよ。そういえば、リリスは誰とも会ってないもんね」
私は順々に助手たちを紹介していった。
もちろん、ルーガティウスが本当はどんな顔か教えることも忘れない。
「コイツらがいなかったら、大賢者リスターニャは存在しなかったよ。この7人のおかげで、リスターニャ、そして今の私がいる」
「じゃあ、彼らがいなかったらミリアが【森精回帰】を開発することは……」
「なかったと思う。そもそも、私がアレイアと出会うこともなかっただろうね」
リリスは私の像の前に立つと、私、そして後ろの七賢人たち一人ひとりと目を合わせた。
そして頭を下げる。
「ありがとうございます」
少し震えた声で、リリスはそう呟いた。
どうだ、私の助手たち。
2000年の時を経ても、お前たちに尊敬と感謝を示す人がたくさんいる。
サイマンしかり、ダラの人々しかり、そしてリリスしかり。
私が心の中で語りかけると、7人の銅像の顔が少しだけ微笑んだ気がした。
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