フィロス

フロイライン

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「連絡が取れました。」


高山が部屋に戻ってきて、二人に言った。


「高山先生、ありがとうございます。」


皧流は,礼を述べると、竹脇の方を見て少しだけ笑みをこぼした。



「二人共、今日はここに泊まれますか?」


「えっ?」


「奈緒、部屋の空きがあったよな?」



「ええ。空いてますよ。

個室が。」



「そうか。


明日朝に、厚労省と製薬会社の人間がここに来る事になりましてね。

そこで、今回の流れを向こうに話し、バックアップしてもらおうって話です。」



「なるほど…


わかりました。


ワタシは大丈夫ですけど、竹脇さんは?」


皧流が、また竹脇に視線を送ると


「僕も大丈夫です。

会社には明日連絡入れます。」


高山のプランに彼も同意した。



「じゃあ、食事にでも行きましょうか。

奈緒、海山邸に電話して、四人行けるか確認してくれるか。」


「はい。

わかりました。」



奈緒は、部屋を出ていった。



その後、予約が取れたようで、四人は高山の車に乗り、目的の店に向かった。


「それにしても、まさか妊娠までしてしまうとはな。」


道中で、高山はあらためて、今回の皧流と竹脇の件について、感情いっぱいに言った。


「ワタシもまさかこんな風になるとは思ってもみなかったんですが…

もう、どうしようもなくて」

皧流は、恥ずかしそうに自身のお腹に手を当て、小さな声で答えた。


「それも、脳がバグっているという状態なんですがね…

まあ、二人でか決めた事ですから、仕方ありませんね。」


高山は、そう言ってため息をついた。
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