上司と部下の恋愛事情

朔弥

文字の大きさ
9 / 85
翻弄される真尋

9 ※

しおりを挟む
 用を済ませた真尋は手を洗いながら、城戸の酔いは少しは醒めただろうか、と考える。あの夜、海里ではなく城戸に会っていたら、あの様子ではアイツも誘いに乗ってきただろう。
 前後不覚になるまで飲むのは絶対にやめよう··。そう思いながら、出口に向かおうと振り返ると真後ろに人が立っており、ぶつかりそうになり慌てて謝罪する。
「すみませ···課長っ!?」
 だが、その人物が海里だと気づき、真尋の言葉は驚きの声に変わった。
 どうして課長がこんな所にいるのだろうか、と混乱している真尋に、海里は真尋の躰に密着するくらい近づいた。
「随分と熱い視線を向けられてたみたいだけど?俺を誘ったみたいに彼も誘ってみるのかな?」
 そう言いながら海里の手が真尋の半身を覆うように触れ、包み込む掌に少し力が入れられる。
「── っ!課長···どこ触って···」
 躰をよじって彼の手から逃れようとするが、撫で上げられる刺激に、快楽が湧き上がり動けなくなる。
「···ぁっ」
 小さいが、感じてしまった声が真尋の唇から洩れる。
 優しく擦る刺激を与えられ続けられた真尋の股関は膨らみを持たせ始めた。
「···やめっ···て···」
 真尋は快楽を感じながらも、やめて欲しいと小さく呟いた。だが、海里の指はスラックスの上から真尋の陰茎の型を辿るようになぞり、欲情をたかぶらせていった。
「···んっ···だめっ···」
 イきそうだ··と思った瞬間、海里の手は離れ絶頂は得られず、行き場を失った熱が狂しく真尋の半身を襲う。
「どう···して···」
 潤んだ瞳で海里を見上げれば、彼は目を細め笑みを浮べた。いや、笑っているようで瞳の奥は笑ってなどいない。同僚に誘われている姿を目にし、今度はあの同期の男を誘うのだろうかと思うと、真尋に優しくする余裕など海里にはなかった。


お店こんな所でイっちゃ駄目でしょう。それに···このままイっちゃったら、お漏らししたみたいにズボンに染み作っちゃうけど?」
「··そんなの···」
 海里の言葉に真尋は羞恥に顔を赤らめ、嫌だと微かに横に顔を振る。
「じゃあ、そのまま我慢して。送ってってあげるから」
 そのままという言葉に真尋は狼狽える。ズボンの前の膨らみをどうしたら良いか分からず、不安そうな瞳を海里に向けた。その瞳にゾクリと今まで感じた事のない嗜虐心がくすぐられ、もっと泣かせてみたいと海里に思わせた。

 優しくするだけでは真尋の心に自分の存在を残せないのであれば···躰に自分なしではいられないと刻むのも、一つの手かもしれない。

「気をつけて歩けばスーツの上着でギリギリ隠れるかな?夜だし、大丈夫じゃない?」
 前が気になり躊躇している真尋の腕を掴み、海里は二人の部下が待つ席へと向かった。


しおりを挟む
感想 25

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

隣の親父

むちむちボディ
BL
隣に住んでいる中年親父との出来事です。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
 漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。  漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。  陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。  漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。  漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。  養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。  陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。  漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。  仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。  沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。  日本の漁師の多くがこの形態なのだ。  沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。  遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。  内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。  漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。  出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。  休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。  個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。  漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。  専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。  資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。  漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。  食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。  地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。  この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。  もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。  翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。  この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

捜査員達は木馬の上で過敏な反応を見せる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

処理中です...