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変化2
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「これまでの雪儿は杏儿を教祖のように慕ってきた。杏儿は間違えない。杏儿は絶対に正しいんだと言わんばかりに、なんでも杏儿の言うことを聞いてきた。でもそれが少し前から変わりつつ……いや、変わってきた」
「どういうふうに?」
「目の前にあるドアから出ようとしてる。これまでは鍵が開いているとわかっていてもドアを開けようなんざ考えもしなかった。ドアを開けて外に出るなんてのはありえない話だった。だが、お前と出会ってから雪儿は鍵を気にするようになった。そのドアは開けてはいけないとわかっているからドアには手を伸ばさず、鍵だけを気にしていた。でもそれがドアに手を伸ばすようになり、少し開けて外の様子を確認する。出れば杏儿に怒られる。杏儿が傷つく。それが抑止力となって踏み出すまではしないが、出ようとしてるんだ」
回りくどい言い方に焦れた瑞成が「どういうこと?」と聞き直すと持ち上げた煙管をカンカンと煙草盆に打ちつけた。
「自分で考え、自分で道を決めて歩こうとしてるってことだよ。杏儿が駄目だと言ってもな」
「反発してるってこと?」
「ああ。だから杏儿は束縛を強めるようになった」
「……喜ばしいことだろ……」
どこか悔しげな瑞成の呟きは静かな部屋ではハッキリと聞こえる。
「杏儿にとっちゃその自立心ってのは厄介なものでしかない。ましてや誰かの影響を受けてのことなら尚更だ。母親が死んでから自らの手で築き上げてきたものをぽっと出の男に壊されちゃたまらないって気持ちなんだろうさ。ましてや相手は黒龍白虎の幹部だ。大事に育ててきた妹を、危険を背負って生きてるような男を近付けさせたくない気持ちは理解できる。わかるだろ?」
「わかるよ……」
「でもな、だからって、羽ばたこうとしてる妹を束縛する権利までは持っちゃいないんだよ。どれだけ大事に育ててこようと、母親代わりを全うしてこようとも、妹が自分の道を探して進んでいこうとしてるならその背中は守るんじゃなく押してやるもんだとアタシは思う。だから一応、アタシの意見として話はしたけど、雪儿のことになると聞く耳持たないもんだからねぇ」
相手が瑞鳳であろうと雪儿のことに指図も意見も必要ないという考え方をするのが杏儿で、それはもう親心ではなく依存心。変わられては困る。羽ばたかれては困る。自分たちは二人で一つ。変わらないのが一番良いと思っているのだろう。
「雪儿は俺と会ったから変わったんだよね……?」
「自惚れんじゃないよ、って言いたいけど、まあ、そうだね」
「……喜んでいいのかな?」
「アタシらにとっては面倒事持ち込んでくれた馬鹿野郎だから喜べとは言えないね」
喜んではいけないのだろうが、嬉しくなってしまう。緩む口元を隠す瑞成に呆れはあるが、意外な気持ちもある瑞鳳にとって驚きなのは雪儿だけでなく瑞成の変化もだった。
「お前と出会わなきゃって杏儿は思ってるだろうが、お前が父親に尻叩かれてやって来なきゃ今頃紫雫楼はどうなってたかわからない。香姫たちは連れて行かれて、銃を持ってる相手に立ち向かう術も持ってなかった。杏儿を救ったのは龍瑞成で、雪儿の変化はお前への感謝から始まったんだろうさ」
相手も銃を持っていた。瑞鳳は肩を撃たれ、動けなくなっていた。痛みを噛み殺して立ち向かったところで全身穴だらけで地面に倒れるしかできなかっただろう。
出会わなければ雪儿は幸せに暮らしていたとは瑞鳳は思っていない。むしろ不幸になっていただろう。杏儿を取り返すべく一人、猛虎邪蛇のアジトを訪ね、不幸の連鎖に身を落とす。それでも杏儿と一緒なら、と思うような子だった。
「瑞成が来たから命も助かり、平和に香姫が続けられてるってことは杏儿にも話した。感謝はしてると言っていたけどね、雪儿に変化をもたらす男って時点であの子にとっちゃ敵なんだよ。感情を上手くコントロールしきれてない時点で雪儿のほうが賢いと言える」
どのみち雪儿は苦しんでいる。猛虎邪蛇のアジトに行けば地獄のような苦しみに身を落としていただろうが、今は今で杏儿を傷つけているのではないかと苦しみ続けている。
命は助けたが、心を殺しかけている状態に喜びはそう長くは続かなかった。
「俺はどうすればいいんだろうね……。それがぜーんぜんわかんないんだ。雪儿の傍にいて、あの子の全てを守ってやりたい。見守るだけなんて俺にはできない。離れるか、傍にいるかの極論。でも離れたら離れたで苦しいんだ。でも苦しいからって──」
瑞鳳が人差し指を立てたことで瑞成の言葉は切れ、口を閉じる。
「杏儿にも言ったが、なんでお前たちは自分の気持ちだけを優先しようとするんだい?」
「え……」
「なんで誰も雪儿の気持ちを聞いてやらないんだ」
半目状態でこちらを見る完全な呆れ顔の瑞鳳が煙管に口をつける。
「お前も杏儿も雪儿を守りたいと言うが、そこに雪儿の気持ちが入ってない。守ってやるんだから守られる側は黙っていろとでも言うつもりかい?」
「そんなつもりは……」
「でも雪儿にどうしたいかって一言でも聞いちゃいないんだろう? 傍で守りたいけどどうしたらいいかわからないって弱音吐きもしてないんだろう?」
「杏儿が許さないじゃん」
「なら諦めるんだね」
少し突き放すような言い方に瑞成が眉を寄せる。瑞鳳らしいと言えばそうで、普段は何も感じないが、今はその発言は少し心にズシッときた。
「杏儿って壁が気になって怯むような奴に守れるはずないだろう。何が守りたいだ。結局はあと一歩が踏み出せない臆病な自分を守るための理由が欲しいだけじゃないか。お前は杏儿を悪者にして可哀想な雪儿って生き物を保護したいと思ってる自分に酔ってるだけなんだよ」
「そう、じゃ……」
ないとは言い切れなかった。実際、雪儿は苦しんでいる。杏儿を誤解してほしくないと涙ながらに訴えてきた雪儿を守ってやりたいと思った。杏儿が雪儿を解放すれば今よりもっと雪儿は生きやすくなるのにと怒りすら抱いた。
しかし、杏儿の事情もわかっている。何故こんなにも雪儿を縛りつけるのかも。
「お前が雪儿が好きだって言うんならまだいいさ。二十八歳にもなったマフィアの三男坊が十八歳の少女に片想いして混乱してるって青さがあるならね。母親代わり、姉としてって立場を武器にすればなんでもしていいわけじゃないって杏儿にも言ったよ。雪儿が苦しんでるのは杏儿の束縛でも、お前が翡翠楼に入り浸ってることでもない。お前たちが一方的だからなんだよ」
思い出すのは数々の行為。自分も一方通行の人間であることは理解している。気に入らなければ力で支配し、時には死に至らしめることもあった。それはマフィアとしては当然で、その家系に生まれたのだから間違いではないと思っていた。交渉という盤の上に銃を置いて「受け入れるか死ね」と言い放っているようなやり方をしてきた瑞成は今、父親の言葉を思い出していた。
『瑞成、お前はもう少し人の心に寄り添う努力をしたほうがいい。力なき者は力ある者に憧れと同時に恐怖を抱く。力は常に誇示するものではなく、守るために使うものだ。人の心を理解し、寄り添うことでお前も成長できる。大事な人が現れたとき、心に寄り添えないのでは自分も相手も苦しむことになるぞ』
鬱陶しいと思っていた父親の言葉を今更になって痛感するとは思ってもいなかった。
「どうすればいいかってそればっかり考えてた。話そうとしても杏儿が邪魔するし、雪儿は戸惑うし。でも拒絶されないって隙を突こうとしてたんだよね。隠れて会えばいいとかそんなズルばっか考えてさ。それだって雪儿に罪悪感を抱かせるだけなのに。杏儿に言えばよかったんだ。雪儿が本当はどうしたいか、瑞鳳に聞いてもらおうって。俺たちは彼女の気持ちに従おうって。俺が聞いても杏儿が聞いても雪儿はきっと素直には言わないだろうし、それは杏儿もわかってたはずだから」
養護施設で子供たちと遊んだとしてそれは寄り添ったことにはなっていない。経験がないことはできない。だから考えに至らない。人が言ってくれた言葉を素直に受け取ることもできずに我が道をゆき、それが正しいと思い込んでいた人間だと反省していた。
「瑞鳳、悪いんだけどさ──……」
バタバタバタッと大きな足音が響き、ノックもなしにドアが開いた。
「紅蓮、今はまだ話し中で──」
「雪儿の熱が上がっとる! あの解熱剤全然効いてへん!」
「熱って……」
雪儿は洗濯中だと聞いていた。熱を出している人間を瑞鳳が働かせるはずがない。大広間にいる香姫の数が少ない理由はそれかと立ち上がった瑞成が部屋を出ようとしたのを瑞鳳が腕を掴んで止めた。
「お前が行ったところで熱は下がらないんだよ」
「わかってる。祈りを捧げに行くわけじゃない」
瑞成も馬鹿じゃない。腕を離すとそのまま部屋から出て、雪儿の寝室がある奥ではなく外へと駆け出した。
「どういうふうに?」
「目の前にあるドアから出ようとしてる。これまでは鍵が開いているとわかっていてもドアを開けようなんざ考えもしなかった。ドアを開けて外に出るなんてのはありえない話だった。だが、お前と出会ってから雪儿は鍵を気にするようになった。そのドアは開けてはいけないとわかっているからドアには手を伸ばさず、鍵だけを気にしていた。でもそれがドアに手を伸ばすようになり、少し開けて外の様子を確認する。出れば杏儿に怒られる。杏儿が傷つく。それが抑止力となって踏み出すまではしないが、出ようとしてるんだ」
回りくどい言い方に焦れた瑞成が「どういうこと?」と聞き直すと持ち上げた煙管をカンカンと煙草盆に打ちつけた。
「自分で考え、自分で道を決めて歩こうとしてるってことだよ。杏儿が駄目だと言ってもな」
「反発してるってこと?」
「ああ。だから杏儿は束縛を強めるようになった」
「……喜ばしいことだろ……」
どこか悔しげな瑞成の呟きは静かな部屋ではハッキリと聞こえる。
「杏儿にとっちゃその自立心ってのは厄介なものでしかない。ましてや誰かの影響を受けてのことなら尚更だ。母親が死んでから自らの手で築き上げてきたものをぽっと出の男に壊されちゃたまらないって気持ちなんだろうさ。ましてや相手は黒龍白虎の幹部だ。大事に育ててきた妹を、危険を背負って生きてるような男を近付けさせたくない気持ちは理解できる。わかるだろ?」
「わかるよ……」
「でもな、だからって、羽ばたこうとしてる妹を束縛する権利までは持っちゃいないんだよ。どれだけ大事に育ててこようと、母親代わりを全うしてこようとも、妹が自分の道を探して進んでいこうとしてるならその背中は守るんじゃなく押してやるもんだとアタシは思う。だから一応、アタシの意見として話はしたけど、雪儿のことになると聞く耳持たないもんだからねぇ」
相手が瑞鳳であろうと雪儿のことに指図も意見も必要ないという考え方をするのが杏儿で、それはもう親心ではなく依存心。変わられては困る。羽ばたかれては困る。自分たちは二人で一つ。変わらないのが一番良いと思っているのだろう。
「雪儿は俺と会ったから変わったんだよね……?」
「自惚れんじゃないよ、って言いたいけど、まあ、そうだね」
「……喜んでいいのかな?」
「アタシらにとっては面倒事持ち込んでくれた馬鹿野郎だから喜べとは言えないね」
喜んではいけないのだろうが、嬉しくなってしまう。緩む口元を隠す瑞成に呆れはあるが、意外な気持ちもある瑞鳳にとって驚きなのは雪儿だけでなく瑞成の変化もだった。
「お前と出会わなきゃって杏儿は思ってるだろうが、お前が父親に尻叩かれてやって来なきゃ今頃紫雫楼はどうなってたかわからない。香姫たちは連れて行かれて、銃を持ってる相手に立ち向かう術も持ってなかった。杏儿を救ったのは龍瑞成で、雪儿の変化はお前への感謝から始まったんだろうさ」
相手も銃を持っていた。瑞鳳は肩を撃たれ、動けなくなっていた。痛みを噛み殺して立ち向かったところで全身穴だらけで地面に倒れるしかできなかっただろう。
出会わなければ雪儿は幸せに暮らしていたとは瑞鳳は思っていない。むしろ不幸になっていただろう。杏儿を取り返すべく一人、猛虎邪蛇のアジトを訪ね、不幸の連鎖に身を落とす。それでも杏儿と一緒なら、と思うような子だった。
「瑞成が来たから命も助かり、平和に香姫が続けられてるってことは杏儿にも話した。感謝はしてると言っていたけどね、雪儿に変化をもたらす男って時点であの子にとっちゃ敵なんだよ。感情を上手くコントロールしきれてない時点で雪儿のほうが賢いと言える」
どのみち雪儿は苦しんでいる。猛虎邪蛇のアジトに行けば地獄のような苦しみに身を落としていただろうが、今は今で杏儿を傷つけているのではないかと苦しみ続けている。
命は助けたが、心を殺しかけている状態に喜びはそう長くは続かなかった。
「俺はどうすればいいんだろうね……。それがぜーんぜんわかんないんだ。雪儿の傍にいて、あの子の全てを守ってやりたい。見守るだけなんて俺にはできない。離れるか、傍にいるかの極論。でも離れたら離れたで苦しいんだ。でも苦しいからって──」
瑞鳳が人差し指を立てたことで瑞成の言葉は切れ、口を閉じる。
「杏儿にも言ったが、なんでお前たちは自分の気持ちだけを優先しようとするんだい?」
「え……」
「なんで誰も雪儿の気持ちを聞いてやらないんだ」
半目状態でこちらを見る完全な呆れ顔の瑞鳳が煙管に口をつける。
「お前も杏儿も雪儿を守りたいと言うが、そこに雪儿の気持ちが入ってない。守ってやるんだから守られる側は黙っていろとでも言うつもりかい?」
「そんなつもりは……」
「でも雪儿にどうしたいかって一言でも聞いちゃいないんだろう? 傍で守りたいけどどうしたらいいかわからないって弱音吐きもしてないんだろう?」
「杏儿が許さないじゃん」
「なら諦めるんだね」
少し突き放すような言い方に瑞成が眉を寄せる。瑞鳳らしいと言えばそうで、普段は何も感じないが、今はその発言は少し心にズシッときた。
「杏儿って壁が気になって怯むような奴に守れるはずないだろう。何が守りたいだ。結局はあと一歩が踏み出せない臆病な自分を守るための理由が欲しいだけじゃないか。お前は杏儿を悪者にして可哀想な雪儿って生き物を保護したいと思ってる自分に酔ってるだけなんだよ」
「そう、じゃ……」
ないとは言い切れなかった。実際、雪儿は苦しんでいる。杏儿を誤解してほしくないと涙ながらに訴えてきた雪儿を守ってやりたいと思った。杏儿が雪儿を解放すれば今よりもっと雪儿は生きやすくなるのにと怒りすら抱いた。
しかし、杏儿の事情もわかっている。何故こんなにも雪儿を縛りつけるのかも。
「お前が雪儿が好きだって言うんならまだいいさ。二十八歳にもなったマフィアの三男坊が十八歳の少女に片想いして混乱してるって青さがあるならね。母親代わり、姉としてって立場を武器にすればなんでもしていいわけじゃないって杏儿にも言ったよ。雪儿が苦しんでるのは杏儿の束縛でも、お前が翡翠楼に入り浸ってることでもない。お前たちが一方的だからなんだよ」
思い出すのは数々の行為。自分も一方通行の人間であることは理解している。気に入らなければ力で支配し、時には死に至らしめることもあった。それはマフィアとしては当然で、その家系に生まれたのだから間違いではないと思っていた。交渉という盤の上に銃を置いて「受け入れるか死ね」と言い放っているようなやり方をしてきた瑞成は今、父親の言葉を思い出していた。
『瑞成、お前はもう少し人の心に寄り添う努力をしたほうがいい。力なき者は力ある者に憧れと同時に恐怖を抱く。力は常に誇示するものではなく、守るために使うものだ。人の心を理解し、寄り添うことでお前も成長できる。大事な人が現れたとき、心に寄り添えないのでは自分も相手も苦しむことになるぞ』
鬱陶しいと思っていた父親の言葉を今更になって痛感するとは思ってもいなかった。
「どうすればいいかってそればっかり考えてた。話そうとしても杏儿が邪魔するし、雪儿は戸惑うし。でも拒絶されないって隙を突こうとしてたんだよね。隠れて会えばいいとかそんなズルばっか考えてさ。それだって雪儿に罪悪感を抱かせるだけなのに。杏儿に言えばよかったんだ。雪儿が本当はどうしたいか、瑞鳳に聞いてもらおうって。俺たちは彼女の気持ちに従おうって。俺が聞いても杏儿が聞いても雪儿はきっと素直には言わないだろうし、それは杏儿もわかってたはずだから」
養護施設で子供たちと遊んだとしてそれは寄り添ったことにはなっていない。経験がないことはできない。だから考えに至らない。人が言ってくれた言葉を素直に受け取ることもできずに我が道をゆき、それが正しいと思い込んでいた人間だと反省していた。
「瑞鳳、悪いんだけどさ──……」
バタバタバタッと大きな足音が響き、ノックもなしにドアが開いた。
「紅蓮、今はまだ話し中で──」
「雪儿の熱が上がっとる! あの解熱剤全然効いてへん!」
「熱って……」
雪儿は洗濯中だと聞いていた。熱を出している人間を瑞鳳が働かせるはずがない。大広間にいる香姫の数が少ない理由はそれかと立ち上がった瑞成が部屋を出ようとしたのを瑞鳳が腕を掴んで止めた。
「お前が行ったところで熱は下がらないんだよ」
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