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夢のまた夢な夢
拓也の気持ちいいところ
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翌日、すでに起きてスマホを見ていた拓也に智己は言った。
「拓也、お休み」
その合図とともに、拓也の瞳から力が抜けていく。眠るわけではない。だが世界を夢と信じ込み、智己の声だけを素直に受け止める状態に切り替わった。
智己は並んで腰を掛け、拓也の顔を覗き込む。
「昨日は願望を少し聞いただけだったな。今夜は実際に試してみよう。どこが気持ちいいか、順番に教えてくれ」
拓也はためらわず答える。
「……胸……乳首が、一番敏感だ」
智己は笑みを浮かべ、Tシャツ越しに指先を伸ばす。胸筋を這い、固い突起をつまむと――
「んっ……!」
拓也の喉から声がもれた。背筋が小さく震え、椅子の背に押し付けられる。
「なるほどな。じゃあ次は?」
「……首筋。汗かいたときに触れると、ぞくっとする」
智己はためらわず首筋に唇を寄せ、軽く舐め上げる。塩味を帯びた汗の香りが鼻をくすぐり、拓也の肩が跳ねた。
「やば……そこ……っ」
「他には?」
「……耳。噛まれると……全身が熱くなる」
智己は耳朶を甘く噛み、吐息を吹きかける。
拓也は脚をもつれさせ、椅子ごと震わせた。
「お前、本当に素直だな。……次は?」
「……腹筋。ここを撫でられると、下に響く」
智己はシャツをまくり上げ、固い腹筋を指でなぞった。汗に濡れた溝を辿り、下腹へと滑らせるたび、拓也は喉を鳴らして喘ぐ。
「シャツ脱いでみようか」
智己はシャツを脱がせ、ベッドに放り投げた。露わになった鍛え抜かれた上半身を、好奇心と欲望を混ぜた眼差しで見下ろす。
「ほかには?」
「……太腿の内側。触れられると、もう我慢できなくなる」
拓也は自ら短パンの裾を指で持ち上げ、恥ずかしそうに示した。
智己は膝の内側からゆっくり撫で上げる。柔らかな皮膚に指を這わせると、拓也は息を詰まらせて腰を浮かせた。
「ひっ……や、やめ……いや、もっと……!」
「よし、ズボンを脱ごうか」
智己は乾いた笑みを浮かべながら、いよいよ股間に触れた。パンツ越しに硬さを確かめると、すでに張り詰め、布地を盛り上げていた。
「こんなに勃ってるじゃん。夢でも容赦ないな」
「っ、だって……智己が……」
言葉を遮るように、智己はパンツをずらし、肉棒を露出させた。赤く膨れ、先端から透明な雫が垂れている。
「すげえな。……じゃあ仕上げだ。乳首と、ここ、同時に」
智己は片手で乳首をひねり、もう片手で怒張を強く扱き上げた。
「うあああっ、や……やばっ……同時は……!」
拓也は椅子にしがみつき、背筋を反らす。
扱く速度を上げ、乳首を指で弾くと、拓也の体が大きく跳ねた。
「イク……もう、出るっ!」
次の瞬間、白濁が弾丸のように飛び散った。胸、腹筋、床にまで飛沫が広がり、拓也の喘ぎが止まらない。
智己は余韻を味わいながらも、冷静にタオルを手に取り、床と拓也の体を丁寧に拭った。パンツとズボンを履かせ直し、シャツを戻してやる。まるで何事もなかったかのように整えた後、穏やかに告げる。
「……拓也、おはよう」
智己の声で“夢”がふっと途切れる。
拓也は大きく息を吐き、まばたきを繰り返した。全身が汗ばんでいて、心臓はまだ落ち着かない。
「……はぁ……なんか……やばい夢、見てた……」
顔を伏せながら、ぼそっと呟く。
智己は机に肘をつき、何気ない調子で尋ねる。
「へぇ。どんな夢だったんだよ」
「……っ、言えるかよ……」
拓也は首を振る。だが暗示のせいで言葉は止まらない。
「……気持ちよくされて……イかされて……」
口にした瞬間、拓也は耳まで赤くなり、両手で顔を覆った。
智己は笑みを抑え、わざと軽い口調で返す。
「ふーん、エロい夢だな。溜まってんのか?」
「ち、違……っ、いや……」
拓也は否定しようとして、また言葉が溢れる。
「……たしかに……気持ちよかった……けど……」
声はかすれ、恥ずかしさに震えていた。
智己は追及せず、肩を軽く叩いた。
「まあ、夢なんてそんなもんだろ。気にすんなよ」
拓也は呻くように「……くそ……」と返す。
けれどその横顔は赤く火照り、まだ夢の余韻から抜け出せていなかった。
智己はそんな姿を横目で眺め、唇の端をわずかに持ち上げた。
(……やっぱり、もっと深く引き出せる)
窓の外で、蝉の声が遠く響いていた。
「拓也、お休み」
その合図とともに、拓也の瞳から力が抜けていく。眠るわけではない。だが世界を夢と信じ込み、智己の声だけを素直に受け止める状態に切り替わった。
智己は並んで腰を掛け、拓也の顔を覗き込む。
「昨日は願望を少し聞いただけだったな。今夜は実際に試してみよう。どこが気持ちいいか、順番に教えてくれ」
拓也はためらわず答える。
「……胸……乳首が、一番敏感だ」
智己は笑みを浮かべ、Tシャツ越しに指先を伸ばす。胸筋を這い、固い突起をつまむと――
「んっ……!」
拓也の喉から声がもれた。背筋が小さく震え、椅子の背に押し付けられる。
「なるほどな。じゃあ次は?」
「……首筋。汗かいたときに触れると、ぞくっとする」
智己はためらわず首筋に唇を寄せ、軽く舐め上げる。塩味を帯びた汗の香りが鼻をくすぐり、拓也の肩が跳ねた。
「やば……そこ……っ」
「他には?」
「……耳。噛まれると……全身が熱くなる」
智己は耳朶を甘く噛み、吐息を吹きかける。
拓也は脚をもつれさせ、椅子ごと震わせた。
「お前、本当に素直だな。……次は?」
「……腹筋。ここを撫でられると、下に響く」
智己はシャツをまくり上げ、固い腹筋を指でなぞった。汗に濡れた溝を辿り、下腹へと滑らせるたび、拓也は喉を鳴らして喘ぐ。
「シャツ脱いでみようか」
智己はシャツを脱がせ、ベッドに放り投げた。露わになった鍛え抜かれた上半身を、好奇心と欲望を混ぜた眼差しで見下ろす。
「ほかには?」
「……太腿の内側。触れられると、もう我慢できなくなる」
拓也は自ら短パンの裾を指で持ち上げ、恥ずかしそうに示した。
智己は膝の内側からゆっくり撫で上げる。柔らかな皮膚に指を這わせると、拓也は息を詰まらせて腰を浮かせた。
「ひっ……や、やめ……いや、もっと……!」
「よし、ズボンを脱ごうか」
智己は乾いた笑みを浮かべながら、いよいよ股間に触れた。パンツ越しに硬さを確かめると、すでに張り詰め、布地を盛り上げていた。
「こんなに勃ってるじゃん。夢でも容赦ないな」
「っ、だって……智己が……」
言葉を遮るように、智己はパンツをずらし、肉棒を露出させた。赤く膨れ、先端から透明な雫が垂れている。
「すげえな。……じゃあ仕上げだ。乳首と、ここ、同時に」
智己は片手で乳首をひねり、もう片手で怒張を強く扱き上げた。
「うあああっ、や……やばっ……同時は……!」
拓也は椅子にしがみつき、背筋を反らす。
扱く速度を上げ、乳首を指で弾くと、拓也の体が大きく跳ねた。
「イク……もう、出るっ!」
次の瞬間、白濁が弾丸のように飛び散った。胸、腹筋、床にまで飛沫が広がり、拓也の喘ぎが止まらない。
智己は余韻を味わいながらも、冷静にタオルを手に取り、床と拓也の体を丁寧に拭った。パンツとズボンを履かせ直し、シャツを戻してやる。まるで何事もなかったかのように整えた後、穏やかに告げる。
「……拓也、おはよう」
智己の声で“夢”がふっと途切れる。
拓也は大きく息を吐き、まばたきを繰り返した。全身が汗ばんでいて、心臓はまだ落ち着かない。
「……はぁ……なんか……やばい夢、見てた……」
顔を伏せながら、ぼそっと呟く。
智己は机に肘をつき、何気ない調子で尋ねる。
「へぇ。どんな夢だったんだよ」
「……っ、言えるかよ……」
拓也は首を振る。だが暗示のせいで言葉は止まらない。
「……気持ちよくされて……イかされて……」
口にした瞬間、拓也は耳まで赤くなり、両手で顔を覆った。
智己は笑みを抑え、わざと軽い口調で返す。
「ふーん、エロい夢だな。溜まってんのか?」
「ち、違……っ、いや……」
拓也は否定しようとして、また言葉が溢れる。
「……たしかに……気持ちよかった……けど……」
声はかすれ、恥ずかしさに震えていた。
智己は追及せず、肩を軽く叩いた。
「まあ、夢なんてそんなもんだろ。気にすんなよ」
拓也は呻くように「……くそ……」と返す。
けれどその横顔は赤く火照り、まだ夢の余韻から抜け出せていなかった。
智己はそんな姿を横目で眺め、唇の端をわずかに持ち上げた。
(……やっぱり、もっと深く引き出せる)
窓の外で、蝉の声が遠く響いていた。
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