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初夜
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食事を終えた四人は、一旦病院の方に戻った。
そして、空いている個室に、奈緒に案内された皧流と竹脇は、そこで一夜をすごすことになった。
「こんなところでごめんね。」
「いえ、お気遣いありがとうございます。」
皧流は、奈緒に礼を述べた。
しばらくして、高山夫妻は帰宅し、ようやく竹脇と皧流は二人きりになった。
思えば、妊娠が発覚してから、二人だけでゆっくり話をした事などなかった。
そんな思いに駆られながら、二人はベッドに腰を下ろした。
「ねえ、和哉」
「ん?」
「色々ごめんね。
ワタシのワガママでこんな事になって。」
「何謝ってんだよ。
悪いのは、全部僕の方なんだから。
作品作りのために性転換して女になったキミを、僕はその魅力に負けて抱いてしまった。
それも避妊もせずに…
こんな結果を招いた事に、責任を感じてる。
本当にごめん。」
「謝らないで。
そんな事はいいの。
ワタシは、たしか作家としてのスランプから脱するために性転換したけど、それでわかったのは、男としての人生よりも、女性として生きる方が何倍も素晴らしいものだって。
今から思うと、ワタシは潜在的にずっと昔から、女性になりたいという願望を持っていたんだと思う。
最高よ。
女性として生きるのって。」
皧流は、そう言うと、竹脇に抱きつき、キスを求めた。
勿論、竹脇もその唇を受け入れ、皧流の肩を抱きながら、舌を絡めたのだった。
そして、空いている個室に、奈緒に案内された皧流と竹脇は、そこで一夜をすごすことになった。
「こんなところでごめんね。」
「いえ、お気遣いありがとうございます。」
皧流は、奈緒に礼を述べた。
しばらくして、高山夫妻は帰宅し、ようやく竹脇と皧流は二人きりになった。
思えば、妊娠が発覚してから、二人だけでゆっくり話をした事などなかった。
そんな思いに駆られながら、二人はベッドに腰を下ろした。
「ねえ、和哉」
「ん?」
「色々ごめんね。
ワタシのワガママでこんな事になって。」
「何謝ってんだよ。
悪いのは、全部僕の方なんだから。
作品作りのために性転換して女になったキミを、僕はその魅力に負けて抱いてしまった。
それも避妊もせずに…
こんな結果を招いた事に、責任を感じてる。
本当にごめん。」
「謝らないで。
そんな事はいいの。
ワタシは、たしか作家としてのスランプから脱するために性転換したけど、それでわかったのは、男としての人生よりも、女性として生きる方が何倍も素晴らしいものだって。
今から思うと、ワタシは潜在的にずっと昔から、女性になりたいという願望を持っていたんだと思う。
最高よ。
女性として生きるのって。」
皧流は、そう言うと、竹脇に抱きつき、キスを求めた。
勿論、竹脇もその唇を受け入れ、皧流の肩を抱きながら、舌を絡めたのだった。
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