くすぐり小説【想像したことを書き綴るだけ】

ホロン

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短編小説 - 家族・友達・仲間くすぐり

彼女はくすぐり配信者

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「ほらほら~、ここがいいんでしょ~?コチョコチョコチョコチョ」
とある動画サイトで投稿されている動画。
それを一人で作成していると思われている人。
南紗香はくすぐり動画の中でも、エアー動画とASMRを組み合わせたような動画を出している。
その人気はかなり高く、くすぐりフェチからはもちろん、一般の人も見るほどの人気だ。
人気の理由は、くすぐるときの演技力の高さ。
妄想がしやすく、きもちよくなりやすいのだとか。
同じ形式の動画を上げている人からも、「真似できない」だとか「どうやってるのですか」だとかいろいろ言われるほどだ。
もちろん、本人は真似られるのはいやなので、どうやっているかは秘密のままだ。
だけど、俺はそのやり方を唯一知っている人だ。
それは単純明快だが、人によってはできないやり方。
彼女は演技などではなく、実際にくすぐっているのだ。
誰をくすぐっているのかって?
そんなの、その事実を知っている俺だけに決まってるじゃないか。

俺は南紗香の旦那で、くすぐりをきっかけに出会った。
お互い初めて会った時が初プレイで、気が合ったから付き合い結婚した。
もちろん結婚した後もプレイはやっている。
分かっていると思うが、俺が受けで彼女が責めだ。
普段の生活では、一日一回のくすぐりを受け、俺は毎回くすぐりという名の快楽攻めに悶えていい感じになる。
彼女も彼女でSな欲求の発散になるため、いい感じになる。
そしてそれを二回に一回の割合で撮影し、動画を上げる。
もちろん、一人でやってるように見えることから、俺が見えない視点、つまり俺の一人称視点で撮影している。
ただその場合、俺は声をだしてはいけない。
そのため紗香は、ソフトなくすぐりで笑い声を小さくできるようにくすぐっている。
万が一笑ってしまった場合は、音声を消して、あとから紗香の声を入れるように編集し、動画内の口の動きに矛盾が出ないようにその部分を隠す。

今日は撮影日で、彼女のアカウントフォロー数が10万人になった記念動画を撮影する。
そのため、いつもより時間が長く、滅多に作らないセリフまで用意してある。
そして、普段は上半身は服を着ずにやっているのだが、今回は長く耐える必要があるため、服をきている。
くすぐりに弱かったら、服を着るのは逆効果になることがあるのだが、俺のくすぐりへの耐性は少しだけある。
だから、すぐに笑うことなんてほとんどない。
ただ、長年の経験上、紗香のくすぐりがうまくなっているため、彼女が本気を出せば、俺はおそらく耐えれない。
「じゃあ撮影するよ。」
「オッケー。」
「優しくするからちゃんと耐えてね?」
「わかってるって。」
そういうと、彼女はセットしてるカメラで録音を始めた。
台詞は最初は物語のようになっていて、あまり時間をかけずくすぐりの振りを持っていく。
具体的には、レズくすぐりだ。
恋人でもいいと思ったのだが、勘のいい視聴者に気づかれるのを避けるためにこの設定にした。
そして、くすぐりが始まる。
言い忘れていたが、俺は拘束されている。
仰向け状態でX字拘束され、そこから馬乗りされている。
彼女の攻め方はほんとに優しく、にもかかわらず弱点をたまに集中攻めしてくる。
普通のくすぐりなら、弱点を集中的に攻め、慣れさせないために他をやるといったやり方だったり、手の技術で笑わせたりするのだが、彼女は強くも弱くもないところをものすごく優しく、かつちまちまとくすぐるため、笑うとしても大笑いはない。
だがそれは結構つらく、実は結構体力の消耗が激しかったりする。
体力が減るにつれて、体制があってもくすぐったい体になるのだ。

「弱点はここかな~?ここかな~?おお、反応が激しいねえ。丸わかりだよ。それじゃあまるで、くすぐってくださいって言ってるようなもんだよ~?それ、コチョコチョコチョコチョ~。」

紗香のこれは芝居だ。
芝居なのだけどれど技術もある。
言葉攻めというのは、技術があれば体を意識させることができる。
くすぐりの場合、間に「コチョコチョ」と言うことによって、その効果が出る。
もちろん個人差はある。
彼女のフォロワーたちはこれが好きらしい。
それはそうと、少し耐えるのがきつくなってきた。
紗香の好きな体の部位は全身、つまり、まんべんなくくすぐってくるのだ。
予測できるできないの問題ではなく、単純に体力勝負だ。
脇から始まり、脇腹、原、つぼ、ツンツン、下半身は撮影上できないと思っていたのだが、セリフでつなげば違和感などなくなることを俺はすっかり忘れていた。
そして、内股、足裏もやられ、これをルーティンで繰り返すわけではなく、セリフでの弱点探しで一巡するだけ。
次にまわってきたときは、ゆっくり観察しながらくすぐり、設定上の弱点である脇腹とおなかをくすぐってくる。
実はそこ二か所は俺の比較的弱い部位。
耐えることはできるが、それによる体力の消耗は激しい。
それでも彼女は、動画のためにと言わんばかりの顔でねちねちとくすぐってくる。
これがまた受けがいいからつらい。
やるたびに技術もあがるからなおさらつらい。
「んふふ…もっと笑っていいんだよ?そうだ!服の中に侵入したらもっとくすぐったいよね!」
いじわる紗香降臨である。
これじゃ服の意味がなくなるじゃないか。
そうは思いながらも、声は出せないため、仕方なく(喜んで)耐える。
「コチョコチョコチョコチョ~。」
くすぐらているのに笑えないのは実につらい。
だけどMにとってはこの程度がよかったりする。
俺は心の中ではちゃんと幸せを感じながら耐える。

結局服の中に侵入するという設定のせいで、全身をくすぐられた。
もちろん耐えることができたら、一般的な意見を言うとかなりきつい。
「服の中に侵入ねえ…さすがにそれは言ってくれないと困るよ~?」
「きゃあぁぁぁぁ!あはははははははははははは!ごめんごめん!ごめんってば!」
「少しだけやり返させろよ~。ほらほらほら~。」
「あはははははははははははは!許してくだしゃい~~~~~!」
俺はノリ的な感じで、彼女をくすぐった。
ちなみに、彼女はかなりくすぐりに弱い。
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