カジュアルセックスチェンジ

天職

智の風俗復帰は本人的にはやや不本意ではあったが、相変わらずの高い人気に支えられて、順調に稼ぐ事が出来た。

莉愛と暮らすようになり、セックスに関して、若干欲求不満になっていたが、それも解消され、一石二鳥だともいえた。

ただ、この風俗復帰が、後々に大きな災いとなって智を襲う事になるとは、この時点では知る由もなかった。




智はベビーシッターを雇い、夜8時まで莉愛の食事や面倒を見てもらう事にした。

店を出るのが7時過ぎ、スーパーなどに寄り、家に着くのが、どれだけ急いでも8時前
ベビーシッターとバトンタッチをし、すぐに莉愛と入浴。

小学低学年の莉愛はとにかく早めに、遅くとも9時までに寝かしつけるのを日課としている。

母子家庭での子育ては心身ともに疲弊するが、何にも代え難い充実感があった。

智の今後の人生は、この血を分けた娘…そして、奈々の忘形見の莉愛を立派に育て上げる

莉愛の寝顔を見つめながら、智は心に強く誓った。

智自身、その覚悟と意欲は十分に持ち合わせているのは言うまでもないが、やはり、懸念すべき点は多々ある。

自分が男である…法律上では父親である事を世間に隠しながら母親として育てている事と、以前活動していたテレビやYouTube、そして、今も生業としている風俗で、いつでも自分の姿が人の目に触れられる状態にある事。

つまり、これがバレたら全て終わってしまう…

智は考えれば考えるほど憂鬱な気分になっていった。