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天才魔法少女はこの気持ちを認めない
ep3ー嬉しい目標ー
しおりを挟む「アリサー!」
ルルはベルモンド家の屋敷に入った瞬間にそう叫んだ
そしてそのまままアリサの部屋の中へ
「ルル、来てくれたのね」
アリサもルルの姿を見て笑顔を見せる
周りにはオリビアやエブリンも一緒であった
「さっき聞いたの、その…妊娠って…」
ルルの言葉にアリサは少しお腹を撫でながら頷く
「うん、私と……カイエンの」
嬉しそうなアリサの表情にルルもつられて嬉しそうに笑う
「おめでとう、アリサ」
「ありがとう……ルル」
見つめ合う二人はお互いに笑い合った
「それにしてもいつの間にね……」
「奥様…」
オリビアの疑問の声に
エブリンは察したようにつぶやいた
アリサの顔が赤くなっている
この表情と
時期的に
「式の日ね」
「!?……///」
ルルの呟きにアリサの顔が赤く染まる
「なるほどね、まぁカイエンも流石にあの可愛さには我慢できないわよね」
「むしろ式までよく我慢していましたね」
オリビアとエブリンの言葉にアリサは何処か気まずい表情を見せた
そして顔を両手で抑えながら呟く
「あ、あの………その…カイエンからでなくて……私から……」
オリビアとエブリンは驚きながらも微笑みをみせた
そしてルルは
「アリサ、いつの間に大人に………………」
そう言って動揺していたのであった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ねぇ、アリサ」
「どうしたの?ルル」
オリビアとエブリンが居なくなった部屋で
ルルはアリサのお腹を優しく撫でながら尋ねた
「アリサはこの子にどんな子になってほしい?」
「ルル、そんなの最初から決まってるよ…妊娠してるってお腹の中にこの子がいるってわかった時から思ったの」
アリサは優しい微笑みを見せながら
ルルをまっすぐに見つめた
「幸せになってほしい、何かしてほしいとか、何かになってほしいとか…そんなの必要なくて、私とカイエンの子供が笑って幸せでいてくれれば…それでいいの」
「アリサ……」
ルルはその言葉を聞いて笑みを浮かべる
(やっぱり、アリサは大人だよ)
「ねぇ、アリサ…私がなんで魔法の教師になったか理由をまだ言ってなかったね」
「?………ハウル様に推薦されたからじゃ…」
「ううん、私からお願いしたの、私ね…アリサみたいに苦しんでいる子がいたら助けたいの」
「助ける?」
「うん、魔法を使えるだけで利用されたり、アリサみたいに嫉妬を受けたりする子がいるかもしれない」
ルルは言葉を続けた
「だから、そんな子まとめて私が全員!幸せにしてやるわ!皆が笑い合えるようにね」
「ルルらしいよ、私も応援してる」
「うん、ありがとう!だからアリサの子供が魔法を使えるなら、是非うちの学校へ」
「ふふ、お願いします」
再び笑い合う二人は想い出を語りあいながら、この幸せを祝福したのであった
部屋の外
見えない場所でラバルトとアジャはその話を聞いていた
(全員を幸せにするか…)
ラバルトはルルが言っていた言葉を思い出す
魔法を使える子供達
もし問題がある子がいればそれを止めるのが
ラバルトの任された仕事だった
どんな手段を使っても構わないと言われていた
例え命を奪っても
だが
(あの嬢ちゃんが覚悟決めて、子供達と向き合おうって時に情けねぇな…俺は)
「なぁ、アジャ……俺はあの嬢ちゃん達みたいに優しくなれるか?……腐った性根で悪さばっかしてきた俺が」
ラバルトの言葉に
隣にいたアジャは満面の笑みを見せた
「ラバルトは優しい!アジャがお腹すくとご飯くれた!」
「はは、そうかい…そうだな…まずはそういったことから始めないとな」
ラバルトは自身に生えた無精ひげと乱雑に伸びた髪を触る
(まずは見た目からだな……)
「いこうか、アジャ」
「うん!!」
ラバルトはその場を離れた
新たな覚悟と共に
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
アリサとルルが話していると
遠くから走ってくる音が聞こえ始めた
「それじゃあ、私はそろそろ帰ろうかな…アリサ…弟子とお幸せに!」
ルルの言葉にアリサは顔を赤くしながら頷いた
「ありがとう、ルル」
「うん!」
ルルはそう言って窓から
そのまま飛び出し魔法によって浮かびながら
自身の家に帰っていった
そして入れ違いで部屋に入ってきたのは
「アリサ!!」
「おかえり、カイエン」
カイエンは部屋入った瞬間
何も言わずにアリサを抱き寄せた
「ん、カイエン…」
「ありがとう……言葉が出ないぐらい嬉しいよ、アリサ」
「私も…凄く嬉しいよ……」
二人は見つめ合い、唇を合わせる
長く、長い時間を…嬉しさを教え合うように
「カイエン……私ね、今…すごく幸せで…これも夢なんじゃないかって思うの」
「アリサ、これから俺がもっと幸せにするさ…約束しただろ?幸せにするって、君も、この子も」
「ありがとう……カイエン…大好き」
抱きしめ合う二人は
目を合わせながら微笑んだ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次の日
ルルは教室へと向かう道中で彼に出会った
「ラバルト……」
「な、なんだよ…似合ってないか?」
身なりを整えたラバルトは少し気恥ずかしそうに
頭をかいていた
「いえ、そっちのが素敵じゃない…」
「へへ、そりゃどーも」
「よろしい、じゃあ今日も皆に魔法を教えないとね」
「そうだな、ルル先生」
お互いの想いを再確認した二人は教室へと向かった
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