234 / 273
2章
あかんやつやで
しおりを挟む
カズちゃんからもらった白いふわふわの猫のベビー服は、それはもう大好評だった。吉信もオカンもスマホカメラで連写の嵐。カシャシャシャシャという聞き慣れない音が怖かったのか、うにゃぁあ!!!と泣き出すまで撮影され、泣いたら泣いたでガラガラとミニタンバリンで二人してセッションしていた。
「凪の泣き声を目覚ましにしようかな。」
「それ僕が余計に眠れなくなるからやめてぇ!」
いやあ朝からすごかった。泣き止まない凪の周りを二人でぐるぐる回りながらあやすものだから何かの儀式かと思ったよねぇ。
ベビーカーと荷物をもって玄関を開けると、タイミングよく到着した高杉くんが慌てて駆け寄ってきたので、凪を抱っこしてもらうとそうじゃないと言われた。
「ベビーカーと荷物の方を寄越せよ!」
「えー、しまうのに凪抱っこしててもらうほうがいいよ。」
「ちっげー!むしろ俺が荷物をしまうほうが普通だろってば!」
「普通…概念に捉われるの、辞めようぜ?」
「思い至らなかっただけだろ絶対。」
キリッて言ったのにばれたでござる。カズちゃんに抱かれても平気なんだから高杉くんでも大丈夫だよ。というと、それはそうなんだけどなんか違うと言われた。細かいことを気にする男である。
荷物をトランクに詰め終わると、手際良く凪をベビーシートにのせてくれていた。後部座席の収納にオムツやらビニールやら、おしりふき、アルコールなど、後ろには毛布まで準備してくれているあたり細やかである。
「そういえば青木くんとどーよ」
「あー、や、まあ。」
「付き合った?」
「は!?!?付き合ってねえ!!」
「食い気味かよぉ。」
そもそもあれから誘えてもねえしとなんともヘタレなことを言う。高杉くんは自分がしたこと反省しまくってるせいか、恋に対して一歩踏み出せないようだ。おいやめろ、トラウマを変な方向で発揮させるなと思う。
「ぁぶ。」
「凪だって言いたいこと言うのに、だめな高杉ですねぇ。」
「まだ意味持って声出してないだろうが…」
「意味なんて考えんな、直感的になれよ。って我が子が言っておる。」
「なんだそりゃ。」
うにょうにょ言いながらご機嫌なようでなにより。病院に向かう中少しだけ高杉くんと話したが、いわくまともな恋愛とかしたことないと。童貞捨てんの早い割に恋を育てるのが下手とかなんなんだ。
そもそも恋ってなんだと言い出したので、そんなもん知るかと言い返す。
「気づいたら好き、誰にも取られたくないってのが恋なんじゃん?」
「ほほぉ。」
「まあ、相手が嫌がってるのに俺のもんだ!!っていうのは恋じゃなくてガキだけどねん。」
「うぐ、」
相手が気持ちを受け取って、それが初めて恋愛になるのだ。恋は自分からするもの、愛はお互いが作っていくものなのだ、って月見里さんがいってた。多分。
「お前らも?」
「僕の場合は…そもそも親友としての好きじゃなかったってのを自覚したのがカレー食べてるときだったからなぁ。」
付き合いが長すぎて、ライクがラブになってたのを気づかなかったのだ。
「まあ、俊くんが自覚した?って言ってきて、僕から好きっていった。」
「なんかそれもすごいな。」
「俊くんから告白されたことねえ!!!!プロポーズされたこともねえわ!!!!」
気が付いたらドッキングして凪さんできて今に至るのだ。なんちゅうフルスロットルな恋愛か。これが運命というわけか、ふふん面白い。
「そういや和葉さんが言ってたけど、ウエディングの撮影すんだろ?そん時にでもあげちゃえばいいんじゃね?」
「ウエディングの撮影?」
「なんかオメガの為のウエディングのモデルを忽那さんとやるとか聞いてっけど、ちげえの?」
「モデル!?!?!?」
なんだか話がえらいとこまで飛んでいて頭の中にハテナが乱舞している。言ったか!?そんなことを僕がやるとでも言ったっけか!?‥‥‥‥ーあああ!!あのときか!!はわ、あぁあぁ…
「いっ…たわ。」
「だろ?まあ、俊さんが楽しそうに衣装選んでたから、期待していいんじゃね?」
「僕それきいてねえ!まじかよお、嫌な予感しかしねえよお…」
「ぁぶ、」
「凪ちゃんも頑張ってだってよ。」
「み、味方がいない…」
まさに四面楚歌とはこのことか。そんなやりとりをしているうちに病院につく。むいむいと元気な凪を抱き上げると、高杉くんが車の後ろからベビーカーを取り出してくれた。オカンが言ってたけど、ベビーカーはまじで最初のうちは距離感が掴めないらしい。人の多い場所なら歩行者に気をつけないといけないといっていた。
「ベビーカーこわいよー、凪はご機嫌だけど僕は抱っこのほうがいいなぁ…」
「押して歩くだけだから、楽じゃないのか?」
「僕が見てる目線より移動の幅が長いんだぜ?急に脇から人が出てきて怪我させたら嫌じゃん。」
「なるほど、でもへっぴり腰でベビーカーおしてるとじーちゃんみたいだからやめろ。」
たしかに、歩行器みたいなので背をただす。高杉くんに付き添われて病院にはいると、俊さんには連絡しとくといわれてその場で別れた。さていよいよ本番だ。どうか凪がご機嫌のまま終わりますようにとお祈りをしながら順番が来るまで待つ。
椅子に座ってボケっとしていると下から視線を感じたので見下ろすと、めちゃくちゃきょとんとした顔で見つめてくる。なんだろと思いながら見つめ返すと、ちゅむちゅむと唇を動かしていた。
なるほどお腹が空いているようで、まだくれんのか?という顔で見ている気がして思わず笑う。
すまんの凪くん、検診前の授乳はしないでと言われちゃってるんだ。
ちゅむちゅむと口を動かしては、じっと見つめられるその視線がだんだんに耐えられなくなったので、仕方なくトートバックからおしゃぶりを取り出した。
オカンがまじで必要と力説するだけあるなと凪の口に新生児用のそれをくわえさせると、致し方なしといった感じで大人しくしてくれた。
もちゅもちゅと小さな音を立てながら、途中で???といった顔をして、再びもちゅもちゅとしている様子が面白くてガン見していると、桑原凪ちゃーんと呼ばれた。むちゅむちゅしている凪を抱き上げてベビーカー片手に中に入ると、メガネをかけた新庄先生がにこにこしながら待っていてくれた。
「わぁ、猫ちゃんにあってるねぇ。お腹空いてるのかな?」
「授乳してくれよぉって目で訴えられて耐えられなくて…おしゃぶりデビューですわ。」
おしゃぶりが揺れるくらいもちゃもちゃしているのを見ると、吸引力すごいなと改めて思う。よほどの腹減りなのか、それとも僕の母乳の出が悪いのかはわからないけど、そりゃたまに乳首痛くなるわと感心した。
「さて、じゃあとりあえず凪くんオムツだけにしてね。」
「よかったぁ、先生までちんちんみたいとか言い出したらどうしようかと思った。」
「あとでちんちんもみるよ」
「やはり!!!」
コローンと凪を転がして着ていた服を脱がす。身体測定や原始反射、育児についての質疑応答やら僕が細かくメモした記録などを見せながら、最後は哺乳瓶の吸口とk2シロップをドッキングさせて凪に飲ませて終わり。とはいかなかった。
「凪くん順調に育ってるよ、特に問題なし!」
「おあー、まじでぇ…それ聞いてほっとしたぁ…」
「じゃ、次はきいちくんね。」
「え?僕もやるの?」
「勿論でしょ。楽しみだねぇ、きいちくんの結果」
あ、これフラグというやつでは…?となんだかもの凄い寒気を感じたのである。
「凪の泣き声を目覚ましにしようかな。」
「それ僕が余計に眠れなくなるからやめてぇ!」
いやあ朝からすごかった。泣き止まない凪の周りを二人でぐるぐる回りながらあやすものだから何かの儀式かと思ったよねぇ。
ベビーカーと荷物をもって玄関を開けると、タイミングよく到着した高杉くんが慌てて駆け寄ってきたので、凪を抱っこしてもらうとそうじゃないと言われた。
「ベビーカーと荷物の方を寄越せよ!」
「えー、しまうのに凪抱っこしててもらうほうがいいよ。」
「ちっげー!むしろ俺が荷物をしまうほうが普通だろってば!」
「普通…概念に捉われるの、辞めようぜ?」
「思い至らなかっただけだろ絶対。」
キリッて言ったのにばれたでござる。カズちゃんに抱かれても平気なんだから高杉くんでも大丈夫だよ。というと、それはそうなんだけどなんか違うと言われた。細かいことを気にする男である。
荷物をトランクに詰め終わると、手際良く凪をベビーシートにのせてくれていた。後部座席の収納にオムツやらビニールやら、おしりふき、アルコールなど、後ろには毛布まで準備してくれているあたり細やかである。
「そういえば青木くんとどーよ」
「あー、や、まあ。」
「付き合った?」
「は!?!?付き合ってねえ!!」
「食い気味かよぉ。」
そもそもあれから誘えてもねえしとなんともヘタレなことを言う。高杉くんは自分がしたこと反省しまくってるせいか、恋に対して一歩踏み出せないようだ。おいやめろ、トラウマを変な方向で発揮させるなと思う。
「ぁぶ。」
「凪だって言いたいこと言うのに、だめな高杉ですねぇ。」
「まだ意味持って声出してないだろうが…」
「意味なんて考えんな、直感的になれよ。って我が子が言っておる。」
「なんだそりゃ。」
うにょうにょ言いながらご機嫌なようでなにより。病院に向かう中少しだけ高杉くんと話したが、いわくまともな恋愛とかしたことないと。童貞捨てんの早い割に恋を育てるのが下手とかなんなんだ。
そもそも恋ってなんだと言い出したので、そんなもん知るかと言い返す。
「気づいたら好き、誰にも取られたくないってのが恋なんじゃん?」
「ほほぉ。」
「まあ、相手が嫌がってるのに俺のもんだ!!っていうのは恋じゃなくてガキだけどねん。」
「うぐ、」
相手が気持ちを受け取って、それが初めて恋愛になるのだ。恋は自分からするもの、愛はお互いが作っていくものなのだ、って月見里さんがいってた。多分。
「お前らも?」
「僕の場合は…そもそも親友としての好きじゃなかったってのを自覚したのがカレー食べてるときだったからなぁ。」
付き合いが長すぎて、ライクがラブになってたのを気づかなかったのだ。
「まあ、俊くんが自覚した?って言ってきて、僕から好きっていった。」
「なんかそれもすごいな。」
「俊くんから告白されたことねえ!!!!プロポーズされたこともねえわ!!!!」
気が付いたらドッキングして凪さんできて今に至るのだ。なんちゅうフルスロットルな恋愛か。これが運命というわけか、ふふん面白い。
「そういや和葉さんが言ってたけど、ウエディングの撮影すんだろ?そん時にでもあげちゃえばいいんじゃね?」
「ウエディングの撮影?」
「なんかオメガの為のウエディングのモデルを忽那さんとやるとか聞いてっけど、ちげえの?」
「モデル!?!?!?」
なんだか話がえらいとこまで飛んでいて頭の中にハテナが乱舞している。言ったか!?そんなことを僕がやるとでも言ったっけか!?‥‥‥‥ーあああ!!あのときか!!はわ、あぁあぁ…
「いっ…たわ。」
「だろ?まあ、俊さんが楽しそうに衣装選んでたから、期待していいんじゃね?」
「僕それきいてねえ!まじかよお、嫌な予感しかしねえよお…」
「ぁぶ、」
「凪ちゃんも頑張ってだってよ。」
「み、味方がいない…」
まさに四面楚歌とはこのことか。そんなやりとりをしているうちに病院につく。むいむいと元気な凪を抱き上げると、高杉くんが車の後ろからベビーカーを取り出してくれた。オカンが言ってたけど、ベビーカーはまじで最初のうちは距離感が掴めないらしい。人の多い場所なら歩行者に気をつけないといけないといっていた。
「ベビーカーこわいよー、凪はご機嫌だけど僕は抱っこのほうがいいなぁ…」
「押して歩くだけだから、楽じゃないのか?」
「僕が見てる目線より移動の幅が長いんだぜ?急に脇から人が出てきて怪我させたら嫌じゃん。」
「なるほど、でもへっぴり腰でベビーカーおしてるとじーちゃんみたいだからやめろ。」
たしかに、歩行器みたいなので背をただす。高杉くんに付き添われて病院にはいると、俊さんには連絡しとくといわれてその場で別れた。さていよいよ本番だ。どうか凪がご機嫌のまま終わりますようにとお祈りをしながら順番が来るまで待つ。
椅子に座ってボケっとしていると下から視線を感じたので見下ろすと、めちゃくちゃきょとんとした顔で見つめてくる。なんだろと思いながら見つめ返すと、ちゅむちゅむと唇を動かしていた。
なるほどお腹が空いているようで、まだくれんのか?という顔で見ている気がして思わず笑う。
すまんの凪くん、検診前の授乳はしないでと言われちゃってるんだ。
ちゅむちゅむと口を動かしては、じっと見つめられるその視線がだんだんに耐えられなくなったので、仕方なくトートバックからおしゃぶりを取り出した。
オカンがまじで必要と力説するだけあるなと凪の口に新生児用のそれをくわえさせると、致し方なしといった感じで大人しくしてくれた。
もちゅもちゅと小さな音を立てながら、途中で???といった顔をして、再びもちゅもちゅとしている様子が面白くてガン見していると、桑原凪ちゃーんと呼ばれた。むちゅむちゅしている凪を抱き上げてベビーカー片手に中に入ると、メガネをかけた新庄先生がにこにこしながら待っていてくれた。
「わぁ、猫ちゃんにあってるねぇ。お腹空いてるのかな?」
「授乳してくれよぉって目で訴えられて耐えられなくて…おしゃぶりデビューですわ。」
おしゃぶりが揺れるくらいもちゃもちゃしているのを見ると、吸引力すごいなと改めて思う。よほどの腹減りなのか、それとも僕の母乳の出が悪いのかはわからないけど、そりゃたまに乳首痛くなるわと感心した。
「さて、じゃあとりあえず凪くんオムツだけにしてね。」
「よかったぁ、先生までちんちんみたいとか言い出したらどうしようかと思った。」
「あとでちんちんもみるよ」
「やはり!!!」
コローンと凪を転がして着ていた服を脱がす。身体測定や原始反射、育児についての質疑応答やら僕が細かくメモした記録などを見せながら、最後は哺乳瓶の吸口とk2シロップをドッキングさせて凪に飲ませて終わり。とはいかなかった。
「凪くん順調に育ってるよ、特に問題なし!」
「おあー、まじでぇ…それ聞いてほっとしたぁ…」
「じゃ、次はきいちくんね。」
「え?僕もやるの?」
「勿論でしょ。楽しみだねぇ、きいちくんの結果」
あ、これフラグというやつでは…?となんだかもの凄い寒気を感じたのである。
11
あなたにおすすめの小説
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡
なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。
あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。
♡♡♡
恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!
番に囲われ逃げられない
ネコフク
BL
高校の入学と同時に入寮した部屋へ一歩踏み出したら目の前に笑顔の綺麗な同室人がいてあれよあれよという間にベッドへ押し倒され即挿入!俺Ωなのに同室人で学校の理事長の息子である颯人と一緒にα寮で生活する事に。「ヒートが来たら噛むから」と宣言され有言実行され番に。そんなヤベェ奴に捕まったΩとヤベェαのちょっとしたお話。
結局現状を受け入れている受けとどこまでも囲い込もうとする攻めです。オメガバース。
孕めないオメガでもいいですか?
月夜野レオン
BL
病院で子供を孕めない体といきなり診断された俺は、どうして良いのか判らず大好きな幼馴染の前から消える選択をした。不完全なオメガはお前に相応しくないから……
オメガバース作品です。
【完結】幼馴染から離れたい。
June
BL
隣に立つのは運命の番なんだ。
βの谷口優希にはαである幼馴染の伊賀崎朔がいる。だが、ある日の出来事をきっかけに、幼馴染以上に大切な存在だったのだと気づいてしまう。
番外編 伊賀崎朔視点もあります。
(12月:改正版)
8/16番外編出しました!!!!!
読んでくださった読者の皆様、たくさんの❤️ありがとうございます😭
1/27 1000❤️ありがとうございます😭
3/6 2000❤️ありがとうございます😭
4/29 3000❤️ありがとうございます😭
8/13 4000❤️ありがとうございます😭
アルファのアイツが勃起不全だって言ったの誰だよ!?
モト
BL
中学の頃から一緒のアルファが勃起不全だと噂が流れた。おいおい。それって本当かよ。あんな完璧なアルファが勃起不全とかありえねぇって。
平凡モブのオメガが油断して美味しくいただかれる話。ラブコメ。
ムーンライトノベルズにも掲載しております。
【運命】に捨てられ捨てたΩ
あまやどり
BL
「拓海さん、ごめんなさい」
秀也は白磁の肌を青く染め、瞼に陰影をつけている。
「お前が決めたことだろう、こっちはそれに従うさ」
秀也の安堵する声を聞きたくなく、逃げるように拓海は音を立ててカップを置いた。
【運命】に翻弄された両親を持ち、【運命】なんて言葉を信じなくなった医大生の拓海。大学で入学式が行われた日、「一目惚れしました」と眉目秀麗、頭脳明晰なインテリ眼鏡風な新入生、秀也に突然告白された。
なんと、彼は有名な大病院の院長の一人息子でαだった。
右往左往ありながらも番を前提に恋人となった二人。卒業後、二人の前に、秀也の幼馴染で元婚約者であるαの女が突然現れて……。
前から拓海を狙っていた先輩は傷ついた拓海を慰め、ここぞとばかりに自分と同居することを提案する。
※オメガバース独自解釈です。合わない人は危険です。
縦読みを推奨します。
獣人王と番の寵妃
沖田弥子
BL
オメガの天は舞手として、獣人王の後宮に参内する。だがそれは妃になるためではなく、幼い頃に翡翠の欠片を授けてくれた獣人を捜すためだった。宴で粗相をした天を、エドと名乗るアルファの獣人が庇ってくれた。彼に不埒な真似をされて戸惑うが、後日川辺でふたりは再会を果たす。以来、王以外の獣人と会うことは罪と知りながらも逢瀬を重ねる。エドに灯籠流しの夜に会おうと告げられ、それを最後にしようと決めるが、逢引きが告発されてしまう。天は懲罰として刑務庭送りになり――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる