くすぐり小説【想像したことを書き綴るだけ】

ホロン

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短編小説 - 家族・友達・仲間くすぐり

完璧な旦那は少し特殊

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突然だが、私の旦那について語らせてほしい。
ここでは、旦那のことを彼と呼ぼう。

まず、私と彼は大学からの付き合いで、既婚している。

彼は人として完璧と言えるほどの才能を持っている。
例えば、仕事の面では、まだ30にもなってないにもかかわらず年収は1000万を超えていたり、本来私の役目であるはずの家事を想像以上にこなしてくれたり、私が落ち込んでいるとわかったときには慰めてくれたり、要は不満という文字が生活から消えたような感覚(実際消えているのかもしれない)を与えてくれる。

がんばって私も彼に役に立とうとしているのだが、それ以上に彼が有能すぎるがゆえに、言うなれば私はなす術がないのだ。

ただこのような生活が送れるのは、彼が私に定期的に求めるご褒美が彼にとってとても幸せなことだからだ。

彼は毎週日曜日の夜にご褒美を求め、それは3時間だけ行われる。
その内容はくすぐり、世間一般でいうこちょこちょだ。

彼が言うには、これは自身の性癖による欲求らしい。

やられる側の私にとってはかなりきついのだが、日常の彼のがんばりを見れば、逆に足らないほどだと私は思っている。


今日は日曜日、現在の時刻は19:58、そろそろ彼がくすぐりを求めてくる時間だ。

彼がくすぐりを求めるときは決まっていて、20時に私を部屋に呼んでくる。

「おーい。」

間もなく私は呼ばれ、彼の部屋へと向かう。

部屋に入ると、そこにはすでに拘束の準備ができているベッドがあった。

私はベッドの上に寝転がると、彼に両腕と両足を拘束された。
さらに目隠しを装着され、ほとんどの自由を奪われた。

普通であれば取り乱してもおかしくないのだが、何回もやられている私にとってはどうってことはなかった。

その上から彼が馬乗りし、くすぐり始めた。

彼のくすぐりは毎回ランダムで、くすぐる場所もくすぐり方も毎回違う。

私自身はくすぐりにすごく弱いため、当然毎回のように耐えれていない。

前回は下半身を重点的にやられていたため、今日は上半身を重点的に攻められた。

「う…く…くひひ…。」

一見耐えれているように見えるがそんなことはなく、彼が手加減をしているだけなのだ。

今は初期段階、私は耐えさせられているのだ。

耐えるときには必ず力が入ってしまう。
そうしないと、神経に直接くすぐったさが伝わってしまうからだ。

だが、力をいれるということは、エネルギーを消費するのと同じ。

彼のわずかな手の動きに使う小さいエネルギーだけで、私はそれの何倍もの大きなエネルギーを使うことになる。
しかも、これがしばらく続くもんだから、我慢できるけど疲れる、そういった状況に陥ってしまう。

完全に彼に踊らされているのだ。

初期段階から次の段階に移る時、彼の容赦は突然消える。

流れるように服の中に手を入れては、私の弱点を的確にかつ素早くあててくる。
そして、器用な指使いで肌をなでるようにくすぐる。

「く…!にゃあははははははははははははははははは!無理ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

ここらへんから、私の抵抗は激しくなるが、拘束の上ではほぼ無力に等しい。

にもかかわらず、体はビクンビクン跳ねるように動く。

絶妙な力加減を常に一定に保ちながら、弱点を的確に当てつつ、慣れさせないために、くすぐるルートの最適解を選択する。
たまに下半身にもくすぐったさを加えて意表をついては、今度はねちねちをくすぐる。

耐えられないぐらいの感覚と耐えれる感覚をうまく使い分け、私の動きと感覚にルーティンを生み出させない。

ここまでされると、自分はおもちゃなんじゃないかと思うようになってしまう。

しかも、彼は私の息の上がり具合を見てはたまに、キスをしてきたりアソコを触ってきたりする。
もちろん、キスしている間だからといって手が塞がるわけでもないので、私はくすぐられたままだ。
ただ、彼のキスは私の口の通気口を完全に塞ぐため、笑うことも封じてしまう。
そのため、体だけが少しずつとろけるように力が抜ける。

キス時間は約5秒ほどだが、10秒のインターバルを3回行うため、休む暇はあるようでない。

そして、そのあとにアソコを触られると、体がビクッと反応してしまう。
そのたびに濡れてしまう。

恥ずかしい。

ある程度濡らしてくると、最後の段階だ。

1分ほどの長いキス。
もちろん、くすぐりは継続。

息をする手段を奪われるようなものなので、私は抵抗しようとするのだが、今までの過程で体力をほとんど奪われてしまい、さらにこの時は彼に片手で頭を押さえられているため、動けない。

私の体は、ここで完全にノックアウトされてしまう。
力が入らなくなり、動けなくなる。

そしてキスが終わると、彼は脇腹あたりをツンツンしながら「やめてほしい?」と聞いてくる。

ここでわざとでも首を振ってしまうと、ほんとにどうにかされてしまいそうなので、私は頷く。

すると彼は「わかった。」と言って、腋から腋腹にかけて一本の指をスーッと一回おろして手をとめる。

私はそれにビクンと反応してしまうが、彼は何も言わない。

拘束は解かないまま、私の頭をなでてくる。

その後、髪を整えて、いつの間にか涙目になってた私の目を直視する。

「見ないで…恥ずかしい…。」
「だ~め。ちゃんと見て。じゃないともっかいくすぐるよ?」
「むぅ…。」

こんな風に脅されて私は彼の方を見る。

汗だくなのに…恥ずかしい…。

見つめあいながら拘束を解き、彼は最後にこうつぶやく。

「今日もありがとう。」
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