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二部 番外編:怖がりな蓑虫
怖がりな蓑虫 14 ※
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「も、もう、しない、で……もう、しない……で……」
感じきって肌を紅く染めたレフラから、甘い花の香が立ち上る。酩酊するようなその香りと、グスッグスッと鼻を鳴らして懇願する姿は、雄の嗜虐心を煽っていた。
だけど同時に、そのいじらしい姿は、ギガイの庇護欲も駆り立てる。ギガイは大きな掌でレフラの頬を拭い取った。
「あぁ、分かった。お前が望まない限りは、もう動かない」
本当はこうやって貫いたまま、浴槽まで移動しようと思っていた。だけど挿入だけで、ここまで泣き崩れているレフラだった。そうなれば、いま以上に泣かせてしまうだろう。
いくらギガイが支えているといっても、動く振動で奥を突かれ、痼りを前と後から挟まれたまま擦られることには変わらない。
(だが、このまま抱き潰すと、後からかなり拗ねられるだろうしな)
本気で泣いたり、本気で怒るレフラ相手には、ギガイも途方に暮れてしまうと、これまでの経験で知っていた。
(まぁ、予定とは違うが、取り敢えずこのまま堪能しておくか)
動けないとしても、レフラの身体を貫いた屹立は、柔らかい肉壁に包まれている。かなり深く感じているレフラのせわしない呼吸や、粘膜への痙攣によって、何度も後を締め付けていた。
「……っ、ふう……っ、……っう」
ギガイにとっては、イクにはかなり弱々しい刺激だとしても、それなりの快感はある。しかもレフラが感じれば感じるほどに、キツく、せわしなくなっていく締め付けは、それだけでもギガイを煽り続けていく。
「……もう、やぁ……、もう…出し、たぃ………」
「何を出したいんだ?」
後か、前か、それとも溜まりに溜まった熱を吐き出してしまいたいのか。ギガイが確認するように、軽く腰を揺すりながら、前の棒をわずかに抜き差しした。
「やぁぁぁ!! やめぇ、あぁぁぁ!」
見開いたレフラの目から涙がパッと散って、ギガイの胸に爪が立てられる。ガリッとした感触の後に熱が走り、馴染んだ鉄の臭いが鼻をかすめた。
「やだ、やだぁ……っ!これ、やだあぁ、あぁぁ……ッ!!」
ギガイが慌てて、ガリガリと爪を立て続けるレフラの手を、握り込んだ。
「分かった! 悪かった! だから落ち着け!」
手早く片手でレフラの手をまとめ上げ、反対の腕でレフラの身体を抱き寄せる。そのままレフラが落ち着くまで、ギュッと身体を拘束するように、ギガイは強く抱き締め続けた。
甲高い声で上がっていた嬌声が、少しずつ弱まり、嗚咽に変わる。
「……大丈夫か?」
「……ひ、ひどい……です……うご、かさない、って言ったのに……ッ!!」
「悪かった。とりあえず手を見せてみろ」
片手でまとめ上げていたレフラの手をソッと確認すれば、爪先が血で汚れていた。指を1本1本確認しながら、ギガイが掬った湯でその血を洗い流していく。
ようやくギガイへケガをさせたことに、レフラは気が付いたのだろう。
「……ご、ごめん……なさい……」
ギガイの胸元からタラッと流れる血に驚いた表情を浮かべたあと、レフラの顔が青ざめていく。
「お前の爪が傷付いていなければ構わない。気にするな」
それにほとんどギガイ自身の自業自得のようなものだ。
強く抱き寄せたことで顔に付いてしまった血を、ギガイが指と同じように洗い流して苦笑した。
感じきって肌を紅く染めたレフラから、甘い花の香が立ち上る。酩酊するようなその香りと、グスッグスッと鼻を鳴らして懇願する姿は、雄の嗜虐心を煽っていた。
だけど同時に、そのいじらしい姿は、ギガイの庇護欲も駆り立てる。ギガイは大きな掌でレフラの頬を拭い取った。
「あぁ、分かった。お前が望まない限りは、もう動かない」
本当はこうやって貫いたまま、浴槽まで移動しようと思っていた。だけど挿入だけで、ここまで泣き崩れているレフラだった。そうなれば、いま以上に泣かせてしまうだろう。
いくらギガイが支えているといっても、動く振動で奥を突かれ、痼りを前と後から挟まれたまま擦られることには変わらない。
(だが、このまま抱き潰すと、後からかなり拗ねられるだろうしな)
本気で泣いたり、本気で怒るレフラ相手には、ギガイも途方に暮れてしまうと、これまでの経験で知っていた。
(まぁ、予定とは違うが、取り敢えずこのまま堪能しておくか)
動けないとしても、レフラの身体を貫いた屹立は、柔らかい肉壁に包まれている。かなり深く感じているレフラのせわしない呼吸や、粘膜への痙攣によって、何度も後を締め付けていた。
「……っ、ふう……っ、……っう」
ギガイにとっては、イクにはかなり弱々しい刺激だとしても、それなりの快感はある。しかもレフラが感じれば感じるほどに、キツく、せわしなくなっていく締め付けは、それだけでもギガイを煽り続けていく。
「……もう、やぁ……、もう…出し、たぃ………」
「何を出したいんだ?」
後か、前か、それとも溜まりに溜まった熱を吐き出してしまいたいのか。ギガイが確認するように、軽く腰を揺すりながら、前の棒をわずかに抜き差しした。
「やぁぁぁ!! やめぇ、あぁぁぁ!」
見開いたレフラの目から涙がパッと散って、ギガイの胸に爪が立てられる。ガリッとした感触の後に熱が走り、馴染んだ鉄の臭いが鼻をかすめた。
「やだ、やだぁ……っ!これ、やだあぁ、あぁぁ……ッ!!」
ギガイが慌てて、ガリガリと爪を立て続けるレフラの手を、握り込んだ。
「分かった! 悪かった! だから落ち着け!」
手早く片手でレフラの手をまとめ上げ、反対の腕でレフラの身体を抱き寄せる。そのままレフラが落ち着くまで、ギュッと身体を拘束するように、ギガイは強く抱き締め続けた。
甲高い声で上がっていた嬌声が、少しずつ弱まり、嗚咽に変わる。
「……大丈夫か?」
「……ひ、ひどい……です……うご、かさない、って言ったのに……ッ!!」
「悪かった。とりあえず手を見せてみろ」
片手でまとめ上げていたレフラの手をソッと確認すれば、爪先が血で汚れていた。指を1本1本確認しながら、ギガイが掬った湯でその血を洗い流していく。
ようやくギガイへケガをさせたことに、レフラは気が付いたのだろう。
「……ご、ごめん……なさい……」
ギガイの胸元からタラッと流れる血に驚いた表情を浮かべたあと、レフラの顔が青ざめていく。
「お前の爪が傷付いていなければ構わない。気にするな」
それにほとんどギガイ自身の自業自得のようなものだ。
強く抱き寄せたことで顔に付いてしまった血を、ギガイが指と同じように洗い流して苦笑した。
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