もしも世界が無色で溢れたら

【第12回ドリーム小説大賞奨励賞ありがとうございました】
大人になってから自分が共感覚者であることに気づいた水絵は、
衝撃のあまり勤め先を辞め、家業のバーを切り盛りしながら、大学院に通う二足のわらじ生活を送っていた。
そんなある日、キラキラオーラを振り撒く同年代の龍平が客としてバーを訪れ、水絵の生活が一変する。
自分が何者なのか、共感覚とは何かを模索し悩む水絵と、自分が何者だったかわからなくなってしまった龍平。
境遇の似た二人は、次第に互いのことが気になる関係になっていくが、
龍平には決して水絵とは交わることが出来ない大きな秘密があった。

■共感覚とは?
共感覚とは「ひとつの感覚の刺激によって、別の知覚が不随意的に起こる」現象のこと。
音を聴くと色が見えるという【色聴共感覚】や、文字を見ると、そこにないはずの色が見える【色字共感覚】が代表的。
何らかの共感覚を持つ人の割合は
以前は2万人に1人と言われていたが、近年は23人に1人という報告もある。
■一部、大人向けの表現や行動があります(※あり)
■共感覚者は各々、感覚の捉え方には個人差があります。作中で描かれる水絵の共感覚の世界は、あくまでも一例です。
■Illustration いーりす様@studio__iris
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