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犬
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クロードは一生に一度使える加護がある。昔、父から聞いた魔女から受けた加護(ギフト)。自分の見た目を動物に出来るというもので、一度その姿になったら好きな時にその動物になれる変身能力だった。
グウェンディール家の直系男子にしか使えない能力で長距離飛べる鷲になり上空から攻撃し、狼になって鋭い歯で攻撃することもできる。
ドアの隙間から出られる大きさで怪しまれないモノになるため。
クロードはドアに向かっていく誰にも見つからないように歩いた。身長が低くなってで爪が当たる音がカチャカチャと床に当たる。出口まであと少し。俯せになって這いつくばってポーションを押し出すドアに顔を突っ込んだ。
予想以上に自分の身体が大きく、ドアの隙間から出ることが出来ず立ち止まっていると後ろから抱きかかえられた。
「――!!!」
驚いて声が出ないでいると玄関を開けて外に降ろされた。振り返ると猫のニクスがいた。じっと見て家の中に入っていく。ああ、もうおしまいだ。心配して鍵の解除もして中に入ったのに言い訳すらできない。
加護も使って犬になったのに失敗した。
(姉さんは怒ってない。だから家の中に入った理由をきちんと話して)
※※
クロードはあの後、いくら声をかけても無視されたので何事かと思って部屋に入ったことを詫びた。ニクスはやましいことがないから気にしてないと言って、犬になった理由を聞いた。
クロードは理由について話さないと、なんとなく理解したのか追い打ちを立てるように話さなかった。
犬に元に戻れる練習をするためにニクスの家に宿泊する。大したものは何もないと言いながら食事の用意をしてくれた。魔核が治っていないことをいうとやっぱりと反応された。
「魔女の加護が邪魔してるのかもね」
食事を取り終えて飲み物を渡された。きっと睡眠薬だろう。
クロードはこの手のモノは一切効かない。これも魔女の加護の弊害だった。
グウェンディール家の直系男子にしか使えない能力で長距離飛べる鷲になり上空から攻撃し、狼になって鋭い歯で攻撃することもできる。
ドアの隙間から出られる大きさで怪しまれないモノになるため。
クロードはドアに向かっていく誰にも見つからないように歩いた。身長が低くなってで爪が当たる音がカチャカチャと床に当たる。出口まであと少し。俯せになって這いつくばってポーションを押し出すドアに顔を突っ込んだ。
予想以上に自分の身体が大きく、ドアの隙間から出ることが出来ず立ち止まっていると後ろから抱きかかえられた。
「――!!!」
驚いて声が出ないでいると玄関を開けて外に降ろされた。振り返ると猫のニクスがいた。じっと見て家の中に入っていく。ああ、もうおしまいだ。心配して鍵の解除もして中に入ったのに言い訳すらできない。
加護も使って犬になったのに失敗した。
(姉さんは怒ってない。だから家の中に入った理由をきちんと話して)
※※
クロードはあの後、いくら声をかけても無視されたので何事かと思って部屋に入ったことを詫びた。ニクスはやましいことがないから気にしてないと言って、犬になった理由を聞いた。
クロードは理由について話さないと、なんとなく理解したのか追い打ちを立てるように話さなかった。
犬に元に戻れる練習をするためにニクスの家に宿泊する。大したものは何もないと言いながら食事の用意をしてくれた。魔核が治っていないことをいうとやっぱりと反応された。
「魔女の加護が邪魔してるのかもね」
食事を取り終えて飲み物を渡された。きっと睡眠薬だろう。
クロードはこの手のモノは一切効かない。これも魔女の加護の弊害だった。
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