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番外編「ぬしと私は卵の仲よ私ゃ白身できみを抱く」
8 女神の慈悲 ※R18 女性攻め有り
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くすくすと笑いながらクアスの半開きの唇にかぶりつくみたいなキスをして、シュクラはクアスの厚い胸板に大きな乳房を押し付けてきた。その甘い感覚を味わうように、クアスは一度唇を離すと、シュクラの両頬に手を添えて、今度は自分から口付ける。
覚えたての深い口づけをたどたどしく交わしてくるクアスが可愛くなったシュクラは、抵抗しなくなった彼の肩をそっと押さえてから、ていやーっと横に倒してしまった。一応後頭部に手を当ててふわりと仰向けにさせると、熱い身体を彼に押し付けるように上に乗った。
そのままちゅぱちゅぱと舌を絡め合うキスをしてクアスがすっかり無抵抗になったところで、シュクラは身体をクアスの上から退いてから、彼のベルトに手をかけた。かちゃりとベルトをはずし、釦を外して下履きを窮屈そうに押し上げるモノを寛げさせてしまった。
赤黒くびきびきと血管の浮き出た、少しグロテスクなそれも、シュクラにとっては愛おしくてたまらないようだった。そそり立つ熱いそれに一度頬ずりしたあと、落ちかかった長い白い髪を耳にかけながら、シュクラはその先端をぱくりと口に含んだ。
そんな場所に熱い口内の感触があるなど信じられない思いと感じたことのない快感に、クアスは思わずびくりと仰け反った。
「うあぁっ……! あ、ああっ……! そ、そのようなこ、と……!」
「ん、ちゅ、おやあ? そなた……ああ、初物の味がする……ふふ」
「……っ! お、おやめくださ……!」
「そうか、そなた初めてか。ふふふ、案ずるでない。吾輩は初物の先走りは好物じゃ」
何を言い出すのだと、とんでもない発言に抗議しようとしても、ジュッポジュッポと割れた舌先で舐め啜り、じゅるじゅると吸い付くシュクラの舌技にあっという間に快楽の沼に落ちてしまう。
「う、あ、ああっ……! そんな、あ、ああっ!」
「あは、んぅ、んちゅうっ……愛い奴め。あ、んん……気持ちいいか、カイラード卿?」
「い、いけませ……はっ、離し、てくだ……! あああっ……で、出てしまいます……!」
「うむ、んはあ、良いぞ、構わぬ。思う存分気持ちよくなるがいい……!」
「うぅっ……あ、は、あぁああああっ!」
とどめとばかりにジュウウウウウと強烈な吸い上げを与えてきたシュクラの責めに、クアスは思わずシュクラの後頭部に手をあてて、腰をびくつかせながら絶頂を迎えた。
びゅるりと吹き出す精液をとんでもない吸引力で吸い取り、全てごくりと嚥下したシュクラは痛いくらいにちゅうちゅうと吸ってから、かぱ、と口を離す。唾液と精液がまざった粘性の液体が糸を引いて途中で途切れるのを、クアスは涙目になりながら薄目で見ることしかできない。
絶頂感と射精後の開放感に酩酊して目の前に星が散る。だがすぐまた身体の疼きが蘇ってきて、一度萎れたはずの雄茎が再び快感を求めて勃起していくのをどうしても止められない。
「あ、く、くそっ……まだ……」
「はは、案ずるな。すぐに楽にしてやろう」
「シュクラ様……?」
「自分だけずるいぞカイラード卿。吾輩にもその気持ち良さを半分よこせ」
そう言って再び馬乗りになったあと、少し腰を浮かせて膝立ちになったシュクラは、しゅるしゅるとベルトを解き、その状態から器用に男装のトラウザーズを下履きごと脱ぎ去ってしまった。白い太ももには既に内側からこぼれる蜜がだらだらと垂れ流れているのが見えて、思わず目を見張るクアス。
元々、男神の姿をしていた時からシュクラは絶世の美を誇っていた。それがこうして女神の姿となった彼女の白い肌、丸みを帯びた艶めかしい肢体を下から眺めると、凄まじいまでの美しさに思考が止まる。
女の身体に対して劣情を覚えるのではなく、ただただ、その美しさに圧倒されてしまうのだ。
そんなクアスをよそに、シュクラは彼を高飛車めいた笑みで見下ろしながら、今度はおもむろにぐいっとトラウザーズを降ろして、彼の理性とは裏腹に再びびきびきと立ちあがって潤いをほとばしらせている雄茎を露わにした。
それを見てシュクラは紅潮し酩酊したような表情でクアスに問いかける。息が荒い。
「はあ……カイラード卿。最後の確認じゃ。嫌なら今すぐ吾輩を突き飛ばして逃げよ」
「……」
何と答えていいのか頭が真っ白になっているクアスを促すように、シュクラは腰を少し沈めて蜜の滴る膣孔をクアスの雄茎の先端にぴとりとくっつけた。
その瞬間、その感触と光景に脳天の一部を刺激されて心臓がどくりと波打った。クアスも、シュクラも同じく。
「ふふ……いいのか? このまま……ほら、抵抗せねばこのまま飲み込んでしまうぞ……?」
「……っ、しゅ、くら、さま……!」
「……いいのだな?」
今一度確認を取るように言うシュクラに、先程の口淫ですっかり味をしめてしまった自分が抵抗できる道など残されていない。
これはシュクラお得意の意地悪な物言いなのだ。困るクアスを見て楽しんでいる。だがそれにいささかの不快感も覚えないのが不思議だった。
クアスは自分の上に跨るシュクラに手を伸ばした。
「……はあ、はあ……お慈悲を……シュクラ、様……!」
完全に落ちたクアスの懇願に気を良くしたシュクラは満面の笑みを浮かべて身をかがめると、
「愛い奴」
と呟いてからクアスの唇に吸い付いた。チュパチュパと舌で交わりながら、片手で押さえたクアスの雄茎に、己の腰を落としていく。
ぐ、ぐ、ぐ……と先端を挿入し、雁部分を全てのみ込んだ後、そのままずるりと奥まで膣に飲み込まれ、シュクラの子宮膣部に先端がぶち当たる。
その初めて感じるとんでもない感触にクアスはびくりと震えてうめき声をあげた。
「んっ……! んううううっ……!」
ぶしゅり、と意図せず弾けた。挿入しただけで絶頂したクアスは、再び酩酊感に襲われたものの、シュクラのほうを見て、クアスの胸にうつぶせた彼女もまたプルプルと打ち震えているのを見て一気に正気に戻った。
「あ、も、申し訳……っ!」
「はあ……熱い、あ、ああ、いい……!」
「シュクラ様、い、今、中に、出してしまって……!」
「うむ……はあ、ああ……気にするな。吾輩も気持ちいいぞ……!」
いや、そういうことではない。クアスが心配して伸ばした手を取ったシュクラは、彼の手を取って自分の頬にあてて頬ずりしてきた。その行為でクアスは再びドクリと心臓が波打ち、股間のほうに熱が集中してきたのが分かった。
女性のかたちをしたものをこれほどまで愛おしいと思ったことはない。それこそ長年交際し、婚約者だったキャサリン嬢に対しても、この劣情めいた、獣じみたような愛おしさなど感じなかったのだ。
結婚するまで身体の関係を持とうと思わなかったくらいにして。
「シュクラ様……大事ありませんか……?」
「ん……本当に気にするでない。それよりカイラード卿、動いてもよいか?」
「あ、あの、ですが」
クアスの戸惑いなどどこ吹く風で、がばりと起き上がったシュクラは、クアスの胸に手を置いて一つ息を吐くと、腰を前後上下に動かし始めた。
もちろん先程より一層強い快楽をあたえてくるその感触に、クアスはまたもびくりと震えてのけ反ることになってしまった。
「ううっ! あ、んああっ! シュ、シュクラ様っ……!」
「はあっ、ああっ、善い、たまらぬぅっ……!」
ばちゅ、ばちゅ、と肌を打ち付ける乾いた音とともに、下半身を粘性の液体でぬちゅぬちゃと濡れた卑猥な音をたたせながら、シュクラの腰の動きに合わせて、クアスも知らずに自分で腰を動かしてしまっていて、シュクラがそれに応えるようにもっと激しく腰を上下に振りたくってどこまでも翻弄してくる。
「ああっ! そ、そんなに激しく動いては……! んあっ……!」
「うん? 気持ちいいか、カイラード卿? 吾輩は気持ちいい……!」
「わ、わからな……あ、んぐ、い、いけません、また……!」
ぬるぬるとした肉どうしが擦れる感触がすぐに絶頂を伝えてくるのが、男心に悔しくてならない。自分でしたときはこんなに早くはないはずなのにと思うが、やはり自分の手と女の身体とでは全くの別物なのだ。
その相手が他ならぬ女神のシュクラだ。自由奔放で意地悪で、それでいてとことん優しく艶めかしく、そしてこの世のものとは思えないほどの美しい女神。
クアスの身体で快楽を貪り、もっともっとと求めてくるこの美しい女神が、泣きたくなるほど愛おしくてならない。
「んああ、カイラード卿ぉっ、もっとぉ、もっと下から突いてたもれ? ん、あんっ!」
「は、はい、こ、こうですかっ……!」
「ああんっ! ああ、そう、それ、気持ちいい、気持ちいい……!」
「うあっ……! そ、そんなに、締めないでくださ……!」
「イく? イキそうかの? はあん、吾輩も、ああ、イく……!」
仰け反りながら腰を動かしていたシュクラは、急にクアスに抱き着いてきて、その唇に噛みつくみたいに吸い付いてきた。
その間もばちゅんばちゅんと腰を打ち付け続け、クアスの舌の根本までしゃぶりつく。
下半身の快楽と耳に届く粘性を帯びた打擲音、そして深い深いキスにどんどんと酩酊を極め、ついに二人同時に絶頂を迎えた。
絶頂の呻きと嬌声は互いの喉奥に消え、繋がり合った部分からぷしゅりと潮を噴くシュクラの子宮の奥深くに、クアスは射精した。
暫く絶頂と快楽後の脱力感に動けなかったが、ふと目を開けるとクアスの胸元に抱き着きながら、くたりとして肩で息をしているシュクラが見える。
どうしたものかと思っていると、ぱちりと金色の目が開いて、クアスのほうを見てニカッと笑いかけてきた。
「ふふ……」
「シュクラ様……」
「大事ないかカイラード卿?」
「お、おかげ様で」
「媚薬の効果は切れたようじゃの。顔色も良さそうじゃ」
「あ、ありがとうございます……」
「ふふふ。良きに計らえ?」
その笑顔に呆けてしまっていると、シュクラはおもむろに身体を起こしてクアスから離れる。ごぽりと抜き去った場所からクアスの吐き出したモノが溢れたが、シュクラがそこをひと撫ですると、零れたものはあっという間に消え去る。洗浄魔法をかけたようで、ついでに汗まみれになっていたクアスの体もさっぱりさせてくれたらしい。
シュクラは気だる気にううーん、と伸びをした。その姿がキラリンと一瞬光ったと思ったら、次の瞬間にはあの丸みを帯びた艶めかしい肢体が、細身だががっちりした男の身体に変わっていた。
そういえばシュクラは男神の姿がディフォルトだったと思い出して、少々残念な気持ちになったのが自分でもよく分からない。とりあえずそれは置いておいて自分自身もいつまでも半裸でいるわけにもいかず、クアスは服装を正した。
その横で、はだけたシャツの釦を一つずつずらして留めてしまって、さらにタイもろくに結べず歪な蝶結びになってしまっているシュクラの身支度を、クアスがしてやらねばならなかったが、それに対しては面倒とも思わない自分が居て、クアスは苦笑するしかなかった。
覚えたての深い口づけをたどたどしく交わしてくるクアスが可愛くなったシュクラは、抵抗しなくなった彼の肩をそっと押さえてから、ていやーっと横に倒してしまった。一応後頭部に手を当ててふわりと仰向けにさせると、熱い身体を彼に押し付けるように上に乗った。
そのままちゅぱちゅぱと舌を絡め合うキスをしてクアスがすっかり無抵抗になったところで、シュクラは身体をクアスの上から退いてから、彼のベルトに手をかけた。かちゃりとベルトをはずし、釦を外して下履きを窮屈そうに押し上げるモノを寛げさせてしまった。
赤黒くびきびきと血管の浮き出た、少しグロテスクなそれも、シュクラにとっては愛おしくてたまらないようだった。そそり立つ熱いそれに一度頬ずりしたあと、落ちかかった長い白い髪を耳にかけながら、シュクラはその先端をぱくりと口に含んだ。
そんな場所に熱い口内の感触があるなど信じられない思いと感じたことのない快感に、クアスは思わずびくりと仰け反った。
「うあぁっ……! あ、ああっ……! そ、そのようなこ、と……!」
「ん、ちゅ、おやあ? そなた……ああ、初物の味がする……ふふ」
「……っ! お、おやめくださ……!」
「そうか、そなた初めてか。ふふふ、案ずるでない。吾輩は初物の先走りは好物じゃ」
何を言い出すのだと、とんでもない発言に抗議しようとしても、ジュッポジュッポと割れた舌先で舐め啜り、じゅるじゅると吸い付くシュクラの舌技にあっという間に快楽の沼に落ちてしまう。
「う、あ、ああっ……! そんな、あ、ああっ!」
「あは、んぅ、んちゅうっ……愛い奴め。あ、んん……気持ちいいか、カイラード卿?」
「い、いけませ……はっ、離し、てくだ……! あああっ……で、出てしまいます……!」
「うむ、んはあ、良いぞ、構わぬ。思う存分気持ちよくなるがいい……!」
「うぅっ……あ、は、あぁああああっ!」
とどめとばかりにジュウウウウウと強烈な吸い上げを与えてきたシュクラの責めに、クアスは思わずシュクラの後頭部に手をあてて、腰をびくつかせながら絶頂を迎えた。
びゅるりと吹き出す精液をとんでもない吸引力で吸い取り、全てごくりと嚥下したシュクラは痛いくらいにちゅうちゅうと吸ってから、かぱ、と口を離す。唾液と精液がまざった粘性の液体が糸を引いて途中で途切れるのを、クアスは涙目になりながら薄目で見ることしかできない。
絶頂感と射精後の開放感に酩酊して目の前に星が散る。だがすぐまた身体の疼きが蘇ってきて、一度萎れたはずの雄茎が再び快感を求めて勃起していくのをどうしても止められない。
「あ、く、くそっ……まだ……」
「はは、案ずるな。すぐに楽にしてやろう」
「シュクラ様……?」
「自分だけずるいぞカイラード卿。吾輩にもその気持ち良さを半分よこせ」
そう言って再び馬乗りになったあと、少し腰を浮かせて膝立ちになったシュクラは、しゅるしゅるとベルトを解き、その状態から器用に男装のトラウザーズを下履きごと脱ぎ去ってしまった。白い太ももには既に内側からこぼれる蜜がだらだらと垂れ流れているのが見えて、思わず目を見張るクアス。
元々、男神の姿をしていた時からシュクラは絶世の美を誇っていた。それがこうして女神の姿となった彼女の白い肌、丸みを帯びた艶めかしい肢体を下から眺めると、凄まじいまでの美しさに思考が止まる。
女の身体に対して劣情を覚えるのではなく、ただただ、その美しさに圧倒されてしまうのだ。
そんなクアスをよそに、シュクラは彼を高飛車めいた笑みで見下ろしながら、今度はおもむろにぐいっとトラウザーズを降ろして、彼の理性とは裏腹に再びびきびきと立ちあがって潤いをほとばしらせている雄茎を露わにした。
それを見てシュクラは紅潮し酩酊したような表情でクアスに問いかける。息が荒い。
「はあ……カイラード卿。最後の確認じゃ。嫌なら今すぐ吾輩を突き飛ばして逃げよ」
「……」
何と答えていいのか頭が真っ白になっているクアスを促すように、シュクラは腰を少し沈めて蜜の滴る膣孔をクアスの雄茎の先端にぴとりとくっつけた。
その瞬間、その感触と光景に脳天の一部を刺激されて心臓がどくりと波打った。クアスも、シュクラも同じく。
「ふふ……いいのか? このまま……ほら、抵抗せねばこのまま飲み込んでしまうぞ……?」
「……っ、しゅ、くら、さま……!」
「……いいのだな?」
今一度確認を取るように言うシュクラに、先程の口淫ですっかり味をしめてしまった自分が抵抗できる道など残されていない。
これはシュクラお得意の意地悪な物言いなのだ。困るクアスを見て楽しんでいる。だがそれにいささかの不快感も覚えないのが不思議だった。
クアスは自分の上に跨るシュクラに手を伸ばした。
「……はあ、はあ……お慈悲を……シュクラ、様……!」
完全に落ちたクアスの懇願に気を良くしたシュクラは満面の笑みを浮かべて身をかがめると、
「愛い奴」
と呟いてからクアスの唇に吸い付いた。チュパチュパと舌で交わりながら、片手で押さえたクアスの雄茎に、己の腰を落としていく。
ぐ、ぐ、ぐ……と先端を挿入し、雁部分を全てのみ込んだ後、そのままずるりと奥まで膣に飲み込まれ、シュクラの子宮膣部に先端がぶち当たる。
その初めて感じるとんでもない感触にクアスはびくりと震えてうめき声をあげた。
「んっ……! んううううっ……!」
ぶしゅり、と意図せず弾けた。挿入しただけで絶頂したクアスは、再び酩酊感に襲われたものの、シュクラのほうを見て、クアスの胸にうつぶせた彼女もまたプルプルと打ち震えているのを見て一気に正気に戻った。
「あ、も、申し訳……っ!」
「はあ……熱い、あ、ああ、いい……!」
「シュクラ様、い、今、中に、出してしまって……!」
「うむ……はあ、ああ……気にするな。吾輩も気持ちいいぞ……!」
いや、そういうことではない。クアスが心配して伸ばした手を取ったシュクラは、彼の手を取って自分の頬にあてて頬ずりしてきた。その行為でクアスは再びドクリと心臓が波打ち、股間のほうに熱が集中してきたのが分かった。
女性のかたちをしたものをこれほどまで愛おしいと思ったことはない。それこそ長年交際し、婚約者だったキャサリン嬢に対しても、この劣情めいた、獣じみたような愛おしさなど感じなかったのだ。
結婚するまで身体の関係を持とうと思わなかったくらいにして。
「シュクラ様……大事ありませんか……?」
「ん……本当に気にするでない。それよりカイラード卿、動いてもよいか?」
「あ、あの、ですが」
クアスの戸惑いなどどこ吹く風で、がばりと起き上がったシュクラは、クアスの胸に手を置いて一つ息を吐くと、腰を前後上下に動かし始めた。
もちろん先程より一層強い快楽をあたえてくるその感触に、クアスはまたもびくりと震えてのけ反ることになってしまった。
「ううっ! あ、んああっ! シュ、シュクラ様っ……!」
「はあっ、ああっ、善い、たまらぬぅっ……!」
ばちゅ、ばちゅ、と肌を打ち付ける乾いた音とともに、下半身を粘性の液体でぬちゅぬちゃと濡れた卑猥な音をたたせながら、シュクラの腰の動きに合わせて、クアスも知らずに自分で腰を動かしてしまっていて、シュクラがそれに応えるようにもっと激しく腰を上下に振りたくってどこまでも翻弄してくる。
「ああっ! そ、そんなに激しく動いては……! んあっ……!」
「うん? 気持ちいいか、カイラード卿? 吾輩は気持ちいい……!」
「わ、わからな……あ、んぐ、い、いけません、また……!」
ぬるぬるとした肉どうしが擦れる感触がすぐに絶頂を伝えてくるのが、男心に悔しくてならない。自分でしたときはこんなに早くはないはずなのにと思うが、やはり自分の手と女の身体とでは全くの別物なのだ。
その相手が他ならぬ女神のシュクラだ。自由奔放で意地悪で、それでいてとことん優しく艶めかしく、そしてこの世のものとは思えないほどの美しい女神。
クアスの身体で快楽を貪り、もっともっとと求めてくるこの美しい女神が、泣きたくなるほど愛おしくてならない。
「んああ、カイラード卿ぉっ、もっとぉ、もっと下から突いてたもれ? ん、あんっ!」
「は、はい、こ、こうですかっ……!」
「ああんっ! ああ、そう、それ、気持ちいい、気持ちいい……!」
「うあっ……! そ、そんなに、締めないでくださ……!」
「イく? イキそうかの? はあん、吾輩も、ああ、イく……!」
仰け反りながら腰を動かしていたシュクラは、急にクアスに抱き着いてきて、その唇に噛みつくみたいに吸い付いてきた。
その間もばちゅんばちゅんと腰を打ち付け続け、クアスの舌の根本までしゃぶりつく。
下半身の快楽と耳に届く粘性を帯びた打擲音、そして深い深いキスにどんどんと酩酊を極め、ついに二人同時に絶頂を迎えた。
絶頂の呻きと嬌声は互いの喉奥に消え、繋がり合った部分からぷしゅりと潮を噴くシュクラの子宮の奥深くに、クアスは射精した。
暫く絶頂と快楽後の脱力感に動けなかったが、ふと目を開けるとクアスの胸元に抱き着きながら、くたりとして肩で息をしているシュクラが見える。
どうしたものかと思っていると、ぱちりと金色の目が開いて、クアスのほうを見てニカッと笑いかけてきた。
「ふふ……」
「シュクラ様……」
「大事ないかカイラード卿?」
「お、おかげ様で」
「媚薬の効果は切れたようじゃの。顔色も良さそうじゃ」
「あ、ありがとうございます……」
「ふふふ。良きに計らえ?」
その笑顔に呆けてしまっていると、シュクラはおもむろに身体を起こしてクアスから離れる。ごぽりと抜き去った場所からクアスの吐き出したモノが溢れたが、シュクラがそこをひと撫ですると、零れたものはあっという間に消え去る。洗浄魔法をかけたようで、ついでに汗まみれになっていたクアスの体もさっぱりさせてくれたらしい。
シュクラは気だる気にううーん、と伸びをした。その姿がキラリンと一瞬光ったと思ったら、次の瞬間にはあの丸みを帯びた艶めかしい肢体が、細身だががっちりした男の身体に変わっていた。
そういえばシュクラは男神の姿がディフォルトだったと思い出して、少々残念な気持ちになったのが自分でもよく分からない。とりあえずそれは置いておいて自分自身もいつまでも半裸でいるわけにもいかず、クアスは服装を正した。
その横で、はだけたシャツの釦を一つずつずらして留めてしまって、さらにタイもろくに結べず歪な蝶結びになってしまっているシュクラの身支度を、クアスがしてやらねばならなかったが、それに対しては面倒とも思わない自分が居て、クアスは苦笑するしかなかった。
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