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プロローグ
第3話 新たな出会い
しおりを挟む…待てよ。
記憶の流れで行くと、俺をお持ち帰りしたやつはただ1人。
「あのヤクザじゃねぇかぁぁ…」
ついに俺の純白も奪われてしまったのか?
いやでも、友達から借りたマンガみたいにおしりの穴が痛む訳でもない。
誰のかは分からないけど、ピンクでモコモコのルームウェアだってちゃんと着せられてある。
「この服、あのヤクザの趣味なのかな…」
いやいやいや別に人の趣味を否定する訳じゃないぞ?
ただあの強面がピンクでモコモコの可愛い女の子が着るような服が好きなのかと思ったら…
いろんな意味でお腹が痛い。
いやでもホテルの服っていう可能性もあるし…。
もしかして彼女が置いてったのとか?
モゾッ
1人でぶつぶつ考え込んでいると、太ももの辺りで何かがもぞもぞと動き出す。
「うひぃいぃぇ!?
今度はなんだよおぉお……」
勘弁してくれ…
次から次へと起こる理解できない状況に動揺しながらも、急いでベッドの端へと移動し、動かなくなった掛け布団を恐る恐る捲り上げる。
「えぃッ!
ってンンン…犬?」
犬にしてはデカすぎる犬が、掛け布団を捲られた拍子にパチリと目を開ける。
掛け布団を取られたせいで寒かったのか、俺のそばへと歩み寄って丸くなった。
先程当たったのはこの犬らしい。
しっかり手入れされているのか、クリーム色の艶の良い毛がキラキラと太陽に反射する。
か、かわいいぃー。
この際ホテルに犬がいることや、あのヤクザの飼い犬かっていうことは置いておこう。
不幸中の幸いか、今この場にそれらしき人は見当たらない。
俺は心地良さそうに眠っている犬に、ジリジリとにじり寄る。
ごめんな、でも我慢できないんだ…。
大丈夫、悪いようにはしないから!
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