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2 (ここから視点が変わります)
しおりを挟むくそっ、、、なんなんだよっ、、、
カマ野郎が部屋を出てってから数分。1回イったおかげで、頭が冴えていた。俺は身体を起こす。
意味がわかんねぇっ、、、
男は混乱していた。
なんで、薬なんか、、、それにあいつだって、、、
カマ野郎のことを思い出す。
何が可愛いだ、意味わかんねぇっ、、、しかも、なんだよっ、あの手つき、、、
それは恋人を触るかのような優しい手つきだった。
顔が熱くなるのを感じる。
くそっ、、、早くここから逃げよう、、、
男は乱れた服を直し、立ち上がろうとする。しかし、足に上手く力が入らず、腰を抜かしてしまう。
ゴンッ
ベットの横にあった台に思い切り身体をぶつけて、尻もちをついしまう。
「っ、いっ、てぇっ、、」
台は倒れて、引き出しがあき、中身が飛び出してしまう。
俺はそれを横目で流し見しながら、立ち上がろうとした。しかし、それは叶わなかった。
「っ、んだよっ、、これ、、、!?」
引き出しから飛び出たものは、先程あの男が持っていた媚薬だった。しかし、量が違う。
なんで、こんなに、、持ってんだよ、、、
ドクンッ
心臓が一際大きく脈打つ。背中に冷や汗が流れる。危険だと、本能が告げている。
、、、早く、行かねぇと、、、
男は散らばったものをそのままにし、急いで扉に向かう。
ガチャ
ドアノブを掴み回す。
「どこに、行くの?」
部屋の前にはあの男が立っていた。
「ー、っ、、、、」
俺は部屋に押し戻されてしまった。
ガチャンッ
男は後ろ手で鍵をかける。
俺はそのまま壁に押し付けられる。
「お前か、俺に薬を盛ったのは、、、」
「そうね、、、」
「なんでこんなことしたんだ?」
「ー、貴方に、一目惚れしたからよ、、、」
「、、は?」
一目、惚れ、、?何言ってんだ、、?
「最初に来てくれた時から、あなたには目をつけてたわ、、、」
男はゆっくりと淡々と話し出す。
「あなたを見る度に、いいなって思ってた、けど、、、」
「あなたは、たまに来ても、可愛い男の子ばっかと話して、お持ち帰りするじゃない?あなたはタチだものね、、、当たり前よね」
「、、毎回、あなたと楽しそうに話してる男を見て、嫉妬したのよ。気が気でなかった、、、あなたを知らなかったら自分でこんなにも嫉妬深いなんて知りもしなかった」
男は、今にも泣き出しそうな切羽詰まった声で言う。
「っ、だからって、こんなことしていいと思ってるのか、、、?」
「思ってないっ、、!っ、他に、方法が思いつかなかった、、、」
「ー、俺の事、好きなのか、、?」
「っ、大好きよっ、、、!」
「対して話したこともないのにか、、?」
「っ、ずっとあなたのこと見てたのよ、、、。最初は見た目だけだったけど、優しいところを知って、従業員にも、丁寧に接してて、さっきだって、、、あんなに可愛いなんて初めて知って、、、」
男の目からは涙が流れ落ちる。その光景はとても、綺麗で、目を奪われてしまった。
「薬を盛って、無理やりにでも犯そうかと思った。けどあなたを前にしたら、そんなこと出来なくなった、、」
男から零れ続ける涙を俺はただ見つめた。
「ごめんさないっ、、、許してなんて言わない、、、けど、貴方への気持ちは本物よっ、、、」
俺は、男の顔に手を近づけ、涙を拭っていた。
「えっ、、、?」
「っあー、、、あんま泣くな、、」
「っ、なんで、優しくするのよ、、、」
なんで、か、、俺にも分からない。でも、ひとつ分かることは、、、
「ー、お前の本心を聞いて、怒りがどっか行った。けど、まだ許してはねぇ、、、」
こいつに求められることが嬉しいと、そう思ってる自分がいた。
「っ、どうしたら、許してくれるかしら、、、?」
「、、、俺の事を、満足させろ、、」
もしかしたら、薬のせいで正常な判断が出来て無いかもしれない。
俺は男の頬を掴み、強引にキスをする。お互いに1歩も引かない、強引なキス。
「ふっ、、、んんっ、、」
「ふあっ、、ふっ、、、っ、、」
お互いが口を離すと、銀の糸が引かれる。
「はあっ、、、あなたが満足しすぎて、嫌になるくらい、トロトロにしてあげる、、、♡」
「っ、上等だ、、、、」
そしてまた唇を重ねる。今度はさっきよりも激しい口づけだった。何度も角度を変えながら、貪るように舌を入れる。
「ちゅっ、、はぁ、っむぅ」
「んっ、はっ、ふっ」
脳が溶けていくように、そんな感覚を覚えた。
「ベット、行きましょ、、?」
「っああ、、、」
2人はベッドに向かう。
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