232 / 500
Product selection
しおりを挟む
店員に案内された智と美智香は4人掛けの席に横並びで座った。
「ワタシらを気に入った人達がいたら、勝手に声掛けてくる仕組みよ。」
「えっ、店員さんが間に入らないの?
永遠にここに座って、はい、終わりになるんじゃないの??
私らみたいなオバサンは」
「まあ、それはそれで面白いじゃん」
智は大笑いした。
だが、美智香の心配とは裏腹に、すぐに二人組の男が声をかけてきた。
「あの、自分ら二人で来てるんすけど、よかったらここ、座らせて頂いてもいいですか?」
そう言ったのは、見た目三十代半ばくらいの少しワイルド系のサラリーマン風の男だった。
一緒に来ていたのは、連れとは歳の離れた感じの背の高い若者で、どう見ても二十歳くらいにしか見えなかった。
智は、若い方の男の顔がキレイだったので、向かい側に座る事を了承した。
「ありがとうございます。
早速ですけど、自己紹介させていただきます。
自分は常田 善通といいます。三十五歳です。
サラリーマンしてます」
ワイルド系男は常田という人間で、声も話す内容もほぼイメージ通りだったが、隣に座る若い方は、緊張しているのか、さっきからほとんど喋らず、それでいてこちらの方には視線を向けてきた。
「おい、佐々木
お前も自己紹介しろよ」
「あっ、すいません。
佐々木真弥といいます。
えっと歳は23です。常田さんとは一緒の会社で、今年から新卒で入社して、働かせてもらってます。」
常田に促されて、若い方の男は少し硬い表情で自己紹介をし、ぺこりと頭を下げた。
「へえ、まやっていう名前なんだ。
可愛い名前」
智が言うと
「子供の時は女子みたいな名前でよく揶揄われて…
すごくイヤだったんです。今は何も思わないですけど」
真弥はそう言って顔を赤くして言った。
「あ、こっちも自己紹介しないとね。
ワタシは吉岡 智といいます。
えっと、年齢は秘密でーす
その他のことは追々話していきます。
で、こっちがワタシのお姉ちゃんです。」
「吉岡 美智香です。
年齢は同じく秘密です。
よろしくお願いします」
ノリノリの妹と仕方なくこういう場所について来た感のある姉…
男側も全く同じ構図で、恋人が欲しい常田がイケメンの新入社員、真弥を無理矢理連れてきて撒き餌にした…
ある程度年齢はいっているが、すごい美人とマッチング出来るチャンスを得て、常田はどっちに行くか、瞬時に判断した。
勿論、脈がありそうな妹の方である。
体つきも常田が好みのムチっとしたタイプで、もう迷いはなかった。
真弥は撒き餌にすぎないので、ここでどうこうするつもりもない。
後は上手くやって妹と二人で店を出る!
常田の心は決まった。
「ワタシらを気に入った人達がいたら、勝手に声掛けてくる仕組みよ。」
「えっ、店員さんが間に入らないの?
永遠にここに座って、はい、終わりになるんじゃないの??
私らみたいなオバサンは」
「まあ、それはそれで面白いじゃん」
智は大笑いした。
だが、美智香の心配とは裏腹に、すぐに二人組の男が声をかけてきた。
「あの、自分ら二人で来てるんすけど、よかったらここ、座らせて頂いてもいいですか?」
そう言ったのは、見た目三十代半ばくらいの少しワイルド系のサラリーマン風の男だった。
一緒に来ていたのは、連れとは歳の離れた感じの背の高い若者で、どう見ても二十歳くらいにしか見えなかった。
智は、若い方の男の顔がキレイだったので、向かい側に座る事を了承した。
「ありがとうございます。
早速ですけど、自己紹介させていただきます。
自分は常田 善通といいます。三十五歳です。
サラリーマンしてます」
ワイルド系男は常田という人間で、声も話す内容もほぼイメージ通りだったが、隣に座る若い方は、緊張しているのか、さっきからほとんど喋らず、それでいてこちらの方には視線を向けてきた。
「おい、佐々木
お前も自己紹介しろよ」
「あっ、すいません。
佐々木真弥といいます。
えっと歳は23です。常田さんとは一緒の会社で、今年から新卒で入社して、働かせてもらってます。」
常田に促されて、若い方の男は少し硬い表情で自己紹介をし、ぺこりと頭を下げた。
「へえ、まやっていう名前なんだ。
可愛い名前」
智が言うと
「子供の時は女子みたいな名前でよく揶揄われて…
すごくイヤだったんです。今は何も思わないですけど」
真弥はそう言って顔を赤くして言った。
「あ、こっちも自己紹介しないとね。
ワタシは吉岡 智といいます。
えっと、年齢は秘密でーす
その他のことは追々話していきます。
で、こっちがワタシのお姉ちゃんです。」
「吉岡 美智香です。
年齢は同じく秘密です。
よろしくお願いします」
ノリノリの妹と仕方なくこういう場所について来た感のある姉…
男側も全く同じ構図で、恋人が欲しい常田がイケメンの新入社員、真弥を無理矢理連れてきて撒き餌にした…
ある程度年齢はいっているが、すごい美人とマッチング出来るチャンスを得て、常田はどっちに行くか、瞬時に判断した。
勿論、脈がありそうな妹の方である。
体つきも常田が好みのムチっとしたタイプで、もう迷いはなかった。
真弥は撒き餌にすぎないので、ここでどうこうするつもりもない。
後は上手くやって妹と二人で店を出る!
常田の心は決まった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
38
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる