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2、わたくしの口でご奉仕いたします

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 とてもいやらしい夢を見ていた気がします。昨夜思いがけずお嬢様の秘密を知り、ご奉仕させていただいた影響なのでしょうか。眠る直前までお嬢様のお姿を思い浮かべてはしたなくお股を弄ってしまったわたくしは、自分の行いに気恥ずかしさを覚えながら新しい下着に履き替えました。脱いだものを見ると、わたくしのお股から溢れた蜜が、乾いてこびりついてしまっています。もうすぐお嬢様の朝のお仕度をする時間なので、すぐに洗いに行くわけにはまいりません。目立たないように小さく畳んでベッドの隅に置き、メイド服に着替えて扉を開けようとしたところで––。

「……エレナ、開けてもいい?」
「っ……! い、いまお開けします、お嬢様」

 お嬢様の凛としたお声を耳にして、わたくしは飛び上がるほど驚いてしまいました。お嬢様がわたくしを訪ねてくださるなど、はじめてのことです。昨夜のご奉仕にさらに至らない点があったのではないかと不安を抱きつつ、お嬢様をお迎えしました。戸惑いが表情にあらわれないように気を付けて、朝のご挨拶をいたします。

「おはよう、エレナ。早くからごめんなさい。……いえ、いつもの貴女だったら、もっと早い時間に準備を済ませているかしら」

 どこか落ち着かないご様子のお嬢様は、立ったままで大丈夫よ、とおっしゃって、わたくしが勧めた椅子には腰を下ろしませんでした。お嬢様のご指摘通り、いつものわたくしでしたら準備を終えている時間です。昨夜はご奉仕だけでなく夜更かしをしてしまったため、起床時間が遅れてしまいました。

「申し訳ございません、すぐにお仕度を……」
「今日は出かける予定もないから、焦らなくていいわ。……その、昨夜のことなのだけれど」
「……!」

 予想通りの話題に思わず身構えてしまうと、お嬢様はわたくしの肩に優しく手を置いてくださいました。

「お嬢様……?」
「……ほんとうに、嫌ではなかった?」

 わたくしを見つめるお嬢様のお顔には、昨夜も垣間見た懊悩が色濃くあらわれています。お辛そうな表情をされるお嬢様を抱きしめてしまいたい衝動に駆られて、わたくしは分を弁えない己の願望に狼狽えました。肩に置いてくださっているお嬢様の手を両手で包み、どうかこの心が伝わりますようにと念じながら、動揺を押し隠して口を開きます。

「……昨夜申し上げた言葉に、偽りはございません。リーゼお嬢様のお役に立つことが、わたくしの喜びでございます」
「……っ、……貴女の気持ちはわかったわ。……ありがとう、エレナ」

 恐縮するわたくしの手を取り上げて引き寄せたお嬢様が、胸の前でそっと両手に包んでくださいました。わたくしより一回り大きく滑らかなてのひらは温かくて、無性に安心いたします。

「……この体のせいか、私は人より性欲が強いみたいなの。嫌になったり、耐えられないと思ったら、すぐに教えてね。……私に言いにくければ、お父様に伝えて構わない」

 真摯に告げてくださるお嬢様の優しさがひしひしと伝わり、わたくしは真心を込めて「……承知いたしました。これからも精一杯、務めさせていただきます」と答えました。お嬢様から離れるなど考えられませんが、わたくしを信じていただくためにも、しっかりとご奉仕に励む決意を新たにします。

「ええ……。お邪魔したわね。部屋で待っているから」

 かしこまりました、と頭を下げてお見送りしたわたくしはお嬢様のお言葉に甘え、まずは汚してしまった下着を洗いに向かいました。

 するすると指を通り抜ける金糸を櫛で梳いていると、お嬢様の良い香りがふんわりと漂いわたくしの鼻をくすぐります。お出かけをせず髪を結い上げない日は、朝のお仕度にそれほど時間はかかりません。身支度を終えたお嬢様は朝食の席に着く前に、わたくしの耳もとで「……私が湯浴みを済ませる頃、浴室に来てもらえるかしら?」と囁きました。
 ご奉仕の機会を与えていただいたのだと理解した瞬間、わたくしの体が熱を持ちます。お嬢様のお力になれる喜びだけでなく、また艶めかしいお姿を拝見できるのだと思うと、わたくしのお腹の奥がきゅん♡と疼きました。それだけでなく、お嬢様の秘密を知ったわたくしは、これからは湯浴みのお手伝いも任せていただけるかもしれないと期待しました。これまでお嬢様が誰の手も借りずお一人で湯浴みをされていたのは、お体の秘密を知られたくなかったためなのでしょうから。––まだ湯浴みのお手伝いは許してくださらないようですが、わたくしはその日が来ることを待ち遠しく感じました。
 かしこまりました、と小声で答えたわたくしは、ご奉仕の時間まで落ち着かない気持ちで過ごしました。

 入室の許可を得て脱衣場に滑り込んだわたくしは、湯上りのお嬢様の神々しさに言葉を失いました。しっとりと水気を含んだ金の御髪はタオルでまとめ上げられており、細い首元があらわになっています。上気した頬で「待っていたわ」と声をかけてくださるお嬢様の濡れたまつ毛が、大きな薔薇色の瞳をことさら可愛らしく縁取っておりました。
 見惚れてしまったわたくしは、招かれるまま奥へと進みます。お嬢様は椅子に腰かけると、足元にタオルを敷き詰めました。どうやらそれは、わたくしのためにご用意してくださっているようです。純白のバスローブの間から引き締まった長い脚を見てしまい、わたくしの鼓動が高鳴りました。昨夜もお体を見せていただいているのに、いざお美しいお嬢様を前にすると緊張してしまいます。

「申し訳ないけれど……、エレナはここへ座ってくれる?」
「はい、お嬢様」

 わたくしは椅子に腰かけるお嬢様の脚の間で、膝立ちになりました。「痛くない?」と心配してくださるお嬢様に、「大丈夫です。お心遣いありがとうございます」とお伝えしてお顔を見上げました。お嬢様の滑らかな頬から、水滴が滴り落ちていきます。不安そうに揺れる眼差しを受け止めたわたくしは、できる限り丁寧にお嬢様のバスローブを捲りました。

「……それでは、ご奉仕させていただきます」

 湯上がりで血色の良い太ももの間には、バスローブを押し上げていたおちんちんが逞しくそびえています。指を絡めてやんわり握ると、お嬢様が艶めかしいため息を漏らしました。

「んっ……♡」

 昨夜のお嬢様の反応を思い返しながら、眼前のおちんちんを扱いていきます。先端近くの窪みや裏側の部分を丁寧に摩り、陰茎は強めに擦ると、とろりとした先走りが垂れてきました。石鹸の香りに混じる蠱惑的な匂いが、わたくしを惹き付けます。もっと嗅ぎたいと思ったのですが、わたくしの息がおちんちんに吹きかかるとお嬢様が身をよじってしまいました。少し顔を離したわたくしは、温かいおちんちんの下で膨れている陰嚢にも手を這わせてみます。

「ぁ……♡ エレナ、……っそれ、好き♡」
「っ……♡ かしこまりました、お嬢様♡」

 おちんちんの先端をくるくると親指で捏ねながら、両方の陰嚢を持ち上げるようにして優しく揉み転がします。すると気持ち良さそうに声を上げてくださったお嬢様が腰を跳ねさせて、わたくしの唇におちんちんが当たりました。

「あ……っ! ごめんなさ……っんぁあ♡♡!?」
「んちゅ……♡ ちゅっ……♡」

 口でも愛撫をすると耳にしたことがあるので、お嬢様のおちんちんに吸い付いてみました。手は休めずに動かしたまま、ぷっくりと膨れた先端に何度も唇を落とします。嫌がられてしまわないか心配になってちらりとお嬢様を見遣ると、息を荒くして喜んでくださいました。

「ぁっ……♡ 気持ち、いい……っ♡ もっと……、もっとして♡♡」
「ちゅぅ……♡ はい♡ もっと、いたしますね♡♡」

 ご奉仕を望んでくださることが嬉しくて、わたくしはお嬢様のおちんちん全体に口づけていきました。裏側に顔を近づけると、先ほど嗅いだ蠱惑的な香りが強く漂います。夢中で匂いを嗅ぎながらご奉仕すると、わたくしのお股がじんじんと疼きました。

「んっ、エレナ……ぁ♡ な、舐めて、欲しい……♡」

 お嬢様は腰を突き出して、わたくしの唇におちんちんを押し当てます。潤んだ瞳でおねだりをしてくださるお嬢様が、可愛らしくてたまりません。わたくしはごくりと喉を鳴らして、お嬢様のおちんちんに舌を這わせました。ほんのりと汗ばんでしょっぱいような、けれどお嬢様の良い匂いがして癖になるような、不思議な味わいです。匂いもそうですが、味もまたわたくしを強く惹き付けてなりません。

「んちゅぅ♡ れろ……っ♡ お嬢様、いかがですか……♡?」
「っいい、わ……♡ エレナっ♡ 気持ちいい……っ♡♡!」

 ますますお喜びいただけたご様子を見たわたくしは、背筋を駆け抜ける背徳的な快感を逃がそうとしてお尻を揺らしてしまいました。擦れた下着はすでに濡れた感触でしたが、お股から溢れる蜜は止まりません。興奮に息が上がって口を開けると、お嬢様にはわたくしが苦しそうに見えてしまったようです。お嬢様はわたくしに手を伸ばして、労わるように頭を撫でてくださいました。

「は……っ♡ エレナ……♡」
「ありがとうございます、お嬢様……♡ 続きをいたします……♡」

 お優しいお嬢様に微笑みかけて、熱く硬いおちんちんをぱくりと咥えてみました。舌でご奉仕しても気持ち良いのでしたら、口内で舐めしゃぶっても気持ち良いのではないかと考えたのです。自信が持てなくてお嬢様の反応を窺うと、どうやら感じてくださっているようでした。

「んああっ……♡♡! まさか、咥えてくれるなんて……♡♡ ぁあっ、エレナのお口♡♡」
「んんぅ……♡♡ れろれろっ♡♡ ぢゅうぅ……♡♡」

 お嬢様の大きなおちんちんは先端を咥えるのがやっとなのですが、心を込めてちゅぱちゅぱとしゃぶり、口内でいやらしく舐め回しました。脈動を直に感じると、お嬢様が高まってくださっているのがよくわかります。昨夜はてのひらから零してしまった精液を今度こそきちんと受け取ることができるように、わたくしは手と口を休ませずにおちんちんを刺激しました。

「はぁ……♡ はっ♡ ぁあっ……♡ エレナ、もう……っ♡♡」
「んっ♡ ぁっ……このまま♡ んちゅっ♡ ぢゅぅぅう……♡♡♡」

 限界が近づいたお嬢様はわたくしを遠ざけようとなさいますが、離れるわけにはまいりません。注いでいただける精液を零してしまわないように強く吸い付いて、射精を促しました。

「くっ……ぁあ♡♡ ほんとに、だめ……♡♡ でちゃう……っ♡♡ エレナぁ……♡♡♡!!!」

 遠慮なく出してくださいませ、と申し上げる代わりに思いきり吸い上げます。脚を開いてがくがくと腰を震わせたお嬢様は、愛らしい嬌声を上げて達してくださいました。

 びゅ――――っっっ♡♡♡♡♡!!!

 喉の奥にまで大量の精液が迸り、噎せかけてしまいます。躊躇したらすぐさま口から溢れてしまう勢いでしたので、わたくしは急いで飲み込みました。濃くて粘着質な精液が、喉に絡みつくようです。上手く呼吸ができずに鼻を鳴らしながら、わたくしは懸命に精液を受け取りました。次第に勢いが弱まっても、お嬢様が快楽の余韻に腰を震わせている間、わたくしは口を離しませんでした。

「はっ♡ は……♡ はぁ……♡ エレナ……♡」

 お嬢様がぶるりと大きく体を震わせてさらに放ってくださった精液を飲み下すと、射精が収まったようです。垂らさないように気を付けてゆっくりと唇を離しましたが、少しだけタオルに滴らせてしまいました。

「んちゅ♡ ぢゅるるっ♡ ぁ……っ♡」

 思わず下を向くと、お嬢様はまたわたくしの頭を撫でてくださいました。

「はっ……♡ ……ごめんなさい、苦しかったでしょう? タオルを敷いたのだから、吐き出して良かったのよ?」
「んっ……♡ お嬢様……♡♡ わたくしは、……こうしてご奉仕させていただいて、お嬢様が喜んでくださることが、……とても嬉しいのです♡ ですから、無理をしているわけではありません♡ ……わたくしが、したかったのです♡」
「っ……! ……エレナっ♡♡♡」

 わたくしの言葉に驚かれた様子のお嬢様のおちんちんが、また大きくなりつつあります。はしたない仕草ですがぺろりと口もとを舐めてから、わたくしはふたたび目の前のおちんちんに唇を寄せました。

「え、エレナ……♡ ありがとう、……貴女の気持ちは、とても嬉しいわ♡ でもこれ以上は、ほんとに収まらなくなってしまうから……。……寝支度ができたら、私の部屋へ来てもらえる……?」
「っ……! かしこまりました。それでは後ほど、ご奉仕に伺います」

 お嬢様のおちんちんから口を離すのは惜しいと思いましたが、わたくしはさらなるご奉仕の機会をいただけたことに胸を弾ませました。

「ありがとう。私はもう一度、……湯を浴びてから戻るわ」

 バスローブを整えて立ち上がったお嬢様が洗面台を使わせてくださり、手と口をすすいでから一足先に脱衣所を後にしました。廊下を歩いていると、下着には吸いきれなかった蜜が太ももを伝ってしまいます。メイド服は膝下までのスカートですので誰にも気付かれることはないのでしょうが、いけない気持ちになってしまったわたくしは、急いで自室に向かいました。
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