1 / 3
妹を愛した男は、もうじき消えます。<前>
しおりを挟む
「すまない、レミー。俺との婚約の話、無かったことにしてくれ。」
「それは、どうして…?」
「実は…君の妹を、好きになってしまった。」
「そうなの…妹を。だったら、仕方ないわね。」
「許して、くれるのか…?」
「妹は、可愛いもの。」
そう、私の妹は可愛い。
誰が見ても、可愛い顔をしている。
妹を見て、惹かれない男はまず居ない。
私の遠い親戚も、私の趣味友達も、私の知り合いも、みんなそうだった。
今回は、恋人か。
あなた、あのことは、とうとう…。
いや、もうそれはいい。
でも、どの男も馬鹿ね。
妹の秘密、何も知らないくせに。
あの子は…。
※※※
「お帰りなさい、お姉様。」
「ただいま、ミレー。」
妹のミレー。
彼女は、私の双子の妹だ。
「お客様が、来てたのね。」
「そうよ。私のことが好きになったって、会いに来てくれたの。あの人は…そうそう、お姉様の恋人の方。」
「…元よ。」
「そうなの?私、またやっちゃった…。」
「構わないわ。それで、あの人は?」
「えっとね…少し遊んだら、帰ったわ。」
「そう。」
※※※
あの人、もう来ないわね。
いや、もう来れないだろう。
彼は、もうじき姿を消すわ。
私は、床に散らばる服と裸の妹を見て、それを確信した。
妹は、自分の顔を最大限に利用する。
そうしておびき寄せた男を、次々に捕食していくのだ。
「…あの人、美味しくなかった?」
「分かんない。私を愛してるなら、あなたの身体の一部を私に捧げて?そう言ったら、真っ青になちゃった。どうか、髪の毛で許してくれっていうのよ?つまんないから、かじり付いてやった。そしたら…もっと真っ青になっちゃって。それで…いろいろ遊んだ後、彼は帰ったわ。」
「…真面目な顔であなたがそう言えば、みんな本気にするわね。こんなこと…あなたも、そろそろお終いにしなさいね。」
「そうね…もうそろそろ、頃合いかな。」
そう言ってミレーは、ベットの上に散らばる髪の束をヒョイと掴み上げ笑った。
「ミレー。あなたに私の一番大事なものは、あげられないわ。…どうしても、ね。」
「それは、どうして…?」
「実は…君の妹を、好きになってしまった。」
「そうなの…妹を。だったら、仕方ないわね。」
「許して、くれるのか…?」
「妹は、可愛いもの。」
そう、私の妹は可愛い。
誰が見ても、可愛い顔をしている。
妹を見て、惹かれない男はまず居ない。
私の遠い親戚も、私の趣味友達も、私の知り合いも、みんなそうだった。
今回は、恋人か。
あなた、あのことは、とうとう…。
いや、もうそれはいい。
でも、どの男も馬鹿ね。
妹の秘密、何も知らないくせに。
あの子は…。
※※※
「お帰りなさい、お姉様。」
「ただいま、ミレー。」
妹のミレー。
彼女は、私の双子の妹だ。
「お客様が、来てたのね。」
「そうよ。私のことが好きになったって、会いに来てくれたの。あの人は…そうそう、お姉様の恋人の方。」
「…元よ。」
「そうなの?私、またやっちゃった…。」
「構わないわ。それで、あの人は?」
「えっとね…少し遊んだら、帰ったわ。」
「そう。」
※※※
あの人、もう来ないわね。
いや、もう来れないだろう。
彼は、もうじき姿を消すわ。
私は、床に散らばる服と裸の妹を見て、それを確信した。
妹は、自分の顔を最大限に利用する。
そうしておびき寄せた男を、次々に捕食していくのだ。
「…あの人、美味しくなかった?」
「分かんない。私を愛してるなら、あなたの身体の一部を私に捧げて?そう言ったら、真っ青になちゃった。どうか、髪の毛で許してくれっていうのよ?つまんないから、かじり付いてやった。そしたら…もっと真っ青になっちゃって。それで…いろいろ遊んだ後、彼は帰ったわ。」
「…真面目な顔であなたがそう言えば、みんな本気にするわね。こんなこと…あなたも、そろそろお終いにしなさいね。」
「そうね…もうそろそろ、頃合いかな。」
そう言ってミレーは、ベットの上に散らばる髪の束をヒョイと掴み上げ笑った。
「ミレー。あなたに私の一番大事なものは、あげられないわ。…どうしても、ね。」
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
20
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる