【R18】白濁英雄~強い男がXXまみれになる短編集~

ぬお

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22 魔境の食精植物(④)

01

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~あらすじ~

この世界には未だ人間が足を踏み入れていない場所が数多くある。
その一つが「魔境」と呼ばれる密林地帯だ。
一度足を踏み入れたら2度と戻ってこられないと噂されている場所。

そこへ、若き冒険家である主人公・レオは数人の仲間達と共に侵入した。
だが2週間後には、彼はたった一人になってしまっていた。
彼の仲間達は、厳しい魔境の環境下で次々と命を落としていったのだった。
最後に残された彼も、荷物や食料を失い、空腹で餓死寸前の状況の中、生きるために魔境を彷徨っていた。

そんな極限状態の彼の鼻に、突如、甘い香りが漂ってくる。
藁にも縋りたいほど切迫した状況の彼は、その匂いを辿ってひたすらに歩いた。
そして、匂いの元にたどり着いた彼の目の前には、謎の巨大な植物が甘そうな蜜を出して待ち構えていたのだった。











「なんだ・・・あれ・・・」

茂みを抜けた俺の目の前には、濃密な香りを放つ巨大な謎の植物が鎮座していた。
それは、無数のツタの先端に色とりどりの蕾を生やし、ウツボカズラとハエトリグサまで生やしたような植物だ。
ウツボカズラとハエトリグサの部分は、俺の身体以上にでかいものから、小指サイズのものまで様々な大きさのものが生えている。
そして、ツタの先端に成っている蕾からは、とろぉりと蜜が滴っているのが見えた。

ウツボカズラやハエトリグサというのは食虫植物だ。
蠅などの虫をおびき寄せてジワジワと消化する、肉食の植物。
そんなものを生やした巨大な植物は、当然、危険なものだろう。魔境に生えているのだからなおさらだ。
普通の状態だったら、絶対に近づかない物体だ。

だが、今の俺はいつ動けなくなってもおかしくない、死が間近に迫っている状況だ。
ここまで歩いてくるのに、気力も体力も使い果たしている。
そんな俺の前に、甘そうな蜜を滴らせているのだ。
俺に撤退の選択肢はなかった。

ゆっくりとその巨大植物へと歩み寄った。
いきなり襲ってくるかもしれないと警戒したのだが、動く気配は全くなかった。
そうして、植物の本体から最も離れた位置で蜜を滴らせている、黄色い蕾の下に着いた。
その蜜の色は、蕾の色と同様に淡い黄色だ。まるで蜂蜜のように見える。
俺は、ゆっくりと、滴り落ちてくる蜜に舌を伸ばした。

とろぉぉ

「!あ、甘い・・・」

その蜜は信じられないほどに甘かった。
ここ1週間は甘味を口にしていなかったせいかもしれないが、俺は大口を開けて滴り落ちてくる蜜を味わった。

ごく・・・ごく・・・ごく・・・

「う、ううう」

涙が出るほどに、甘い蜜。
もっと飲みたい!と思ったが、蜜を出し過ぎたのだろうか、黄色い蕾からは蜜が出なくなってしまった。

落胆する俺だったが、今度は、黄色い蕾の近くに生えていた橙色の蕾から蜜が垂れてきた。
黄色い蜜と同様に、その蜜も蕾の色と同様に淡い橙色だったが、粘り気は薄そうな蜜だ。

俺はその蜜に舌を伸ばした。

ちょろろろ

「!これはコンソメスープだ!」

信じられないことに、その蜜からはコンソメスープの味がした。しかもほのかに暖かい。
なぜそんな味がするかはわからないが、玉葱や人参などの野菜の旨味と塩気が感じられるソレは空腹の俺の腹に染渡る美味さだ。
再び俺は大口を開けてその蜜を味わった。

ごく・・・ごく・・・ごく・・・

だが、飲んでいると先ほどと同様にその蜜は出なくなってしまった。

そう思ったら、再び別の色の蕾から蜜が滴ってきて・・・

「ビーフシチューだ!」

「レモネードだ!」

どんどんカラフルな蜜を飲んでいく俺。

そうして、徐々に俺は巨大植物の本体に近づいていってしまったんだ。


・・・


「ふぅぅぅ、生き返ったぁぁぁ」

俺は蜜でパンパンになった腹を擦った。
どれほどの量を飲んだのかわからないが、さっきまで空腹で死にそうだった身体はすっかり潤っていた。
滋養がたっぷりと含まれている感じの蜜ばかりで、なんだか身体の調子も良い感じだ。

いつの間にかこんなに植物の本体に近づいてしまったが、植物は全く動く気配がない。
本当にラッキーだった。魔境には不思議な植物があるんだな。

そんな風に思った俺が、その場を離れようと植物に背を向けた時だった。


しゅるるるる!


「な!まさか!?」

油断していた俺に植物のツタが絡まってきたのだ。
あっという間に、腕ごと胴体をガッチリと巻きつかれてしまった。
ツタを引きはがそうと渾身の力を込めるも、全くの無意味。

「う、うわああああ!」

そして、そのまま俺は身体を持ち上げられてしまい・・・

「う、うそだろ・・・」

巨大なウツボカズラの上まで運ばれてしまった。
ウツボカズラの中は透明な液体で満たされていた。

きっとこれは、消化液だ。
俺の身体は、このウツボカズラに骨ごと全て溶かされてしまうんだ・・・。
そう思った俺は足に力を入れて屈むように足を持ち上げたが、徐々に身体は下がっていき・・・尻が、ついにその液体に触れてしまったんだ。

「ひぃ!」

消化の痛みに襲われると思っていた俺だったが、痛みはなかった。
ややひんやりとした液体の感触だけだ。
そして、そのまま俺は、首の下をすべてウツボカズラの液体に浸されてしまった。

・・・考えてみたら、触れただけですぐに消化するようなものではないのかもしれない。
じわじわと獲物を溶かす類のものかも・・・
そう思った俺は再びツタからの脱出を試みるも、依然としてビクともしなかった。

「そ、そんな・・・」

このウツボカズラの消化液の風呂の中で、ジワジワとゆっくり消化されてしまうのか・・・。
そう諦めかけていた俺だったが・・・

「え?」

不意に俺の身体はツタに持ち上げられた。
まだ、ウツボカズラの液体に浸かって1分も経っていないくらいだと思う。
いったいなぜ引き上げられたのか・・・と疑問に思った俺だったが、ウツボカズラの液体の効果は引き上げられてから判明した。

「ふ、服が・・・全部溶けてる!?」

俺は全裸になっていたのだ。服は布地も金属部分も全て溶かされていた。
やはり、あの液体は消化液だったのだ。
だが、どうやら人体は消化しないようだ。


この植物の意図が分からない俺だったが、ウツボカズラに引き上げられた後、ツタによって俺は四肢を大の字に広げられた。
そして、その状態で、俺の周りには複数の白い蕾が集まってきたのだった。

その蕾は、ムズムズと先端の形状が変わった。
その見た目は・・・まるで包皮を剥いたその実は・・・ペニスのようだった。

そして、その実の先端・・・ペニスの鈴口からは・・・白濁の蜜を俺の身体に向けて勢いよく吐き出してきたのだった。

どぴゅううううううううう!
ぶぴゅううううううううう!
どぴゅどぴゅどぴゅ!
ぶびゅううううううううう!
びゅるん!びゅるん!

「あ、あああああ!」

その白濁の蜜は・・・熱く、イカ臭く、ヌルヌルとした・・・完全に精液のそれだった。
それを顔や胸、腹、腕、足・・・と満遍なくかけられてしまう。

ヌルヌルとした白濁の蜜・・・白濁液は俺の身体全体をヌルヌルとコーティングしてしまった。
ドロリと糸引く不快な液体が俺の髪から垂れるのを見て、俺はおぞましさに寒気がした。

そんな白濁液を放出したペニスの実の1本が、俺の口元まで寄ってきた。
その鈴口からは今だにドロドロとした白濁を垂らしている。
ま、まさか・・・
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