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夢の中で
夢の中で
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「拓也、おやすみ」
その合図とともに、拓也の身体から力が抜けていく。
椅子に座ったまま、瞳は開いているのに焦点が遠のき、口元はかすかに緩んだ。
現実と夢の境目をすり替えられ、彼は完全に“夢のモード”へと沈む。
智己は、その様子を確認してから、低く囁いた。
「夢の中だから、恥ずかしいことも言える。……拓也、お前が“鍛錬”だって言って一人でやってる中で、本当はもっと試してみたいこと、誰かにしてほしいこと……あるだろ?」
拓也の唇がわずかに震え、ためらいながらも言葉が漏れる。
「……女と……してみたい。胸を……両手で揉んで……奥まで……突きたい……」
智己はあえて息を潜め、続きを促す。
「他には?」
「……フェラ……だな。根元まで……咥えられて……舐められたら……絶対……気持ちいい……」
その顔には羞恥も照れもない。夢の中だからこそ、全てが素直に溢れ出す。
智己の胸が熱に満たされる。――やはり引き出せる、この“夢”なら。
「なるほどな。お前、結構いやらしい想像してるんだな」
「……普通だろ。男なら、誰でも……」
智己は小さく笑ってから、さらに核心を突いた。
「……でも拓也、お前の言う“鍛錬”ってのは、結局一人でやるもんだろ。限界まで行けるのか?」
拓也は夢の中でも真剣に応える。
「……いや……追い込んでるけど……確かに、一人じゃ限界があるかもな」
「だろ? 筋トレだって隣で誰かがベンチプレスしてたら、自分も負けられないって思う。……快感の鍛錬も同じさ。ライバルや盟友がいれば、もっと先に行ける」
拓也の眉がわずかに動く。
「……ライバル……盟友……」
智己はさらに低い声で食い込む。
「俺がその相手になってやる。ライバルであり、盟友として。お前と一緒に、快感を限界まで突き詰める」
その一言に、拓也の呼吸が深くなる。体がじわじわと熱を帯び、喉が上下した。
「……智己と……鍛錬を……?」
「ああ。夢の中だから遠慮はいらない。本気で突き詰められる」
拓也は短く息を漏らし、笑みを浮かべる。
「……悪くない。いや……面白そうだ。お前となら……もっと強く、もっと深く……行けるかもしれない」
智己は、胸の奥が燃えるような昂ぶりを覚えながらも、今夜はそこまでと決めた。
「……よし、今日はここまでだな。拓也……おはよう」
合図とともに、拓也の視線に焦点が戻る。
肩で息をつきながら、額の汗を拭った。
「……っ、ああ……なんか……妙な夢を見てた気がする」
智己はすかさず食いついた。
「へえ? どんな夢だよ」
わざと軽い調子で笑いながらも、瞳には鋭い光を宿す。
拓也は言葉に詰まり、苦笑いを浮かべる。
「いや……その……ちょっと、言葉にしにくいな」
「言葉にしにくい?どういうこと?」
耳まで赤く染まり、視線を泳がせる。
智己はその狼狽を面白そうに眺め、唇を吊り上げた。
「エロい夢か?」
拓也は机に突っ伏すようにして、呻いた。
「……まあ、そうだな」
智己は満足げにその姿を眺め、あえて深追いはしなかった。
(……困ってやがる。でも俺はもう聞いてるんだよな。お前の欲望も、願いも……)
胸の奥に優越感と昂ぶりを抱えたまま、智己は笑みを噛み殺した。
その合図とともに、拓也の身体から力が抜けていく。
椅子に座ったまま、瞳は開いているのに焦点が遠のき、口元はかすかに緩んだ。
現実と夢の境目をすり替えられ、彼は完全に“夢のモード”へと沈む。
智己は、その様子を確認してから、低く囁いた。
「夢の中だから、恥ずかしいことも言える。……拓也、お前が“鍛錬”だって言って一人でやってる中で、本当はもっと試してみたいこと、誰かにしてほしいこと……あるだろ?」
拓也の唇がわずかに震え、ためらいながらも言葉が漏れる。
「……女と……してみたい。胸を……両手で揉んで……奥まで……突きたい……」
智己はあえて息を潜め、続きを促す。
「他には?」
「……フェラ……だな。根元まで……咥えられて……舐められたら……絶対……気持ちいい……」
その顔には羞恥も照れもない。夢の中だからこそ、全てが素直に溢れ出す。
智己の胸が熱に満たされる。――やはり引き出せる、この“夢”なら。
「なるほどな。お前、結構いやらしい想像してるんだな」
「……普通だろ。男なら、誰でも……」
智己は小さく笑ってから、さらに核心を突いた。
「……でも拓也、お前の言う“鍛錬”ってのは、結局一人でやるもんだろ。限界まで行けるのか?」
拓也は夢の中でも真剣に応える。
「……いや……追い込んでるけど……確かに、一人じゃ限界があるかもな」
「だろ? 筋トレだって隣で誰かがベンチプレスしてたら、自分も負けられないって思う。……快感の鍛錬も同じさ。ライバルや盟友がいれば、もっと先に行ける」
拓也の眉がわずかに動く。
「……ライバル……盟友……」
智己はさらに低い声で食い込む。
「俺がその相手になってやる。ライバルであり、盟友として。お前と一緒に、快感を限界まで突き詰める」
その一言に、拓也の呼吸が深くなる。体がじわじわと熱を帯び、喉が上下した。
「……智己と……鍛錬を……?」
「ああ。夢の中だから遠慮はいらない。本気で突き詰められる」
拓也は短く息を漏らし、笑みを浮かべる。
「……悪くない。いや……面白そうだ。お前となら……もっと強く、もっと深く……行けるかもしれない」
智己は、胸の奥が燃えるような昂ぶりを覚えながらも、今夜はそこまでと決めた。
「……よし、今日はここまでだな。拓也……おはよう」
合図とともに、拓也の視線に焦点が戻る。
肩で息をつきながら、額の汗を拭った。
「……っ、ああ……なんか……妙な夢を見てた気がする」
智己はすかさず食いついた。
「へえ? どんな夢だよ」
わざと軽い調子で笑いながらも、瞳には鋭い光を宿す。
拓也は言葉に詰まり、苦笑いを浮かべる。
「いや……その……ちょっと、言葉にしにくいな」
「言葉にしにくい?どういうこと?」
耳まで赤く染まり、視線を泳がせる。
智己はその狼狽を面白そうに眺め、唇を吊り上げた。
「エロい夢か?」
拓也は机に突っ伏すようにして、呻いた。
「……まあ、そうだな」
智己は満足げにその姿を眺め、あえて深追いはしなかった。
(……困ってやがる。でも俺はもう聞いてるんだよな。お前の欲望も、願いも……)
胸の奥に優越感と昂ぶりを抱えたまま、智己は笑みを噛み殺した。
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