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26 若き剣聖と天才魔術師の献身(①②)

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~あらすじ~

王国は隣国との戦争に押されていた。
王国随一の強さを誇る若き剣聖・クロードは最前線で戦っていたが、一人の力で劣勢の状況を覆せるはずもなく、戦いは連敗続きだった。

そんな時、王国の魔術研究機関の長である女性魔術師・リベルが国王に進言した。
”私なら王国の兵士達を格段に強くできます”・・・と。
これまで多くの功績を残してきた天才魔術師の言葉に、国王はその進言を聞き入れた。
その結果、王命によってクロードは王都へと呼び戻され、リベルの研究に協力するように言い渡されたのだった。

そして、現在、リベルの研究室の台の上には、クロードが全裸で横たわっていたのだった。











「ぐ・・・リベル殿!本当に・・・本当に俺が研究に協力することで王国を勝利に導けるのか?!」
「ええ。もちろんですよ、クロード殿。逆に、あなたの協力なしでは、この状況を覆すことはできません」

羞恥に顔を真っ赤に染めたクロードの言葉に、リベルは無表情で言い切った。
今、この研究室の中には2人だけしかいない。
冷静な若い美女に諭されたクロードは、羞恥に耐えて押し黙ったのだった。

リベルは、魔術研究機関の長を代々努めてきた魔術の名門である侯爵家の人間だ。
王国きっての天才と呼ばれる彼女は、これまでにも数々の魔術研究で功績を上げ、若くして魔術研究機関の長に就任した。
彼女はクロードと同年代の黒髪赤眼の美女だが、常に無表情で感情の機微が見えなかった。

「先ほども説明したとおり、兵士達の個々の強さをあげるための薬を調合するためには、強い人間の体液が必要なのです。そして、王国最強の剣聖であるあなたの精液があれば、強力な効果を発揮する薬が作れるでしょう。それを兵士達が飲めば、1人1人があなたに準ずる強さを得ることができるはずです」

「わ・・・わかった・・・」

その説明に、クロードは渋々了承した。
服を脱いで台に横たわる前にも聞いた説明だが、それでも屈辱と恥辱に抗議の声を抑えきれなかったのだ。
女性との性行為は今までにも経験してきた彼だが、自分だけが全裸の状態で女性に恥部を晒す経験は初めてだった。

(俺が協力しなければ、王国は負けてしまうんだ・・・)

無理やり自分に言い聞かせた彼は、歯を噛みしめて恥辱に耐える決意を固めるのだった。

「では、さっそく精液を出していただけますか?大量に必要ですので、とにかくたくさん射精してください」
「め・・・目の前で出さなければいけないのか・・・?」
「ええ、薬を作るためには新鮮な精液が必要なのです。射精した瞬間のものを採取したいのでお願いします」
「う・・・わかった・・・」

リベルの言葉にクロードは自分の肉棒へと手を伸ばした。
彼の肉棒はこの状況に戸惑っているのか、まだ小さいままだ。

シュッシュッシュッシュ・・・

だが、クロードは若い男だ。
精力も順応力も高い彼は、肉棒を扱く内に、次第にこの異常な状況に慣れてきた。

ムクムクムクムク・・・

そして、彼の肉棒はついに大きくなり始めた。
大きくなり始めてからは止まらず、最大サイズになるまでに時間はかからない。
あっという間に彼の肉棒は、天を向いてそそり立ってしまったのだった。

「・・・私、男の人の男性器を初めて見ました。こんなに形が変わるものなのですね。興味深いです」
「う、うう・・・」

彼女の顔や声には感情はこもっていなかったが、その目はクロードの肉棒だけを見ていた。

彼女は魔術の研究に没頭するあまり、性的な事や恋愛事には全く無関心だった。
言い寄る男達は多かったが、その全てに袖にしていた彼女は、知識としてしか知らなかった男の生理現象を今初めて目の当たりにしたのだ。

そんな彼女の姿に、クロードの羞恥心はますます大きくなった。

(リベル殿に、俺のペニスが勃起するところを見られてしまった・・・!俺のオナニー・・・見られてるんだ・・・!)

最初は屈辱と恥辱しかなかったこの行為だが、いつの間にか、彼の中に妖しい疼きが芽生えてしまっていた。

シュッシュッシュッシュ!・・・

そして、肉棒を扱く手も加速していったのである。


「はぁ・・・はぁ・・・」
「あ・・・肉棒の先から透明なものが・・・これがカウパーなのですね。クロード殿の息も上がってきてますし、もうそろそろ射精しそうですかね?」
「あ・・・ああ・・・」
「出す前に教えてくださいね。精液を新鮮なまま採取するために、空間魔法を使いますので」

シュッシュッシュッシュ!
クチュクチュクチュ・・・

肉棒を扱く音と一緒に、先端から滲み出ている粘液が摩擦される音が響く。
その淫らな音をリベルに聞かれて、羞恥を更に増したクロードは、急速に射精感を高めていった。

そして・・・

「あ、あああ!イク!もうイクぅぅぅぅ!」
「え?行く?どうしたので・・」


ぶびゅびゅうううううううううううううううううううううう!!!


足をつま先までピンと伸ばし、腰を浮かせたクロ―ドの肉棒から、勢いよく精液が噴き上がった。
初めて経験する、他者に見られながら自慰をするという恥辱的行為。
それは、彼に未知の快感をもたらした。

結果、彼は今までの人生の中で最大量の射精を経験していた。
射精量に比例した快感の大きさは、初めて自慰を経験した時よりも、女性を初めて抱いた時よりも、巨大だった。


そして・・・彼は射精前の合図をしたつもりだったが、その意図が伝わらなかったリベルは、精液を採取するための魔法をかけ損じてしまったのだった。
その結果・・・勢いよく飛んだ精液は、クロードの身体へ次々と降りかかってしまったのである。


びちゃびちゃびちゃびちゃ!びちゅ!
べちょおおお・・・


「あ、ああああ・・・」

クロードは、巨大な快感で脳が埋め尽くされている中、自らが放った精液をその身で受けていた。
熱く、ヌルヌルとした感触の精液・・・ツーンとするような独特の臭いを、身を持って思い知らされる。
さらに、顔にまで飛来した大量の白濁液は、半開きの口の中にまで侵入してきた。
それによって彼は、自らの精液の味まで知るハメになってしまったのである。

信じられないほどの痴態を晒してしまった彼だが、あまりの快感の大きさからか、精液塗れの身体をびくびくと震わせて呆けていた。
その肉棒は、大量の精液を放ったにも関わらず、怒張したままだ。


「すごい・・・これが・・・人間のオス・・・クロード殿の精液・・・」

一方のリベルも呆けていた。
知識としてしか知らなかった男の射精、男の精液は、彼女の想像をはるかに超えていたからだ。

今回彼女が進言した強化薬の作成にあたって動物実験をしたため、他の動物のオスの精液は見たのだが・・・。

人間の男・・・剣聖・クロードの精液は、量も濃さも臭いも・・・全てが段違いだった。

(女性を孕ますための精液を・・・自分の身体にこんなに大量にかけてしまうなんて・・・)

彼女は、新鮮な精液を採取するという目的を忘れて、精液にまみれながら肉棒を勃起させたままにしている剣聖の身体を、しばらく眺めていたのだった。
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