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監禁十五日目
監禁十五日目⑪ 脱衣
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いま、何と言った?
二人、とは莉乃と、葉子のことか?
「二人とのセックスを終えれば、その扉は解錠されます。それを判断するのは、私(わたくし)たちです」
蒼子は人の姿に戻っても、その冷たい声は変わることなかった。
三人とも、動揺を隠せない。普通であれば頭のおかしい人間の妄言としか思えないだろう。しかし、それが戯れ言でないことを全員がわかっているからだ。
なぜアイツらはこんなことをさせるのか。葉子は、仲間じゃないのか。おもむろに葉子を見ると、葉子は服を脱ぎ始めていた。
「な、何してるんだよ!」
思わず声を張り上げる。理由はわかっていても。言わずにいられなかった。
「蒼子様と紅子様のご意志です」
葉子はそれだけいうと、下着姿になっていた。
「さあ、貴方たちも脱ぎなさい。お二人がお待ちなのですから」
正気じゃない。これが洗脳なのか、それが忠誠を尽くすということなのか。血のために、なぜそこまでできるんだ。
「貴方たちは愛し合っている。それだけで素晴らしいじゃない。それに私が加わるだけ」
葉子は優夜の手を瞬時に掴み、脱いだストッキングを手首に巻き付け縛られてしまった。柔らかい素材なのに、手首は全く動かせない。そして、ストッキングの端を引き優夜をベッドに寝かせ、頭の上にあるパイプに縛りつけた。
莉乃は部屋の隅で怯えたままだ。暴れようとするが、手首は自由にならない。
「莉乃、貴女も来るのよ、脱ぎなさい」
その声には拒絶を一切許さぬ凄みがあった。莉乃は逆らえないことを察したように、葉子に震えながら近づいてきた。
止めたい。しかし、止めたとして意味がいるのか。蒼子と紅子は、終わるまで解放してくれるはずがない。
莉乃は震える身体でゆっくりと服を脱ぎ始め、その裸体を晒した。
「お前は、妹が大切なんじゃないのか?」
「大切よ。でも御子神様のご意志には逆らえないわ」
葉子にやって服を捲し上げられ、上半身が晒される。そして下も脱がされ、小さな白い部屋には三人の裸体が並んだ。
それを蒼子と紅子はどのように見ているだろうか。
葉子は俺の横に寝た。莉乃も手招きされ、葉子と反対側に寝そべり、あまりに狭いベッドに姉妹に密着される形になった。葉子は俺の首筋を舐めてくる。そのくすぐったさに鳥肌が立つ。
莉乃もそれに続いて反対側から、首筋を舌でなぞった。左右からもたらされる、それはかつて感じたことのない感覚ではない異質なものであった。身動きできないなか、愛する莉乃と、その父親違いの姉に、犯されている。
罪悪感を感じればいいのだろうか、怒りにうち震えればいいのだろうか。しかし今優夜を貫くのは、二つの舌が身体を痺れさせる快感だけであった。莉乃は首筋から顔に、葉子は胸に向けてそれぞれ舌を這わせる。
言葉もないまま、二人は意思を疎通させ、優夜の身体に証をつける。二人が動くたび、身体が起こした風が証に当たり、ひんやりとした感覚を全身で感じていた。
二人、とは莉乃と、葉子のことか?
「二人とのセックスを終えれば、その扉は解錠されます。それを判断するのは、私(わたくし)たちです」
蒼子は人の姿に戻っても、その冷たい声は変わることなかった。
三人とも、動揺を隠せない。普通であれば頭のおかしい人間の妄言としか思えないだろう。しかし、それが戯れ言でないことを全員がわかっているからだ。
なぜアイツらはこんなことをさせるのか。葉子は、仲間じゃないのか。おもむろに葉子を見ると、葉子は服を脱ぎ始めていた。
「な、何してるんだよ!」
思わず声を張り上げる。理由はわかっていても。言わずにいられなかった。
「蒼子様と紅子様のご意志です」
葉子はそれだけいうと、下着姿になっていた。
「さあ、貴方たちも脱ぎなさい。お二人がお待ちなのですから」
正気じゃない。これが洗脳なのか、それが忠誠を尽くすということなのか。血のために、なぜそこまでできるんだ。
「貴方たちは愛し合っている。それだけで素晴らしいじゃない。それに私が加わるだけ」
葉子は優夜の手を瞬時に掴み、脱いだストッキングを手首に巻き付け縛られてしまった。柔らかい素材なのに、手首は全く動かせない。そして、ストッキングの端を引き優夜をベッドに寝かせ、頭の上にあるパイプに縛りつけた。
莉乃は部屋の隅で怯えたままだ。暴れようとするが、手首は自由にならない。
「莉乃、貴女も来るのよ、脱ぎなさい」
その声には拒絶を一切許さぬ凄みがあった。莉乃は逆らえないことを察したように、葉子に震えながら近づいてきた。
止めたい。しかし、止めたとして意味がいるのか。蒼子と紅子は、終わるまで解放してくれるはずがない。
莉乃は震える身体でゆっくりと服を脱ぎ始め、その裸体を晒した。
「お前は、妹が大切なんじゃないのか?」
「大切よ。でも御子神様のご意志には逆らえないわ」
葉子にやって服を捲し上げられ、上半身が晒される。そして下も脱がされ、小さな白い部屋には三人の裸体が並んだ。
それを蒼子と紅子はどのように見ているだろうか。
葉子は俺の横に寝た。莉乃も手招きされ、葉子と反対側に寝そべり、あまりに狭いベッドに姉妹に密着される形になった。葉子は俺の首筋を舐めてくる。そのくすぐったさに鳥肌が立つ。
莉乃もそれに続いて反対側から、首筋を舌でなぞった。左右からもたらされる、それはかつて感じたことのない感覚ではない異質なものであった。身動きできないなか、愛する莉乃と、その父親違いの姉に、犯されている。
罪悪感を感じればいいのだろうか、怒りにうち震えればいいのだろうか。しかし今優夜を貫くのは、二つの舌が身体を痺れさせる快感だけであった。莉乃は首筋から顔に、葉子は胸に向けてそれぞれ舌を這わせる。
言葉もないまま、二人は意思を疎通させ、優夜の身体に証をつける。二人が動くたび、身体が起こした風が証に当たり、ひんやりとした感覚を全身で感じていた。
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