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ポートへの通勤

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マイクおじさんと相談して、俺は仮面をつけて大陸に出現することにした。

最近急激に身長が伸び始めていて、第二次性徴に入ったとみられる。今の身長であれば、服装に気を付けて、仮面をつければ、大人に見えなくもない。声変わりもし始め、男らしくなり始めている。

マイクおじさんといっしょに港町の事務所まで朱雀さんに送ってもらった。俺と一緒だと朱雀さんに送迎してくれると聞いて、マイクおじさんは島に母さんと暮らす家を建て始めたのだ。

近く結婚式を島で挙げるという。母さんとマイクおじさんのことは周知の事実となっていて、今では人目をはばからず、どこでもイチャイチャし始めて、本当に困ってしまう。でも、母さんが幸せそうで俺はとてもうれしい。

それと、母さんの結婚がきっかけなのか、リリア王女の心が整理できたようで、今までのように俺に接してくれるようになった。王女は島ではリューシュさんに付き添っていることが多い。

おっと、思考がそれてしまった。朱雀さんにお礼を言って、マイクおじさんについて、事務所に入った。

組織の構成員とは全員面接しているので、皆も俺のことは知っていて、応対は非常に丁寧だ。俺がNo1のボス、マイクおじさんがNo2ということになっているが、もちろん実際にはマイクおじさんが仕切っている。

アルガイヤ公国というのがこの国の名前だが、マイクおじさんの組織は、この国において、新鋭気鋭のマフィアとして、裏社会でも注目され始めていた。

今は港町だけを拠点にしており、他のマフィアとの接触はないが、今後、問題が発生することはあるはずだ。心構えしておく必要があるだろう。

シラー領は王都のある王の直轄地の東にあり、東側は海に接している。王都レミンがシラー領に接しており、シラー伯爵家の居城は王都の東側にある。

この港町はシラー家の居城から40キロ東にあり、港を意味するポートという名前で呼ばれているが、王都に最も近い港であるため、交易の重要地点として古くから発達してきた。

来航する船は多く、各地の貴族が王都に船で来る場合の港としても使用されるため、街には各貴族の別邸が並ぶ貴族街があり、船乗りが泊まる旅館街があり、人の往来が非常に多い。まさに歓楽街が繁栄するにはうってつけの場所であった。

王都は風紀が厳しいため、王都には飲食チェーン店を進出させ、歓楽街は船の中継地点となっている別の港町への進出を計画している。この件について、今日はマイクおじさんと話をする予定だった。

まず、進出にあたって、問題になるのが、シラー伯爵すなわち俺の父との関係だ。マイクおじさんはシラー家の用心棒だった時代があり、ポートは父の所領内にあり、父は店の得意客でもある。

「坊ちゃん、シラー伯爵家の秘密がわかりやした」

「どんな秘密です?」

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