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本編
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しおりを挟むぼくは、レイがするキスの意味も何もわからないまま、知ろうとしないまま、過ごしていた。
熱は中々ひかなくて、レイとアベルがいつもぼくの部屋にいて、ぼくのお世話をしてくれていた。
「定着までどれくらいだっけ」
「三日から一週間くらいだったかな」
「んー、じゃ、そろそろか」
熱で少しぼーっとしてるぼくの寝巻きも下着も剥ぎ取って、ベッドの上で全裸にされて、熱めのタオルで全身をくまなく拭かれる。
恥ずかしすぎるけど、抵抗できなくて、されるがままのぼく。
お湯に入るだけの体力が今はないから、ありがたいといえばそうなんだけど…、乳首を指で押しつぶしたり、陰茎を撫でられたり、浄化剤をお尻に入れられたり……、思わず声を出したら、「可愛い」って二人から額にキスをされる。
二人とも、ことさら優しくぼくのお腹を撫でる。
撫でられると気持ちが良くて、気分が落ち着いていた。
一通りのことをしたら、手触りのいい下着から、柔らかで心地のいい寝間着まで、全部二人の手で着せられていく。
その後は、レイに抱えられて、レイの膝の上に座る。すかさずアベルが冷たい果実水の入ったグラスを、ぼくの口元に押し当ててくれる。
……いい、のかな。
ぼく、凄く甘やかされてる気がする。
それに、二人とも、僕に付き添ってるから授業に出てない。
休日はもう終わったのに。
……迷惑、かけちゃう。
「セレス」
アベルが、ぼくの頭を撫でながら、顔を覗き込んできた。
「また余計なこと考えてるでしょ」
「……だ、って」
「僕達にとって、セレスより大事なことはないんだよ」
「アベル……」
「セレスが心配することはないと言ってるだろ?」
「レイ……」
熱のせいかな。
すごく……涙が出てくる。
「ずっと……一緒だ、セレス」
「何があっても傍にいるからね」
ゆっくり、ゆっくり、二人の手がぼくの頭を撫でていく。
気持ちいい。
すごく……すごく。
「うん……」
ぼくは笑えたかな。
繰り返し繰り返し、ぼくに言い聞かせるように、二人は言葉にしてくる。
それが、ぼくの中に溶けて、ぼくの一部になるまで。
それから更に三日学院を休んで、ようやく熱の下がったぼくは、まだ少しだるく感じる身体に気をつけながら、授業を受けれるようになった。
レイとアベルは、あの日からずっとぼくの部屋に泊まっていて、教室に行くのも一緒、帰りも一緒。
あの日のような二人同時の用事が入らなくて、必ずどちらかがぼくと居てくれた。
行きと帰りばかりじゃなくて、授業と授業の短い休み時間もぼくのところに来てくれるし、実技の着替えのときは、自分たちの授業を休んでまで、ぼくを別室に引っ張って着替えを手伝ってくれる。
いままでよりも、二人と過ごす時間が増えた。
先生からは何も言われないし、クラスメイトたちの陰口も、何故か聞こえなくなった。
レイとアベルは、三人でいるときには、ぼくの額や頬にいっぱいキスをしてくれる。
でも、アベルがいなくなると、レイはぼくの口にキスをするようになった。
「ぁ……んぅ」
長い舌が、口の中に入ってくる。
かき混ぜて、舐めて、忙しない。
でもそれが気持ちよくて、離れられない。
ぼくが与えられるキスに身を委ねてると、形を変えた乳首を服の上からキュッと抓まれる。
「やぅ……っ」
「ここ……気持ちいいの?」
「あ、んんっ、んぅっ」
乳首をいじられると気持ちがいい。
お腹の下辺りがきゅっと切なくなる。うずいて、うずいて、すごく、ぐるぐるする。
「れ、ぃ……っ、おなか、あつぃ……っ」
「お腹ね」
レイの手が、ぼくのズボンのベルトを緩めて、ボタンも外した。
たったそれだけで少しずり落ちてしまう。
レイは上の服も少しまくって、むき出しになったお腹に手を当てた。
「あ」
手が当たっただけなのに、ぼくの身体は喜んでた。
舌を舐めるキスでとろけてしまう。乳首をいじられると声が出る。お腹に触れられるとぐるぐるする。
そのうち、ぼくの閉じた目には涙が浮かんできた。
足が震えだしてすがりつくものが欲しくてレイの背中に腕を回して服を握りしめる。
自然と、身体が触れた。
レイの手が、ぼくと同じように背中に回って、ぎゅっと抱きしめてくれる。
「セレス」
耳元の声が熱い。
それ以上何かを言うわけではなく、レイは背中に回していた腕を下げた。
離れちゃうんだ…って少しさみしくなっていたら、両手は緩んだズボンの中に入ってきて、ぼくのお尻を撫で回し始めた。
「あ……あっ、れい、れいっ」
揉まれるように撫でられてるうちに、ぼくの内股に何かが流れた。足を伝って、中途半端に足に絡んでいたズボンに吸収された。
耳元で感じるレイの呼吸が早くなる。
密着してる身体に、硬いものがごりっとあたった。
レイの手は、下着の中に入ってきた。膝くらいまで一気に下げられて、その先は器用に足で床までおろしてしまった。
手がお尻を直に撫でる。
お尻を広げられるたびに、液体が足を伝う。
その正体もわからないまま、レイの長くてゴツゴツした男の人の指が、ぼくのお尻の中に入ってきた。
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