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7話 聞き分けの無い女神サマ 6
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【名前】リルト
【種族】ハーフ***エルフ
【年齢】15
【職業】斥候/錬金術師/薬師
・職業スキル:神体強化・気配察知・隠密
【スキル】
・鑑定・マジックボックス
・短剣の理・弓術・精霊神魔法・直感
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オレはピンチ操作で【種族】欄を拡大し、詳細説明を開く。
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【種族】ハーフ・エンシェント・ハイエルフ
エンシェント・ハイエルフは神代に存在したエルフの源流種で現在は絶滅している。人間の習得出来る"スキル"とは一線を画す神のスキル"権能"を一部習得可能で、あらゆる知的生物を導くため神よりもたらされた存在。
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(…おいおいおい)
スキル欄もよくよく見ると一部おかしいので確認。
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・職業スキル:神体強化
パッシブスキル。
スキルレベル×30secの間、神族と同等の身体能力を得る。
ステータスall500%アップ
物理・魔法ダメージ70%カット
スキルによる身体・精神へのマイナス効果80%カット
状態異常完全無効
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(…)
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【スキル】短剣の理
アクティブスキル。
短剣による技スキルを「種族」「属性適性」「特殊習得条件」等、全てを無視して習得可能。
短剣を持つとステータスall200%アップ
短剣を所持した敵対者が「短剣の理」を習得していない場合、敵対者のステータスall40%ダウン
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(……)
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【スキル】精霊神魔法
魔法スキル。
レベル×10kmの範囲にいる精霊を強制使役状態にする隷属効果を持つ。
「属性適性」を無視して全ての精霊魔法が使用可能。
精霊魔法の効果200%アップ
精霊魔法の消費MP50%ダウン
使役中の精霊を全て精霊力へ還元し、生贄召還で「精霊神」を召還可能。
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(………)
麦茶を一口飲んで天井を見上げる。
「生贄召還て、どこのデュ○ルマスターだよ」
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「…いい加減そろそろ転生しないと不味いんじゃないかな?」
ティナに問いかけバターを塗り終えたトーストを一口齧る。
「…そうだよね。もう明日で1ヶ月だし」
ティナの直属の上司である【地球の主神】からは、今回の功績も加味してオレの1ヶ月の滞在を正式に許可されている。
【大地母神 怠慢事件】【主神交代】と前半3週間ほどは忙しかったが、ここ1週間はのんびりと二人で過ごしていた。
その間にティナの【地味チート】嫌いもなんとか説得し、概ねオレの希望に近いキャラクリも出来たと思う。
「じゃあギリギリにはなっちゃったけど、明日の朝には転生って事にしようか?」
「うん。じゃあその予定で用意するね」
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…チュン、チ、チチチ、チュンチュン…
ベッドに寝っ転がった体勢のまま、隣のティナへ視線を向ける。
「おはよ。リルト」
「おはよ。ティナ」
彼女は大分前に起きていたようで、パッチリと開いた瞳でオレを見つめている。
「これで、少しの間リルトとお別れだね」
「ハーフエルフの寿命なんて、どう頑張っても1000年くらいだよ。ティナからすればすぐだろ?」
「うん。その間はガンガン仕事こなしておくから、リルトが帰ってきたら二人で地球に旅行いこうよ」
「いいね。二人でアキバのメイド喫茶とか行こうか」
「え~、執事喫茶がいいよ~」
「ははは」
「ふふふ」
最後の一週間でティナも地球を色々と閲覧して、案の定日本のサブカルにもガッツリはまっている。
「…」
「…」
一瞬の沈黙。オレは、次に感じるのは1000年後になるティナの温かさを記憶に刻み込もうと、左腕で彼女の身体を引き寄せ、右腕で包み込む。
「…じゃあ、行ってくるよ」
「…行ってらっしゃい」
ティナの唇をゆっくりとオレの唇で包み込みホワイトアウトしていく意識の中、唇の感覚だけがやけにハッキリと最後まで感じられた。
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