絶命必死なポリフェニズム ――Welcome to Xanaduca――

屑歯九十九

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第01章――飛翔延髄編

Phase 11:心の稽古

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《家族》近くにあっては見失い、遠ざかっては愛おしく、目に映るものが全てではない。五感を研ぎ澄まして向き合え、そしてそれ以上に考えよ。失ってからでは、嘆くことしかできないのだから――。
                      ――とあるロボットから回収された音声ログの断片より抜粋。




















 ゴングが鳴る。
 スロウスは最初から身構える。
 コメットクラッシュは先ほどより、一層軽やかに見える。それを証明するように、ステップはより機敏で大きく、左右に位置が移ろう。だが隙はない。敵が近づけば、いつでも盾と矛を兼ねた堅い拳を放てる。
 先手を打つコメットクラッシュは、即座にスロウスの横へ飛来し、敵が振り向く前に、死角から攻撃。
 リックが不意に笑うので、レントンが、どうした、と問う。

「いやなに。小僧はあくまでも正攻法でいくらしい」

「そうだな。あの機動力なら後ろに回り込めたと思う」

 コメットクラッシュは豪快なストレートを連続で放った。大味な技は凄まじい速度によって必殺のコンボへ豹変する。

「倒せるっていう自信の表れか」

 レントンは確信していた。しかし、リックは。

「だが、正面きって勝てるほど。スロウスは甘くないぞ」

「……あんたは、どっちの味方なんだい?」

 コメットクラッシュの拳は加速によって分身し、相手を追い詰める。もはや、殴打ではない、雪崩と形容されるべき質量と勢いで、相手から逃れるすべを奪い取る。
 絶え間ない猛攻に対し、スロウスは時に手で受け止め、手枷で防ぎ、いなし、間隙かんげきをついて掴みかかる。スロウスにしてみれば、相手の拳の直撃を無視し、ダメージ覚悟で強引に突撃すれば背丈が上回る分、相手の捕縛は無理ではない。手足を駆使して腕も何もかも拘束してしまえる、はずだった。
 コメットクラッシュは連撃の中、ただの一歩、後ろに引き下がる。胴体一つ分の移動。それだけでスロウスの腕は空振りに終わる。
 姿勢が前のめりになったスロウスの顎に左フックとジャブが立て続けに直撃した。
 ソーニャが声を上げようとした。その時

「どうだ調子は?」

「うわ!」

 横を振り向いたソーニャは、間近に迫るマーカスの顔に驚く。

「な、どうして。マーカスはあっちでしょ!」

 ソーニャが不機嫌にリングの対岸を指し示すが、マーカスはしれっとした顔で言う。

「俺のジムなんだから俺がどこに居たっていいだろ」

「そういうことじゃなくて!」

「それより、集中したほうがいいぞ」

「ああ?」

「エヴァンのやつ最初より動きがよくなってる。きっと、コメットクラッシュのフィードバックとスロウスの動きに慣れてきたんだ。こうなると時間をかければかけるほどチャンスは減ってくぞ。どうするソーニャ」

 リングの上では、コメットクラッシュの肥大した拳をスロウスが寸ででかわす。
 ソーニャは命令を発しようとするが。マーカスの横やりが阻む。

「なあ、ソーニャ。お前本当に勝つつもりか?」

 当然だろ、という目で相手の横っ面を睨むソーニャ。
 マーカスは小首をかしげた。

「無理だと思うぞ。悪いことは言わない。今すぐスロウスを下げて家に帰りな」

 ソーニャは顔を真っ赤にした。

「ゼッタイにいや! 必ず勝って」

「マイラのもとに行くってか? それを実現できたとして、お前が向こうでなんの役に立つのやら」

「そんなの行ってみなきゃわからないでしょ。それに危険かどうかもわからないし。もしかしたら案外すんなり、連れて帰れるかもしれないし」

 言ってて自信がないのが少女の悩める表情でわかる。
 マーカスは嘆息する。

「行くのだって簡単じゃないのにか? そいつは楽観が過ぎるだろ。お前がこれから行こうとしているのは戦場なんだからな」

「うっさいな。そんなことは百も承知、重々承知! わかってるの! 何ならこの拳で立ち塞がるやつら全員ぶっ飛ばしてやる!」

「そのちっちゃなちっちゃなお手々じゃ、クッキーも割れないんじゃないか?」

「なにおー! やってやるか?! うりゃあ!」

 ソーニャの渾身の右ストレートは、非防御のマーカスの太ももを打つ。しかし、マーカスは全く微動だにせず。まったく表情も変えない。
 ソーニャは神妙な顔で静かに拳を引く。
 マーカスは鼻で笑う。

「さっきの言葉は訂正する。そのお手々じゃ、クッキーどころか、ゼリーも砕けない。いっそのこと体当たりでも……」

 リングに視線が移ったマーカスはすぐにソーニャへ視線を戻す。彼に迫っていたのは、少女の頭であった。白目を剥いたマーカスは少女の頭突きを手で受け止める。

「おお、いい威力だな……ッ。この頭なら釘も打てそうだ」

「何なら今すぐお前に釘を打ってやろうか!?」

 猛進するソーニャの耳に、打撃の裂音が届いた。
 ソーニャは思い出し、リングに駆け寄る。
 コメットクラッシュは防御を堅持し、華麗なステップで敵との距離をとる。
 スロウスの連続パンチが乱流を生み、リングの外へ低い風切り音を放つ。
 それらの様子をつぶさに観察したマーカスは、ソーニャに対しては呆れを示す。

「やれやれ、こんな考えナシじゃ。町を出ずとも、そこらの野良犬に食われちまって終わりだな」

 マーカスを見上げたソーニャは両拳を突き上げ威嚇する。

「なにおー!」

「だってそうだろ。状況を考えろよ。お前は子供で。おまけに、お前を守ってくれるSmはポンコツで。あっさりノックダウンされる始末。このざまじゃ、わざわざ戦場にでかい的を持っていくようなもんだ」

「な、だ、だからって行かなきゃ、行かなきゃマイラが」

 マーカスはリングに向けていた鋭い視線をソーニャへ向ける。

「思い上がるなソーニャ。お前がいなくてもマイラだったら、いかなる苦境も切り抜けられる。アイツはそれほどまでに賢いし強い」

 ソーニャは唇を震わせる。何も言葉が出ない。
 マーカスは片膝をつき、少女の目を覗き込んだ。

「お前は甘ったれてるだけだ。何も考えちゃいない。ただ自分の不安を解消したいばっかりに周りを振り回してるんだよ」

「そ、そんなこと……」

「そんなことないってか? それこそ考えが甘い。リックや、そのほか大勢のお前を大好きなヤツらはな、お前が危険に飛び込むと知ったとき今のお前と同じくらい不安に駆られるんだ。マイラのことも含めれば、そいつらは、お前の二倍不安になるんだ」

「ソ、ソーニャも、実際に行くから……マイラと自分のことを含めて、二倍不安、だよ。だから……」
 
 ソーニャの強引な論理で言いくるめられるほど、マーカスは間抜けじゃない。

「じゃあ、マイラも自分とお前のことを含めて二倍不安になるわけだ。そうやって、お前は無用な負担を大勢に負わせる。その事実を自覚しろ」

 ソーニャは顔の赤味を増し、充血した目が潤む。
 マーカスは立ち上がり、リングに正面を向けた。その顔には、後味の悪さを隠すような感情はない、厳しさだけが現れていた。

「それに、知ってるぞ……あのスロウスは、お前の親父さんを殺したそうじゃないか」

 ソーニャは目を見開いた。唇を噛み締め、そして、震える手をごまかすためにズボンを握る。

「お前は耐えられるのか? 自分の大切な人を殺した道具を使うことを。そのことに何も感じないのか?」

「ソーニャだって……」

「お前は人殺しの道具を使うことになるんだぞ?」

「違う……」

「何がだ」

「スロウスは大っ嫌い。でも、スロウスは人殺しのための道具じゃない」

 マーカスが振り向くと、少女のまっすぐな目と目が合う。
 ソーニャは言う。

「スロウスは道具だよ。そして、お父さんを殺した。でも、それを命令したのは人だ。人が道具を生み出してそれを使ったんだよ」

 ソーニャは老人のほうを見た。

「リックが教えてくれた。どんな道具も使い方ひとつで人を傷づける。でも、ちゃんと考えて使えば必ず人の役に立てる。人を生かせる。……ソーニャはそれを証明したい」

「なにを証明する?」

「お父さんを殺したヤツに証明する。そして皆と、天国のお父さんに証明する。ソーニャは人を生かす人間だって。スロウスを使って証明する。それは、ソーニャにしかできない」

「そのためにマイラのもとへ行くのか? 自分の都合に他人の苦境を利用するつもりか?」

「そうじゃない。マイラを助けるのは、もっと重要なこと」

「だが、他人を巻き込むことには変わりない。それに、本当に、お前に人助けができるのか?」

「……やるしかないんだよ」

「やらなくていいことだと思わないのか? 身の丈に合わない願望だと思ったことはないのか?」

「マーカスはもし……。もし……。ごめんね」

「……何がだ」

 マーカスは厳しい顔のまま少女に向き合おうと努めた。だが、無理だった。
下を向くことを選ばなかった少女が、しかし、あふれる涙を堪えられぬのを見たからだ。
固い決意と弱い心が小さな体の中でぶつかり合っていることを理解せずにはいられなかった。

「みんな……ソーニャに、やさしかった」

「そうだな……リックは甘やかしすぎなくらいだ」

「うん……だからきっと、ソーニャが行くことで、みんな、苦めると思う」

「ああ、優しい人間ってのは、そういうもんだ。親しい誰かが危険に陥ったら、辛いと感じる。皆そうさ」

「でも、ソーニャはマイラの助けになりたい。そのために、行かなきゃいけない」

「それはいい心がけだ。でも、身に余る願いだ。何の力も無ければ、なおさら……。もし、お前の身に何かあれば大勢が傷つくんだぞ?」

 ソーニャの目に、リックの姿が映る。厳めしい表情の老人は、こちらに見向きもしない。だが、その心根はわかっていた。今何を考えてくれているかも。

「うん……けど、ソーニャにしかできないことがあるから。きっとあるから」

「それはなんだ?」

 少女は涙をぬぐう。

「ソーニャはマイラの家族だから。家族が近くにいたら心強いでしょ?」

「俺は……。俺のかみさんは遠くで働いてる。だけど、辛くはないし、愛が変わったこともない。だから断言する。家族ってのはな、離れた時にこそ真価を発揮するんだ。どんなに離れても、俺は、ウェンディとの絆を感じてる。それが力になってるって、いつも実感するんだ」

「離れてても心強いなら……ソーニャが直接行ってあげたら二倍心強いね。マイラにとって」

「いや、違うんじゃないのか?」

「ううん、そうだよ。確かに、マイラが出かけた後、ソーニャは寂しかったけど。でも、マイラが楽しそうに出かけて行ったのを思い出したら、なんだかうれしくなって。それで元気が出た。でも……。怖いことが起こったって知って、怖くなった」

「ソーニャ……」

「家族なら家族がつらいとき、困ってる時こそ傍にいてあげたいし、傍にいてほしいんだよ。じゃなきゃ、家族なんて言えない。もし家族が辛い目に合ってるって分かったのに何もしないなら……何もできないなら、誰かがそれを許しても、きっと、何もできない自分は家族にとって他人と変わらないって、自分自身を責めることになる」

 ソーニャの顔はだんだんと晴れていく。

「ソーニャがわがままだったって分かった。そして、みんなソーニャのこと心配性してくれるのも分かった。でも、ソーニャが行かなくてもマイラのことが心配なのは変わらない。でしょ?」

「……そうだが」

「なら、ソーニャが行って少し心配が増えたって同じだよ」

「おいおい」

 マーカスは額を押さえずにはいられない。
 ソーニャは語る。

「それなら、ソーニャが行って! その分早くマイラを連れて帰ればいいんだ! だからソーニャは行くの! マイラが危ない目に合ってるのに黙っていられない!」

「……お前は、怖くないのか? 自分の身が危険にさらされることが」

「……こわぃ」

 ソーニャは難しい表情になって恐怖と不安に委縮する。
 マーカスは。

「なら」

「けど、マイラが危ない目に合うのはもっと怖い。そして、マイラも怖いと思ってる、と思う。メールのこと」

「知ってる。俺も話を聞いた後にセマフォを確認した。多分、首を突っ込んだんだ」

 ソーニャは頷く。

「だからマイラの近くで一緒に怖がって、そんで、一緒に立ち向かう。一人で立ち向かうのは心細いけど。二人だったら何でもできる!」

 マーカスはあっけにとられる。

「なんで、そう思う」

「だって、ソーニャがそうだったから。マイラとリックがいてくれたおかげで、皆がいてくれたおかげで、今のソーニャがあるの。ソーニャに勇気をくれるの」

 泣いてるだけの女の子はいなくなっていた。
 晴れやかな顔、ともすると、ずる賢い笑みといえそうだったソーニャは、最後は凛々りりしい笑顔となった。

「だから! いつまでも一緒にいたいから。ソーニャはマイラのもとへ行く。そして、必ずリックのもとに、みんなの元に帰ってくる!」

 マーカスは天を仰いでから、項垂れ、ため息をこぼし、頭をかく。

「まったく……お前は賢いんだか、子供なんだか?」

「へ?」

 その瞬間、リングの真ん中から、強烈な衝撃音が生まれる。
 皆の視線がリングに集う。
 コメットクラッシュがロープに激突し、そのはずみで前に倒れた。
 スロウスが跳躍し、相手を踏みつけにかかる。

「スロウスを止めろ!」

 マーカスが叫んだ。
 ソーニャはトランシーバーに告げる。

「止まって!」

 スロウスは落下の途中で天を仰いだ。
 コメットクラッシュは横へ転がり、スロウスの足から逃れる。
 スロウスの着地でリングが上下して足場が不安定になる中、コメットクラッシュは直立し、即座に身構えた。
 ソ-ニャは状況を正確に知るため、椅子に登る。

「……ねえ、今のあれって」

 リング上を指さす少女に、マーカスはうなずいた。


「ああ、ワンダウンだ」

「……ぅぅうううやった――――――ッ!!」

 ソーニャは飛び上がって喜んだ。
 マーカスは、まだワンダウンだぞ、と微笑んでから声を張り上げる。

「タイムだ。いったん休憩するぞ!」

 ソーニャは、ええぇ、と不満を表明する。
 マーカスは笑った。

「ルールは俺だ。この時間を無駄にせず、なんでダウンがとれたのか考えろ」

 ソーニャは思い悩む。ふいに目が合ったリックは、そっぽを向いてしまう。腹立たしいが思考を切り替えた。

 どうして勝てたの? 命令はマーカスに邪魔されたのに。リックも、もう少し譲歩してくれればいいのに。
いやリックのことはいいや。なんでスロウスは役に立たないの? そのくせ何で勝ったの? わたしが命令したときはあんなに。

 不意に、つい先刻の出来事を思い出す。
 スロウスに対し、椅子に座るように命じて、なかなか言うことを聞いてくれなかった。
 その時リックが言ったのだ。

 ――『おいソーニャ、命令が大雑把すぎだ!』――
 
 そしてマーカスの今さっきの言葉。

 ――『なんでダウンをとれたのか考えろ』――

 ソーニャは、落とし物を見つけたような目になる。
 マーカスは少女の表情が変わったのを見届けて、皆に告げた。 

「双方機体を調整し終えたら、試合を開始する」

 ソーニャは表情を引き締めてから、着地すると、椅子を持ってリングへ近づく。
 マーカスは踵を返し、エヴァンのもとへ向かう。
 リックは、目の前を素通りしようとしたマーカスの横に並び、問いただした。

「ちと、インターバルが長すぎるんじゃないか?」

 マーカスは目も合わせず語りだす。

「素人相手に硬いルールはあんまりだろ」

「だからって無用な肩入れもやめてもらいたいッ」

 リックはマーカスの正面に回って行く手を阻む。
 マーカスは嘆息した。

「……子供ってのは、いつの間にか成長して知らない間に翼を広げてる。羽ばたくのを少し助けてもいいが、邪魔するのは無粋ってもんだ」

「命が懸かってるとなれば話は別だろ? お前もそうじゃないのか?」

 マーカスは老人と鋭い視線をぶつけ合う。

「人間、何を目指すにせよ、多かれ少なかれ自分の命を差し出すもんだ。なら信じるしかない。あんただって信じたから、あいつにチャンスをやったんだろ?」
 
 リックは言葉に躊躇ちゅうちょし、マーカスを行かせてしまう。けど、聞かずにはいられなかった。

「ソーニャは」

「?」

「ソーニャはお前に、なんと答えた?」
 
 リックは最初から見ていた、二人が話しているのを。けれど、いくら聞き耳を立てても、リングから発せられるぶつかり合いの音で、二人の会話は届かずじまい。ただ、男の厳しい顔と少女の泣き顔が。そして、最後に少女が見せた笑顔が目に焼き付いて、その理由を知らずにはいられなかった。
 老人の真剣なまなざしに射抜かれ、マーカスはいったん遠くに視線を移してから、リングの上でスロウスの整備をこなす少女に目を留め、そして、椅子に座るわが子を見た。

「俺は人生の先輩に対して偉そうなことを言えるほど立派じゃない。だが、俺は……親の役目って言うのは、答えの押し付けでも、言ってほしいことを子供に求めることでもなくて。子供が自分の力で自分なりの答えを出すまで待ってやることだと思ってる。だって、それ以上にあいつ等のためになるものなんて、ないだろ?」

 リックは何も言えず、遠ざかる男の背中を見送り、やがて目を伏せた。










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