女王直属女体拷問吏

那羽都レン

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【第3章】女騎士の秘裂

第15話:逃亡者と追跡者

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 先日、叛乱を画策しているというモントロワ公爵の企みを、彼の娘のディアーナを責めて自白させることで防ぐ手立てを整えた後、俺は自宅にて悠々と過ごしていた。
 ここ数日仕事をしていないが、女王からも暫く英気を養うようにと言われているため、問題はない。
 叛乱の旗頭となる筈だった傍流の王子も既に拘束したと聞いているため、今はモントロワ公爵も身動きが出来なくなっているだろう。
 彼自身の拘束も時間の問題……そう考えていた俺の平穏は、予期せぬ来訪者によって打ち砕かれた。

 ドアノッカーの音に、アリアーヌを応対に向かわせたところ、彼女はフードを被った怪しげな人物と共に部屋へと戻ってきた。

「あの、セオドール様……」

 困惑した表情でチラチラとその人物を見るアリアーヌに、何故そんな怪しい風体の者を俺の前まで連れてきたのかと咎めようとした。
 しかし、それよりも早くその人物がフードを外したことで、俺は驚愕に固まる事となる。

「へ、陛下!?」
「すまぬ、セオドール。
 お前しか頼れる者が居なかった。匿ってくれ」

 夜半に尋ねてきた人物は他でもない、俺の上司でもある女王陛下その人だ。
 勿論、彼女はこの国の王であって一貴族の屋敷に夜半に供も連れずに訪れて良いような人物ではない。

 厄介事の匂いしかしない状況に、漸く硬直から復活した俺の頭が激しく痛んだ。



 † † † † † † † †



「叛乱?」
「んくっ!? そ、そうだ……うあぁあ!」

 思わぬ言葉に差し込んでいた指でつい深く抉ってしまい、女王は堪らず悲鳴を上げた。
 せめてもの詫びに激しく抉ってしまった部分を優しく撫でてやると、蕩けたような声が部屋に響く。

「しかし、それは傍流の王子を拘束することで未然に防げたのでは?」
「そう思ってたのだが、モントロワ公爵の方が一枚上手だったのだ。
 んぁ、そこは!? 擦るのは!」

 俺は寝室のベッドに突っ伏すように上体を沈めた女王の肛門を弄りながら、彼女の話を聞いていた。
 状況的を考えればこんなことをしている場合ではない筈なのだが、全てを失って心細さに震える彼女を慰めている間に何故かこうなっていたのだ。

「上手とは?」
「ひぅん!? ディアーナ嬢と婚姻を結ばせた傍流の王子を王位に就けることを狙っていたと見せ掛けて、その裏で善後策を用意していたのだ」
「善後策……別の王族を味方に付けていたと言うことですか」

 叛乱を起こしたとしても王家の血筋の者を立てなければ正統性を主張することは難しい。
 傍流の王子が押さえられた場合の善後策であれば、他の王族を代役に用意していたということだろうか。
 しかし……。

「他に王族の男子が居たと言う話は聞いたことがないのですが」

 元々この国の王族の男子は殆ど居なかった。
 だからこそ、目の前の彼女に王位が回ってきたのだ。

「男子ではない。
 私の従姉妹であるシェレイラだ」
「は?」

 思わぬ言葉に、俺はつい呆けた声を上げてしまった。
 シェレイラ王女は女王の従姉妹で彼女より一つ年下だった筈だ。
 俺自身は直接面識はないが、桃色の髪の年齢以上に幼げな少女で、非常に高慢な性格であると噂に聞いた覚えがある。
 確かに女王の従姉妹であり王家の血筋である彼女なら旗頭に出来るかも知れないが、それでも理解が出来なかった。

「女子であるシェレイラ王女では、モントロワ公爵の叛乱の旗頭には出来ないのでは?
 男子でなければディアーナ嬢の伴侶として立てられないでしょう」
「んあああぁぁ!」

 シェレイラ王女では条件を満たし得ない理由は、今回の一件が「モントロワ公爵の」叛乱だからだ。
 彼の目的は自分の子と婚姻を結ばせた相手をお飾りの王位に就けることで実権を握る事だろうから、娘と婚姻を結ばせられる男子でないと駄目な筈なのだ。
 何しろ彼の子はディアーナを除けば、まだ数ヶ月前に生まれたばかりの……。

「って、まさか……」
「そのまさかだ……ひゃん!?
 公爵はまだ生まれて数ヶ月の息子とシェレイラを婚約させるつもりだ」
「そんな無茶な」

 この世界は婚姻適齢期が早く年齢一桁で婚約するのは当たり前だし、下手をすれば婚姻を結ぶこともあるが、流石に生後一年も経たない内にと言う話は聞いたことが無い。

「確かに無茶だがな。それによって私達が欺かれたことを考えれば莫迦にも出来ん。
 それに、公子はこの先十年以上政務などは出来ないだろうから、その間父親であるモントロワ公爵が代理として取り仕切ることになるだろう。
 何も出来ない幼子と言うのは、彼にとってはむしろ利点ということだ」
「成程」

 確かに、息子や王女をお飾りとして自身が実権を握ることを考えれば、傀儡が幼子であることはマイナスにはならない。
 むしろ下手に傍流の王子を立てて傀儡に手を噛まれるリスクを負うよりもプラスの筈だ。
 勿論、幼すぎるのを強引に押し通すことにも色々と問題はあるが、それを補って余りあるメリットが得られると公爵は判断したのだろう。

「それで、拘束されそうになって落ち延びてきたということですか。
 それにしても、よく一人で城から脱出出来ましたね」
「ああ、私の部屋からお前の拷問部屋までの隠し通路があったからな。んはっ!?」
「……ああ、あれですか」

 城に設けられた俺の仕事部屋──拷問部屋──には、何故か女王の寝室から直通の隠し通路が設けられている。
 と言うより、王家に伝わる隠し通路の途中にある部屋を拷問部屋に改装したと言った方が正確だろう。
 何故わざわざそんなことをしたかは、今の彼女の格好が物語っている。

「うつ伏せのまま、自分で広げてください」
「お前、従姉妹に殺され掛けた哀れな女王に対して少しくらいは労わりの心を持たんのか」
「持ってますよ? だから慰めて差し上げようとしているのではないですか」
「ぬぅ……覚えておれよ」

 口では不満そうにしながらも、彼女の両手は素直にうつ伏せのまま自らの尻房を掴むと左右に割り開いた。
 よく訓練された彼女の肛門はパックリと口を開き、ヒクヒクと開閉して中へと誘おうとしてくる。
 肛門の中は腸液でしっとりと濡れている。
 何度も男根を受け入れてこなれた、いやらしい尻穴だ。

「そ、そんなにじっくり見るな……っ!」
「綺麗な桃色ですよ?」
「──────ッ!?」

 俺が褒めると、彼女は羞恥に耐えかねたのか枕へと顔を押し付けて隠した。
 後ろに居る俺からは女王の顔は見えないが、銀色の髪から覗く耳が真っ赤なことからも、顔の方も羞恥で真っ赤になっているであろうことは間違いなかった。

「いきますよ?」

 ズボンを下ろした俺が固く屹立した肉棒を肛門に押し当てながら告げると、彼女は無言のままコクンと頷いた。
 貪欲な彼女の肛門は好物を咥え込もうと蠕動し、奥に誘い込もうと蠢いている。
 了承を得た俺は体重を掛けて肉棒を彼女の肛内に捻じ込……もうとして、ドアノッカーの音に邪魔された。

「一体何だ、こんな時間に」
「まったく、良いところで……」

 夜半過ぎという非常識な時間の来客に俺が顔を顰めると、女王も不満を口にした。
 望みの褒美を得られなかった彼女の尻は、不服そうに左右にヘコヘコと揺さぶられている。
 無意識なのだろうが、卑猥な動きだった。

 しかし、寝室をノックして告げられた二人目の来訪者の肩書きに、俺は応対しないわけにもいかないことを悟った。

「セオドール様、新任の近衛隊長と名乗られる方が見えられているのですが……」
「分かった。
 今行くから応接間に通して茶の用意をしてくれ」

 どうやら、逃亡したお転婆女王様に早速追手が掛かったようだ。
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