59 / 72
連載
開き直って悪役令嬢
しおりを挟む「ドゥロセアスなんてナンセンスよね」
「そうですか?」
「旅行するならリゾート地にしてくれればよかったのに」
「ここも一応リゾート地ですよ?」
「ここは避暑地であってリゾート地じゃない。暇を過ごせる場所じゃないもの。暇になるための場所でしょ」
馬車が止まり降り立った先は緑広がる涼しい風が吹き抜ける避暑地。リリーは悪くないと思っているが、海がないと不満を口にしているのはリアーヌだけではない。周りから聞こえる不満もちらほら耳に入ってくる。
「海だったらフレデリック様に私の水着姿を見せられたのに」
すごい自信だと目を瞬かせるリリーはついリアーヌの身体を見てしまう。制服の上からでもハッキリわかる胸は水着を着れば目立つだろう。スカートでヒップラインやウエストの細さはわからないが、それでも水着姿を見せたかったと言うぐらいだから悪くはないはず。何より自分で『努力』と口にしていたのだから自信があるのも頷ける。
「ねえ、フレデリック様を呼んでくれない?」
「クロヴィスが視察に行くと思うので難しいかと」
「じゃあ王子が貴女に用事の時は二人きりになってもいいでしょ?」
「ええ、ご自由に」
「リアーヌ様、あちらに恋愛成就の池があるらしいので行きませんか?」
「行くわ! あなたにも分不相応じゃない男が現れるのを一緒に願ってあげる!」
「あ、ありがとうございます……」
恋する乙女は止められない。フレデリックは困った顔をするが本気で嫌がっているわけではない事ぐらい見ていればわかる。幼い頃から傍で守り続けてくれた小さな騎士がこれから本物の騎士になろうとしている。生真面目な性格故に騎士になる前に恋愛を考えることはしないと想像するも、それが活力になればとリリーは思う。その活力になる相手になる事は出来なかったが、リアーヌなら申し分ないとも思う。
気が強いが友達思いで可愛い。
そう、目の前に立つこの女よりずっと———
「リリー様もいらっしゃってたんですね」
「学校行事ですから」
「でも今まで幾度も欠席されていたのにこういう時だけ来るというのは意外です。慎みあるリリー様なら自粛されるのかと思っていましたが、違いましたね」
エステルがイイ子だと思っていたのはもうずっと前のこと。今は憎らしいほど本性を見せてくる。ヒロインとはかけ離れた悪役令嬢のような性悪さにリリーは眉を寄せたくなるのを堪えて笑顔を作った。
「クロヴィスが直接誘いに来てくれたので参加することにしたんです」
呼び捨てにした上に直々の誘いがあったと言えばエステルの頬がヒクついたのが見えた。
「さすがクロヴィス様ですね。リリー様を記憶から消したとしても両家のお付き合いを考えて誘いに行かれるなんて素敵です」
「自由時間も一緒に過ごそうと言われているので今から何をしようか迷っているところです」
「お忙しいのですから遠慮されてはいかがですか?」
「遠慮したのですが、彼がどうしてもわたくしと過ごしたいと言うものですから付き合ってあげないと王子の面子が丸潰れでしょう?」
何を思ってここまで開き直った形で話しかけてくるのかわからなかったが、何かあったのは確かだと推測する。でなければ公爵令嬢と対峙する無礼を働くはずがない。
リアーヌが言っていたフランソワと組んでいることがそうさせているのかと目を細める。フランソワはリアーヌと同じ侯爵令嬢。父親の人脈もそれなりにあるのだろう。
もしリアーヌの言う通り、フランソワがエステルをクロヴィスの妻に仕立てようとしているのであれば多少問題を起こそうと全力で後押しをするはず。何かあっても父親が庇ってくれる。婚約破棄された上、記憶から消された公爵令嬢など怖くないと思っているのだ。
それならこれだけ強気に出るのも納得がいくものだった。
「意外なのはエステル様、あなたの方ですわ」
「私が何でしょうか? 貧民は旅行には来てはいけないとまた差別なさるのですか?」
何かあれば〝差別〟と言う。実際差別的な発言をしてきたが、貴族に差別をするなと言っても無理な話。それを上げ足を取るように差別差別と一つ覚えに言うエステルには鼻で笑うぐらいがちょうどいいと実行した。
「貧民というより、救済枠のあなたに旅行に行っている余裕があるのかという疑問があっただけですわ」
「私はこの学園の生徒です。参加する資格があるんです」
「あなたが出席した誕生祭の日、ジュラルド王はあなたにこうおっしゃられました。そなたにはそのように着飾って暇を持て余す彼らのような時間の使い方はないだろう。救済枠の進級試験は入試ほど甘くはない。こんな場所で過ごしながらでも進級できる自信があるというのなら話は別だが。と。今回も同じことが言えるのでは?」
今思い出しても清々しいジュラルド王の柔らかな注意。その当時は何も知らなかったが、主席の者が救済枠の生徒を見ることになり、そこにかかるお金は全てその家から出ている。着飾るドレスやティアラを買う費用などあるはずもないのだから面倒を看ることになった家が出すのは当たり前のこと。だからこの旅行もそうだ。エステルは銅貨一枚だって出してはいない。それなのに感謝一つ見せず『生徒だから』と当たり前の顔で参加している事がリリーには腹立たしかった。
「だから黙って寮で勉強していろと?」
「そうです。あなたはこの学園に何をしに来ているのですか? 人に媚びに? 人のお金で散財しに? 玉の輿に乗りに? 違いますよね? 将来のために来たんですよね? それなのに学業を優先しないとは笑わせてくれますわね」
リリーの言葉に言い返さないエステルは普段からは想像もつかないほど鋭く強い目でリリーを睨み付ける。悔しいからなのか、それとも何か考えているのかわからないが、リリーは長身を生かして顎を上げながら見下ろしていた。
「ちょっと、あまりに酷いんじゃありませんこと?」
後ろから聞こえた声に振り向くとフランソワが仁王立ちで睨み付けていた。
「貴女よくもそんな酷いことが言えますわね!」
わざとかと思うほどの大きな声にリリーは思わず眉を寄せた。
「彼女はこの学園の生徒ですのよ? それなのに救済枠の人間は寮にこもって勉強だけしていろだなんて貴女それでも公爵令嬢ですの? そんな差別的発言をする人だとは知りませんでしたわ! 救済枠の人間は学園生活を謳歌するな。救済枠の人間が旅行なんておこがましいって……貴女、あまりにも酷すぎますわよ!」
「なっ!? そこまで言ってな———」
「うううっ、フランソワ様ぁっ!」
フランソワの大声にエステルの鳴き声のハーモニーは次から次へと人を集まらせる。
———やられた……!
最初からリリーが強気に言い返すのがわかっていてエステルは絡んできたのだ。そこにフランソワが後から入って事実を歪曲して皆に吹聴する。
到着したばかりの避暑地でさっそく問題を起こしたのはリリーだと皆に印象付けようとしていた。
「息抜きが必要なことぐらい貴女にもわかっていることでしょう。それなのに何故あんな酷い言葉を彼女に浴びせたのか理解に苦しみますわ!」
リリーは俯き、目を閉じながら何度か深呼吸を繰り返す。爆発してしまいそうな感情を抑えるためにただ静かに静かに繰り返す。
———どうして諦めた時に限ってこういう事になるのか、その方が理解に苦しむんだけど!
悪役令嬢への道は諦めた。父親のために大人しく結婚をすると決めたのにエステルはリリーを嫌な女にするために煽ってくる。
———ダメよ。ここで返せば諦めたのが水の泡。ユリアス王子に笑顔で断られたのも意味のない黒歴史になっちゃうじゃない!
拳を握り、必死にダメだと言い聞かせるが二人の茶番劇がリリーの思考を遮ってしまう。
「ジュラルド王の言葉を使って自分の言いたいように言うなんてあまりにも無礼ですわよ。恥を知りなさい!」
フランソワのキンキン声が耳に響き、苛立ちを増幅させる。
———ダメダメ。落ち着くのよリリー。
「ユリアス王子に婚約を断られた苛立ちを彼女に向けるのは違うんじゃありませんこと?」
「ッ⁉」
場が一斉にザワ付き始めた。
「ユリアス王子と婚約しようとしたの?」
「クロヴィス王子に忘れられたからってもう次の男にいこうとしたのかよ」
「フレデリック様にいかなくてよかったぁ」
「セドリック様は最初から相手にしてないからよかったぁ」
ヒソヒソと話す声を全部耳が拾っていく。
このまま気絶でフェードアウトしてくれればいいのだが、リリーの精神はそんなに脆くない。だが、今はそれよりも何故ユリアスとの婚約破棄をフランソワが知っているのか気になった。
楽しくなるはずだった旅行はエステルが仕掛けてきた時点で台無しとなった。
———ならもういっか。
リリーはその場で大きく息を吐き出しニッコリと笑った。
「救済枠の人間が旅行なんて余裕だと思いませんこと? 旅行から帰ればすぐにテストがありますのに。そのテストで上位十位以内に入ることが出来なければ退学。それをわかった上で旅行を選択したようですけど、フランソワ様に従っていて勉強の時間など取れているのかしら?」
「何ですって?」
「わたくしには二人はご学友というより主と使用人のような関係に見えて仕方ありませんの。使用人、小間使い、下僕……言い方は色々ありますけど立場は同じ。使用人が馬鹿にされれば主は黙っていませんもの」
腕を組んで軽く顎を上げながら二人を見下すような視線を向ければもうこのザワつきを鎮めようとは考えず言いたい事を言うことにした。
頬に手の甲を当てて嘲笑を向けるだけでフランソワの表情が一気に変わっていく。
———ああ、やっぱり幸せ。
何度も思っていた悪役令嬢の性悪さ。嫌われるだけの嫌な女になる必要はないと思っていたのに、実際こうして悪役令嬢のようなずる賢い性悪を相手にする時に淑女を気取るより気持ちよかった。
「救済枠を馬鹿にするなんて本当に最低ですわね!」
「よく言われますわ。婚約破棄した王子を受け入れなかった時からそう言われてきましたのよ。今更そんな風に言われようと痛くもかゆくもありませんわ!」
「この子がどれほど努力しているか知りもしないで馬鹿にするなんて! 彼女に謝りなさい!」
「勉強している姿を見たことがないのですから当然ですわ。見かける姿はいつもあなたの金魚のフンになっているか、頭の悪い男子生徒に媚びているかでしたから」
「人前で努力アピールなんてしませんの! この子は慎ましやかな子ですもの!」
フランソワの言葉に噴き出したリリーは思いきり声を上げて笑いだした。初めて声を上げて笑う姿を見る生徒達は驚きに目を丸くし、不安げな顔をしている者もいた。
「あーもうっ笑わせないでくださいます? ホント……笑っちゃう。慎ましやかだと言うのなら媚びる事ばかり覚えないで数式の一つでも多く覚えたらいかが?」
「侮辱ですわよ!」
「努力しているかどうかはテストの結果を見ればわかる事ですからこれ以上は何も言いませんけど、フランソワ様は一度慎ましやかという言葉を辞書で引くことをおすすめしますわ」
「何ですって⁉」
笑いすぎて目尻からこぼれ落ちそうになる涙を指で拭うリリーの暴言とも取れる言葉にフランソワが声を上げるとリリーはいつの間にか周りを取り囲むように集まっている生徒を見回してから歩き始めた。
「どこへ行くつもりですの⁉ 話はまだ終わってませんわよ!」
「ごめんなさい、頭の悪い人とは付き合わない事にしているんです。わたくしの品性まで疑われてしまいますもの。あちらで友人が待っていますのでここで失礼しますわ」
「リアーヌ・ブロワなんかと付き合っている時点で貴女の品性などないも同然ですわよ!」
背中にぶつけられる言葉に振り向く事もせず背筋をピンと伸ばして歩いていく。怒りのこもったカツカツと鳴るヒール音もなく、余裕たっぷりに優雅に歩く。
今のリリーはそれが自然に出来るほど気分が良かった。
「見てたわよ」
「キャアアアアッ!」
大きな木を通り過ぎようとした時、ヌッと姿を見せたリアーヌに驚き声を上げた。よろめき転びそうになったのをリアーヌに引っ張られ事なきを得たが、見られていた事にマズイという顔を見せる。
「さっそく仕掛けてくるなんていい度胸ね、あのクソ女」
どっちの事を言っているのかわからなかったが、二人ともクソ女で間違いないと納得したため聞かない事にした。
「初日にかかってくるなんて最高」
「最悪です」
「そうかしら? コテンパンにしてやれるいい機会じゃない。私なら再起不能なまでボッコボコにしちゃうけど。もちろん拳で」
「……リアーヌ様って少し過激ですよね」
侯爵令嬢として上品に育ったはずだが、自由奔放に生きすぎて誰も止めるものがいなくなったのか、発言は会う度に過激さを増しているように感じていた。
「どうするの? やっちゃう?」
拳を振って殴りつける真似をする様子にコレットは苦笑を浮かべる。
「んー……」
リリーはそれを否定せず首を傾げながらどうするべきかと唸り
「かかってきたら応戦します」
「いいわね! ボッコボコにしてやりましょ!」
もう淑女だなんだと知ったことではない。フレデリックには納得したような説明をしたが、実際あの二人を目の前にすると我慢ならなかった。
何より、リリーは彼女達を〝ない〟と思いながらも疑いを捨てきれない部分があった。
あの二人にアリバイがあったとしても独特な支持者がいること。この学園で自分に噛みついてくるのはあの二人だけで他に噛みつく者はいない。ましてや今まで身の危険を感じた事などなかったのに婚約破棄があってからおかしなことが起こり始めた。
以前、リアーヌが言ったように自分を〝クソ女〟として陥れようとしているのなら今回の行動も納得がいく。学園の中の一部の生徒に見せるよりもほとんどの生徒が集合しているあの場所で大声を上げて注目を集めれば今回のリリーの言動で落胆した者は少なからずいるはずだ。それが伝言ゲームで歪曲し騒ぎになる。
先は読めていた。だが後悔はしていない。ユリアスに断られた事で父親を喜ばせることは出来なくなったのだから今更どう足掻こうと意味はない。ならいっそ惨めに夢を叶えた方が有意義な人生が送れると判断した。
何より、自分は一人じゃない。そう思えることがリリーの強みだった。
「じゃあ悪役令嬢ごっこ始めましょうか」
「公爵令嬢ごときが私に勝てると思って?」
「あら、侯爵令嬢ごときが強きに出ましたわね。見物ですわ」
「わ、私もですか?」
「ええ、一緒に楽しみましょう」
強制参加だと手を出せば迷いながらも手を握ったコレットに微笑みかけ三人は〝即席悪役令嬢〟を発足して旅行を楽しむことにした。
11
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
腹に彼の子が宿っている? そうですか、ではお幸せに。
四季
恋愛
「わたくしの腹には彼の子が宿っていますの! 貴女はさっさと消えてくださる?」
突然やって来た金髪ロングヘアの女性は私にそんなことを告げた。
「お幸せに」と微笑んだ悪役令嬢は、二度と戻らなかった。
パリパリかぷちーの
恋愛
王太子から婚約破棄を告げられたその日、
クラリーチェ=ヴァレンティナは微笑んでこう言った。
「どうか、お幸せに」──そして姿を消した。
完璧すぎる令嬢。誰にも本心を明かさなかった彼女が、
“何も持たずに”去ったその先にあったものとは。
これは誰かのために生きることをやめ、
「私自身の幸せ」を選びなおした、
ひとりの元・悪役令嬢の再生と静かな愛の物語。
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。