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想いは胸に秘めたまま……
5. 今日の僕は最低だ……。
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僕はあわてて否定した。
僕の嫉妬や羨ましいなんて考えが、態度に出てしまったのかも……。
そんな浅ましい自分を見せたくはなかった。
思わず握られた両手を払いのけ、顔を覆いしゃがみこんだ。
「ごめんな……さい。
そうじゃないんです……。そうじゃぁ……」
シュボッ
社長がジッポライターでタバコに火を点ける音がした。
僕はしゃがみこんだ姿勢のまま、おずおずと自分の下着とズボンを上げベルトをし、社長の顔を見ることも怖くてできなくて、ゆっくりと背を向けたまま立ち上がると、出口へと向かった。
「……お役に立てなくて、すいませんでした……」
僕は社長室を後にした。
醜い自分の嫉妬心が、社長の気持ちを萎えさせてしまったことを酷く後悔した。
あの日、僕は感じ、納得したはずだ。
明美さんとは違う、僕は社長を満足させられる性奴隷なんだと。
その為にお側に居るのだと。
それなのに……
今日の僕は最低だ……。
エレベーターホールまで来て、呼び出しのボタンを押した。
この階には止まらないようにはなっているが、このフロアからボタンを押せばエレベーターはやってくる仕組みになっていた。
チンと音がし、エレベーターの扉が開く。
僕はうな垂れた状態のまま乗り込んだ。
ガッ!!!!
閉まろうとしていた扉が大きな手で押さえられ、その音にビックリして顔を上げる。
そこには咥えタバコのまま、荒い息で扉を押さえている社長が居た。
僕の嫉妬や羨ましいなんて考えが、態度に出てしまったのかも……。
そんな浅ましい自分を見せたくはなかった。
思わず握られた両手を払いのけ、顔を覆いしゃがみこんだ。
「ごめんな……さい。
そうじゃないんです……。そうじゃぁ……」
シュボッ
社長がジッポライターでタバコに火を点ける音がした。
僕はしゃがみこんだ姿勢のまま、おずおずと自分の下着とズボンを上げベルトをし、社長の顔を見ることも怖くてできなくて、ゆっくりと背を向けたまま立ち上がると、出口へと向かった。
「……お役に立てなくて、すいませんでした……」
僕は社長室を後にした。
醜い自分の嫉妬心が、社長の気持ちを萎えさせてしまったことを酷く後悔した。
あの日、僕は感じ、納得したはずだ。
明美さんとは違う、僕は社長を満足させられる性奴隷なんだと。
その為にお側に居るのだと。
それなのに……
今日の僕は最低だ……。
エレベーターホールまで来て、呼び出しのボタンを押した。
この階には止まらないようにはなっているが、このフロアからボタンを押せばエレベーターはやってくる仕組みになっていた。
チンと音がし、エレベーターの扉が開く。
僕はうな垂れた状態のまま乗り込んだ。
ガッ!!!!
閉まろうとしていた扉が大きな手で押さえられ、その音にビックリして顔を上げる。
そこには咥えタバコのまま、荒い息で扉を押さえている社長が居た。
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