十五歳、まだ名前を呼べなかった頃 〜メイリーン戦記・ララ編〜

「あなたが思ったことを、口にしていい場所ではありません」

王宮では、新人侍女は逆らえない。
疑問を口にすれば、存在ごと無視される。

辺境から来た十五歳の侍女ララも、
命令に従うだけの日々を送っていた。

――その夜までは。

初めて命令を拒んだ少女に、
一つの手が差し伸べられる。

逃げ込んだ先は、王宮の禁域――禁図書館。

王太子の命令すら通らない、
ただ一つの例外の場所。

そこで出会ったのは、
のちに英雄と呼ばれることになる少女だった。

これは、
まだ弱かった十五歳の侍女が、
未来へと踏み出す“はじまり”の物語。

そして、
長い時間をともに歩む二人の出会いの記録。

※本作には
・権力による搾取や強要を想起させる描写
・暴力および残酷描写
が含まれます。
直接的な性描写はありません。
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