勿忘草は、ノスタルジアな潤愛に乱れ咲く
大学4年、蓮見香乃は、図書館で隣席に座る男に仄かな恋心を抱いていた。
香乃が好きな花……勿忘草(わすれなぐさ)の色と香りを纏う彼と触れた時、秘めた熱は爆ぜる。
だが彼が求めていたのは、ひとときの遊びだったことを知り、心に深い傷を負う。
30歳になった香乃は昔の面影を払拭し、事務機メーカーMINOWAの営業コンサルタント課の仕事をして、花屋をしている実家への援助をしていた。
ある日、仕事で同期の営業課長牧瀬慎と共に、あまり評判がよくないホテルに向かう。
総支配人として現われたのは、27歳の真宮穂積。
香乃に忘れられない傷をつけた――勿忘草を纏った男だった。
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