悪夢の未来視、オデットは義姉を切り捨てられない

私は未来を、夢で視る。
それは希望ではなく、
“確定した出来事”だった。

貴族の愛人の娘として生きてきた私、オデット。
伯爵家に迎え入れられるその日、
私はひとつの覚悟を決めていた。

――この家で生き残るため、
義姉を切り捨てる。

それは、何度も夢で見てきた未来。
避けようのない、はずの選択だった。

けれど。

現れた義姉ジャイアナは、
私の知る“弱い義姉”とは、まるで違っていた。

二メートル近い体躯。
岩のような筋肉。
そして、疑うことを知らない真っ直ぐな心。

圧倒的な力を持ちながら、
真っ先に私を守ろうとする存在。

未来は、外れたのか。
それとも――
間違っていたのは、未来を信じ切った私の方だったのか。

これは、
未来を視る軍師が、
「切り捨てる」という最初の判断を、
まだ選べずにいる頃の物語。


※直接的な性描写はありませんが、
被害を想起させる表現が含まれます。
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