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【完】幽霊さんは恋をする -智生の話-
第2話:幽霊さんにお話があります
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俺が幽霊に勘違いされた次の日。
昨日より少し早い18時頃。
さすがにもうこの教室に来ないだろうと思っていた俺の予想を裏切って、あいつはここに飛び込んできた。
「俺は、ゆゆ幽霊さんのこと、こっ、怖くない!! ……ので!!」
俺から少し離れたところで震えながらこの言いよう。
嘘だろ。こいつまだ俺のこと幽霊だと思ってる?
申し訳なくなって、誤解を解こうと口を開く。しかし。
「その……っ、幽霊さん! ペンケース、ありがとう」
ぺこりと頭を下げられて、言葉を発するタイミングを失う。
「俺、これ昨日ここで失くしたと思っていて。でも今日、いつの間にか机の上にあったから……ああ、幽霊さんが持ってきてくれたんだって。だから」
ありがとう、と再びぺこり。
(そうか、俺がこいつがいないときにペンケースを届けたから)
より幽霊っぽい感じになってしまったっぽい。
そう。俺は昨日あのあと、こいつがぶちまけたペンを拾ってペンケースに詰めた。
まあ脅かしてしまったのは俺なので、反省の意も込めて気持ち丁寧に。
その時にペンケースの内側に律儀に名前が書いてあることに気が付いたのだ。
『ゆうき』
その名前を今朝周りに聞いてみれば、隣のクラスの「夕木」では、と言われた。
でも、運悪く隣のクラスは移動教室だったので。
ペンケースがないと困るだろうと思い、俺は席の場所を聞いて机に置いてきていたのだ。
「あ。まずは自己紹介からですよね……俺、夕木透といいます。この学校の二年生です」
そう控えめに自己紹介をする。
その姿は今日、俺の周りのやつらが言っていた噂とはかけ離れている。
(なんだよ、全然“無表情”なんかじゃねーじゃん)
――今朝のことを思い出す。
俺は久しぶりに遅刻せずに登校して周りの奴に声をかけていた。
『なあ、ゆうきってやつ知ってる?』
そう言って聞けば皆が集まってきた。
『なにこれ? 落とし物?』
『なんか年季入ってんな、ペンケース?』
どれどれと囲んで俺の手の中を見るが、皆一様に首をひねった。
その反応に半ば諦めて、でも一応ダメ元で追加情報を出す。
『あーなんかやたら顔の綺麗な? 黒髪の男子だったんだけど』
その途端、空気がピシッと凍った。
『え、ねえ、それ夕木くんじゃない?』
『ゆうきくん?』
『夕木透。隣の、B組のさあ』
『“やたら顔が綺麗”だったんでしょ? 絶対そうだよね』
周りのやつらの声のトーンが急激に落ち、小声になる。
まるで触れてはいけないものに触れてしまったかのような空気。
顔が綺麗、なんて本来誉め言葉のはずなのに。
なんだかあまりよくない雰囲気に俺は驚いて首をかしげた。
『え、何。どした?』
『や、あのさー……夕木ってあの夕木透だろ? いっつも教室の端でなんかオカルトっぽい本読んで』
『オカルトっぽい本……?』
『知らねえの? めったに声出さなくて、いっつも無表情で』
『そうそう、クールビューティーすぎていっそ怖えの』
『無表情……』
昨日のあいつを思い浮かべてみても、なんとなく結びつかない。
オカルトが好きそうにも、クールっぽくもなかった。
こんなに怖がられるようなタイプのやつだっただろうか。
まあ、俺は昨日の印象しかないし、あいつのことを全然知らないからかもしれないけど。
『ふーん……』
『お前、学校の有名人くらい知っとけよ』
肩を小突かれても知らないものは知らない。隣のクラスなんて興味ないし。
そう思っていたはずだった。
でも――
今。
俺から少し離れたところで、どこか懸命に話す夕木。
その様子は噂と違う。そうなると少し興味がわいてくる。
「昨日は少しびっくりしただけなんです。ほんとに、俺、幽霊のこと怖くないですし」
嘘つけ。
強がっているのがバレバレのその態度は見ていて可笑しい。
もうすこし泳がせてみたくなってきた。
「それで?」というように首をかしげて見せれば、夕木は少しだけ安心したのか前に出る。
「だから、その。幽霊さんの顔を見て走り出すなんて、失礼だったなって。ごめんなさい」
言いたかったことはそれだったのか。
三度目のぺこり、を見て俺は本格的に可笑しくなってくる。
幽霊だろうが人だろうが、脅かしたほうが悪いだろ、普通に。
そう思って口角が上がってしまう。
すると、夕木は切れ長の目を瞬いて、そして意を決したように口を開いた。
「幽霊さん、その、俺ここにいてもいいですか? ちょっとだけ、端っこを貸してもらいたくて」
控えめに。でも懸命なその態度になんとなく絆されてしまう。
確かにここは俺のお気に入りの場所だ。そう簡単には侵されたくない。
でも、夕木なら。……面倒くさいけど、ま、悪くないかも。
好きにしたら。うなずいて見せれば、夕木は今度こそ安心したように、へにょっと笑った。
(……ちょっと下手くそ、笑うの)
顔の完璧な造形とは反対に、夕木はとても不器用に笑う。
他の同級生にはあんなに怖がられてたのに。どう見ても夕木は等身大の高校二年生に見える。
その発見はなぜかとてもいいもののように思えた。
(なんか……面白いなこいつ)
一度そう思ってしまったらダメだった。
とうに失くしたはずの、いたずら心が顔を出す。
(まだ、幽霊じゃないって言わなくてもいいかもしれない)
このまま勘違いさせたままでいたらどうなるだろう。
さすがに俺が生きた人間だとそろそろ気づくだろうか。
それとも言わなければずっと気づかないのだろうか。
人で遊ぶなんてよくないってわかっている。
でも、想像するだけでわくわくしてきた。
味気ない高校生活がちょっと楽しそうに思えてくる。
何をしていてもぼんやりして、ただなんとなく過ごしていた俺にとって、これは久しぶりに“わくわく”した出来事だった。
俺がこんなことを考えているとは知らず、夕木は昨日と同じ黒板の下にいそいそと収まっている。
俺より少し背が低いくらいのすらっとした男子生徒が、膝を折ってちんまりと座っているのを見るとやっぱりちょっと面白い。それに、なんだか満足気なのも。
「無表情で怖い」とまで噂されているらしいのに、と思って可笑しくなってしまう。
もしかしたら俺のことを“幽霊さん”だと思っているからこそ、こんなにいろんな顔をするのかもしれない。
(……ま、ここから実は幽霊じゃなくてって説明すんのも面倒だし)
俺はそう言い訳して、勘違いを解くことをやめた。
そもそも、昨日も夕木は「ここに居てもいいか」とお伺いをたてていた。
きっと、夕木には夕木の、ここに居たい事情があるのかもしれないし。
夕木が本を取り出したので、俺も夕木を放って暇つぶしにたまにいじっているキャンバスに手を伸ばす。
果たして幽霊が絵をかくだろうか、と一瞬頭をよぎったが、まあそれで気づかれたらそれはそれで。
しかし、夕木はすぐに本に集中してしまい、俺たちはしばらく二人黙ったままそれぞれの時間を過ごす。
夕木のページをめくる音が、俺の普段使われない集中力を引き出したらしい。
俺は久々に絵をかくことに没頭してしまった。
そんなわけで気が付けば結構な時間が経ち、電気をつけていない教室は暗くなってしまった。
振り向けば、夕木は寝落ちてしまったらしくすやすやと寝息をたてている。
俺の手元のキャンバスも、結構な描きこみになってしまっていた。
(こんなの落書きなのに)
黒炭で書いた花瓶を指でなぞると、当たり前に指先が黒く汚れる。
俺は余計なことを考えないように伸びをした。
「そろそろ帰るか」
そう声に出してみるけれど夕木は起きない。
一瞬起こすか考えたけれど、まあいいだろう。
真っ暗になってしまったらちょっとかわいそうなので、あいつが持ってきていた懐中電灯だけ点灯させて、俺は教室を後にしたのだった。
昨日より少し早い18時頃。
さすがにもうこの教室に来ないだろうと思っていた俺の予想を裏切って、あいつはここに飛び込んできた。
「俺は、ゆゆ幽霊さんのこと、こっ、怖くない!! ……ので!!」
俺から少し離れたところで震えながらこの言いよう。
嘘だろ。こいつまだ俺のこと幽霊だと思ってる?
申し訳なくなって、誤解を解こうと口を開く。しかし。
「その……っ、幽霊さん! ペンケース、ありがとう」
ぺこりと頭を下げられて、言葉を発するタイミングを失う。
「俺、これ昨日ここで失くしたと思っていて。でも今日、いつの間にか机の上にあったから……ああ、幽霊さんが持ってきてくれたんだって。だから」
ありがとう、と再びぺこり。
(そうか、俺がこいつがいないときにペンケースを届けたから)
より幽霊っぽい感じになってしまったっぽい。
そう。俺は昨日あのあと、こいつがぶちまけたペンを拾ってペンケースに詰めた。
まあ脅かしてしまったのは俺なので、反省の意も込めて気持ち丁寧に。
その時にペンケースの内側に律儀に名前が書いてあることに気が付いたのだ。
『ゆうき』
その名前を今朝周りに聞いてみれば、隣のクラスの「夕木」では、と言われた。
でも、運悪く隣のクラスは移動教室だったので。
ペンケースがないと困るだろうと思い、俺は席の場所を聞いて机に置いてきていたのだ。
「あ。まずは自己紹介からですよね……俺、夕木透といいます。この学校の二年生です」
そう控えめに自己紹介をする。
その姿は今日、俺の周りのやつらが言っていた噂とはかけ離れている。
(なんだよ、全然“無表情”なんかじゃねーじゃん)
――今朝のことを思い出す。
俺は久しぶりに遅刻せずに登校して周りの奴に声をかけていた。
『なあ、ゆうきってやつ知ってる?』
そう言って聞けば皆が集まってきた。
『なにこれ? 落とし物?』
『なんか年季入ってんな、ペンケース?』
どれどれと囲んで俺の手の中を見るが、皆一様に首をひねった。
その反応に半ば諦めて、でも一応ダメ元で追加情報を出す。
『あーなんかやたら顔の綺麗な? 黒髪の男子だったんだけど』
その途端、空気がピシッと凍った。
『え、ねえ、それ夕木くんじゃない?』
『ゆうきくん?』
『夕木透。隣の、B組のさあ』
『“やたら顔が綺麗”だったんでしょ? 絶対そうだよね』
周りのやつらの声のトーンが急激に落ち、小声になる。
まるで触れてはいけないものに触れてしまったかのような空気。
顔が綺麗、なんて本来誉め言葉のはずなのに。
なんだかあまりよくない雰囲気に俺は驚いて首をかしげた。
『え、何。どした?』
『や、あのさー……夕木ってあの夕木透だろ? いっつも教室の端でなんかオカルトっぽい本読んで』
『オカルトっぽい本……?』
『知らねえの? めったに声出さなくて、いっつも無表情で』
『そうそう、クールビューティーすぎていっそ怖えの』
『無表情……』
昨日のあいつを思い浮かべてみても、なんとなく結びつかない。
オカルトが好きそうにも、クールっぽくもなかった。
こんなに怖がられるようなタイプのやつだっただろうか。
まあ、俺は昨日の印象しかないし、あいつのことを全然知らないからかもしれないけど。
『ふーん……』
『お前、学校の有名人くらい知っとけよ』
肩を小突かれても知らないものは知らない。隣のクラスなんて興味ないし。
そう思っていたはずだった。
でも――
今。
俺から少し離れたところで、どこか懸命に話す夕木。
その様子は噂と違う。そうなると少し興味がわいてくる。
「昨日は少しびっくりしただけなんです。ほんとに、俺、幽霊のこと怖くないですし」
嘘つけ。
強がっているのがバレバレのその態度は見ていて可笑しい。
もうすこし泳がせてみたくなってきた。
「それで?」というように首をかしげて見せれば、夕木は少しだけ安心したのか前に出る。
「だから、その。幽霊さんの顔を見て走り出すなんて、失礼だったなって。ごめんなさい」
言いたかったことはそれだったのか。
三度目のぺこり、を見て俺は本格的に可笑しくなってくる。
幽霊だろうが人だろうが、脅かしたほうが悪いだろ、普通に。
そう思って口角が上がってしまう。
すると、夕木は切れ長の目を瞬いて、そして意を決したように口を開いた。
「幽霊さん、その、俺ここにいてもいいですか? ちょっとだけ、端っこを貸してもらいたくて」
控えめに。でも懸命なその態度になんとなく絆されてしまう。
確かにここは俺のお気に入りの場所だ。そう簡単には侵されたくない。
でも、夕木なら。……面倒くさいけど、ま、悪くないかも。
好きにしたら。うなずいて見せれば、夕木は今度こそ安心したように、へにょっと笑った。
(……ちょっと下手くそ、笑うの)
顔の完璧な造形とは反対に、夕木はとても不器用に笑う。
他の同級生にはあんなに怖がられてたのに。どう見ても夕木は等身大の高校二年生に見える。
その発見はなぜかとてもいいもののように思えた。
(なんか……面白いなこいつ)
一度そう思ってしまったらダメだった。
とうに失くしたはずの、いたずら心が顔を出す。
(まだ、幽霊じゃないって言わなくてもいいかもしれない)
このまま勘違いさせたままでいたらどうなるだろう。
さすがに俺が生きた人間だとそろそろ気づくだろうか。
それとも言わなければずっと気づかないのだろうか。
人で遊ぶなんてよくないってわかっている。
でも、想像するだけでわくわくしてきた。
味気ない高校生活がちょっと楽しそうに思えてくる。
何をしていてもぼんやりして、ただなんとなく過ごしていた俺にとって、これは久しぶりに“わくわく”した出来事だった。
俺がこんなことを考えているとは知らず、夕木は昨日と同じ黒板の下にいそいそと収まっている。
俺より少し背が低いくらいのすらっとした男子生徒が、膝を折ってちんまりと座っているのを見るとやっぱりちょっと面白い。それに、なんだか満足気なのも。
「無表情で怖い」とまで噂されているらしいのに、と思って可笑しくなってしまう。
もしかしたら俺のことを“幽霊さん”だと思っているからこそ、こんなにいろんな顔をするのかもしれない。
(……ま、ここから実は幽霊じゃなくてって説明すんのも面倒だし)
俺はそう言い訳して、勘違いを解くことをやめた。
そもそも、昨日も夕木は「ここに居てもいいか」とお伺いをたてていた。
きっと、夕木には夕木の、ここに居たい事情があるのかもしれないし。
夕木が本を取り出したので、俺も夕木を放って暇つぶしにたまにいじっているキャンバスに手を伸ばす。
果たして幽霊が絵をかくだろうか、と一瞬頭をよぎったが、まあそれで気づかれたらそれはそれで。
しかし、夕木はすぐに本に集中してしまい、俺たちはしばらく二人黙ったままそれぞれの時間を過ごす。
夕木のページをめくる音が、俺の普段使われない集中力を引き出したらしい。
俺は久々に絵をかくことに没頭してしまった。
そんなわけで気が付けば結構な時間が経ち、電気をつけていない教室は暗くなってしまった。
振り向けば、夕木は寝落ちてしまったらしくすやすやと寝息をたてている。
俺の手元のキャンバスも、結構な描きこみになってしまっていた。
(こんなの落書きなのに)
黒炭で書いた花瓶を指でなぞると、当たり前に指先が黒く汚れる。
俺は余計なことを考えないように伸びをした。
「そろそろ帰るか」
そう声に出してみるけれど夕木は起きない。
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