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第7章 大罪天使の降誕
第124話 本気も本気②
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ロボットが見せてきたのは記録した映像を映し出す魔道具の水晶だ。
そこに映し出された映像には、確かに俺が、地面から出てきた魔道具に何かの細工をしている瞬間が記録されていた。
背丈も、癖も、全てが俺の誰かが今の状況を作った!?
「んな事が......有り得ないだろ......」
「現に貴様のせいでここにいる人間が危険にさらされている! 我々が客の滲み出る幸せのみを吸収していた今までなら有り得ない事だ!」
『天帝の器はね、設定した一つの物の吸収ができる古代遺物だよ。おそらく、みんなは体内の魔力を吸われて倒れたみたいだ。でも調べていたら今は機能を停止してて、これ以上みんなから何かを吸収する心配は無いみたい』
ナマコ神様の解析も含めようやく何で俺が疑われているのかが分かった。
あとはどうやって弁解するか......俺は機械オンチですなんて言っても信じて貰えないだろうし何より無実を証明する決定的な証拠もない。
「俺は知らないって言ってるだろ!!!!」
「動かぬ証拠を見せても認めないか......愚かな人間は脳の隅々まで愚かだな......来い貴様等ァ!!」
鼓膜が破れそうに成程の轟声が結界中に響き渡った。
「――スペルん......私達が呼ばれたって事はそういう事でいいのよね?」
「ぷッ!! アヴァもイーラも負けちゃったの? 無様~!」
「アヴァ~イ~ラ~大丈夫~?」
「やっぱり実物の方がイケメンじゃない!」
更に同じ顔の少女が四人......コイツらも幹部か!!
「五対一とか......マジで話聞かない気満々じゃねぇか......」
「五対一? ハンッ!! あまり笑わせないで貰えるか......アポキュアス様!! こちらへ――」
まさか幹部五人と魔王を同時に相手しなきゃなの!? 確か魔王アポキュアスは”激情天使“なんて二つ名が付くくらいやべえ魔王なんだろ!? ヤバい!! これはヤバい!!
「あの......スペル? 私そんなに強くないよ? ねぇ、そんなみんなの中心に立てるほど凄くないよ? あは! あははははは......」
幹部達の前に現れたのは、例に漏れず顔、背丈は全く同じの、ただ一点違うところは光を一切通さない黒髪という点だけの少女だった。
なんと言うか......こう......
「影武者だろ?」
「なっ......貴様ァ!! アポキュアス様になんて口の利き方をするんだ!!」
「いいよスペル怒らないで? 私なんてほら......自分の力すら上手く使えない駄目魔王だし......」
え......この子がホントに魔王? 激情天使?? ずっと下向いて全く俺の方向いて話してくれないよ......? あ、こっち見た。
その瞬間、アポキュアスの周りの空気が少しだけざわめいた。
「ねぇスペル......なんでここの人達は倒れてるの?」
「それは......天帝の器が暴走したようで......」
「この人がやったの?」
「それを今から捕獲し尋問しよう――――」
「いいよ。疑わしきは罰する。それが私達のやり方でしょ?」
なんだ? 急に何が起こった!? 空気の壁が押し潰して来るような......さっきまでアポキュアスからは全く感じられなかった殺気が押し寄せて来る!!
「――私、ここに来てくれたみんなを傷付けるような人、絶対に許さない」
「ッッ!! アポキュアス様!!......くれぐれもお身体に気を付けて――アヴァとイーラも起きろ!!」
そこはかとなく感じる深く暗い不安が足にへばりついて離れない......
「戻って」
刹那、アポキュアスと七人の幹部達の周囲が虹色の光に包まれた。
そこに映し出された映像には、確かに俺が、地面から出てきた魔道具に何かの細工をしている瞬間が記録されていた。
背丈も、癖も、全てが俺の誰かが今の状況を作った!?
「んな事が......有り得ないだろ......」
「現に貴様のせいでここにいる人間が危険にさらされている! 我々が客の滲み出る幸せのみを吸収していた今までなら有り得ない事だ!」
『天帝の器はね、設定した一つの物の吸収ができる古代遺物だよ。おそらく、みんなは体内の魔力を吸われて倒れたみたいだ。でも調べていたら今は機能を停止してて、これ以上みんなから何かを吸収する心配は無いみたい』
ナマコ神様の解析も含めようやく何で俺が疑われているのかが分かった。
あとはどうやって弁解するか......俺は機械オンチですなんて言っても信じて貰えないだろうし何より無実を証明する決定的な証拠もない。
「俺は知らないって言ってるだろ!!!!」
「動かぬ証拠を見せても認めないか......愚かな人間は脳の隅々まで愚かだな......来い貴様等ァ!!」
鼓膜が破れそうに成程の轟声が結界中に響き渡った。
「――スペルん......私達が呼ばれたって事はそういう事でいいのよね?」
「ぷッ!! アヴァもイーラも負けちゃったの? 無様~!」
「アヴァ~イ~ラ~大丈夫~?」
「やっぱり実物の方がイケメンじゃない!」
更に同じ顔の少女が四人......コイツらも幹部か!!
「五対一とか......マジで話聞かない気満々じゃねぇか......」
「五対一? ハンッ!! あまり笑わせないで貰えるか......アポキュアス様!! こちらへ――」
まさか幹部五人と魔王を同時に相手しなきゃなの!? 確か魔王アポキュアスは”激情天使“なんて二つ名が付くくらいやべえ魔王なんだろ!? ヤバい!! これはヤバい!!
「あの......スペル? 私そんなに強くないよ? ねぇ、そんなみんなの中心に立てるほど凄くないよ? あは! あははははは......」
幹部達の前に現れたのは、例に漏れず顔、背丈は全く同じの、ただ一点違うところは光を一切通さない黒髪という点だけの少女だった。
なんと言うか......こう......
「影武者だろ?」
「なっ......貴様ァ!! アポキュアス様になんて口の利き方をするんだ!!」
「いいよスペル怒らないで? 私なんてほら......自分の力すら上手く使えない駄目魔王だし......」
え......この子がホントに魔王? 激情天使?? ずっと下向いて全く俺の方向いて話してくれないよ......? あ、こっち見た。
その瞬間、アポキュアスの周りの空気が少しだけざわめいた。
「ねぇスペル......なんでここの人達は倒れてるの?」
「それは......天帝の器が暴走したようで......」
「この人がやったの?」
「それを今から捕獲し尋問しよう――――」
「いいよ。疑わしきは罰する。それが私達のやり方でしょ?」
なんだ? 急に何が起こった!? 空気の壁が押し潰して来るような......さっきまでアポキュアスからは全く感じられなかった殺気が押し寄せて来る!!
「――私、ここに来てくれたみんなを傷付けるような人、絶対に許さない」
「ッッ!! アポキュアス様!!......くれぐれもお身体に気を付けて――アヴァとイーラも起きろ!!」
そこはかとなく感じる深く暗い不安が足にへばりついて離れない......
「戻って」
刹那、アポキュアスと七人の幹部達の周囲が虹色の光に包まれた。
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