呪法奇伝ZERO・平安京異聞録~夕空晴れて明星は煌めき、遥かなる道程に月影は満ちゆく~
「拙僧(おれ)を殺したければ――播摩の地へと来るがいい。拙僧(おれ)は人の世を壊す悪鬼羅刹であるぞ――」
――その日、そう言って蘆屋道満は、師である安倍晴明の下を去った。
時は平安時代、魑魅魍魎が跳梁跋扈する平安京において――、後の世に最強の陰陽師として名をのこす安倍晴明と、その好敵手であり悪の陰陽師とみなされる蘆屋道満は共にあって笑いあっていた。
彼らはお互いを師弟――、そして相棒として、平安の都の闇に巣食う悪しき妖魔――、そして陰謀に立ち向かっていく。
しかし――、平安京の闇は蘆屋道満の心を蝕み――、そして人への絶望をその心に満たしてゆく。
そして――、永遠と思われた絆は砕かれ――、一つであった道は分かたれる。
人の世の安寧を選んだ安倍晴明――。
迫害され――滅ぼされゆく妖魔を救うべく、魔道へと自ら進みゆく蘆屋道満。
――これは、そうして道を分かたれた二人の男が、いまだ笑いあい、――そして共にあった時代の物語。
――その日、そう言って蘆屋道満は、師である安倍晴明の下を去った。
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