上 下
468 / 500

援軍

しおりを挟む
智と真弥は、それぞれの伴侶の献身的な支えのおかげで、順調に回復し、今週から真弥は会社に復帰。

智もバーの開店準備をユウと共に再び始めたのだった。


そして、智にとっては、もう一つの朗報があった。

それは娘の莉愛が春休みでこちらに帰ってくる事になったのだ。

智は胸を躍らせながら日々を過ごしていた。




その日も、就寝までの間、ベッドの中で、ユウと二人でいろんな話をしていた。


「ユウちゃん、色々ごめんね…
何から何までお世話になっちゃってるのに、莉愛まで…」


「いいのよ。
莉愛ちゃんとは、小学二年くらいのときに会って以来だし、楽しみにしてるのよ、成長した姿を見るのをね。」


「莉愛にもユウちゃんの事を話したらすごく喜んでた。
ワタシが東京で一人苦労してるんじゃないかって心配してたみたいで。」


「トモちゃんだったら、人生どう転んでも上手く切り抜けて成功すると思うけどなあ。」

「ううん。
中年ニューハーフだし、この世の中を生きていくのは色々苦労もあるわ。

ユウちゃんに会えなかったり、ママにバーを紹介してもらえてなかったら、実際相当苦労してたと思う。
本当にワタシはラッキーな人生を送らせてもらってるわ」


「その運もトモちゃんの実力なのよ。
人間としての魅力がすごいってことだよ」


「もう、褒めないでよ
その気になっちゃうから」


智は少し照れて、ユウの頬にキスをした。
 



「トモちゃん、したいんだけど、いい?」

ユウは智に抱きつきながら言った。


「勿論よ。
ワタシはいつでもしたい。」


今度はユウの唇に自分の唇を合わせ、激しめのキスをした…裸で体を絡め合いながら。

四十になる智と、三十二のユウとの絡み合いは、その年齢と性別を感じさせないほど美しく、ベースの良い二人だからこそ為せる業であった。


「トモちゃん

ワタシ、トモちゃんとエッチするようになって気付いた事があるんだけど」


「えっ、なに?」


「ワタシってネコじゃなくて、タチの方だって。

トモちゃん見てたら犯したくなるのよ。」


「へえ、それは嬉しいわ」


「ホラ、ED薬なしでこんなに大きくなってるのよ。」

ユウはギンギンに勃起したペニスを見せて恥ずかしそうに笑った。
とは言っても、フルに勃起しても10センチにも満たないが。

「うわあ、美味しそう」

智はユウのペニスを愛おしそうに見つめ、口中深くまで咥え込んだ。

舌の動き、吸引力、絡みつく唾液、どれを取っても一級品で、ユウはすぐに快感の波に包まれた。

「あはんっ!あっ!あっ!ああーんっ!

気持ちいいっ!トモちゃん!

愛してる!」

ユウは身を反り返しながら智のテクニックをその一身で受けた。

そして、生まれて初めて、口の中で果ててしまったのだった。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

お高い魔術師様は、今日も侍女に憎まれ口を叩く。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:965pt お気に入り:121

【全話まとめ】意味が分かると怖い話【解説付き】

ホラー / 連載中 24h.ポイント:86,307pt お気に入り:648

恋心を利用されている夫をそろそろ返してもらいます

恋愛 / 完結 24h.ポイント:64,333pt お気に入り:1,265

堅物監察官は、転生聖女に振り回される。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:830pt お気に入り:149

夜の帝王の一途な愛

恋愛 / 完結 24h.ポイント:1,427pt お気に入り:85

片思いの相手に偽装彼女を頼まれまして

恋愛 / 完結 24h.ポイント:3,798pt お気に入り:19

おかしくなったのは、彼女が我が家にやってきてからでした。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:3,906pt お気に入り:3,851

真面目系眼鏡女子は、軽薄騎士の求愛から逃げ出したい。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:1,691pt お気に入り:245

妹ばかり見ている婚約者はもういりません

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:53,080pt お気に入り:6,784

処理中です...