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(2)サークルの先輩が女神様だった件

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典明はもうすぐ大学を卒業する。
留年する事もなく、成績もまあまあ、バイトやサークル活動も楽しんだし、就職先は運も味方して本命の企業。

何の文句もないはずだった。
しかし、順風満帆に進んできた学生生活の唯一の汚点、それは童貞のまま卒業しなければならない事。

彼が二次元にしか興味がないとか、そもそも女性に興味がないなら話は別だが、彼自身、性欲は人並み以上だと自覚している。
その性欲が形を変えたものが、押入れの段ボールに詰め込まれたエロDVDであり、スマホのブックマークの最下層に無数に保存されているアダルト動画サイトへのリンク。

我ながら、イタい。
イタすぎる。

せめて童貞を卒業してから大学も卒業しなければ、一生後悔しそうだった。

しかし、チャンスが無かったわけでもない。
バイト先やサークルでは、友達以上の関係になりかけた子もいたのだ。

中でも、サークルの先輩の香織さんからは、彼女の方から誘いをかけてきた。
それを断ったのが、何度考えても惜しい。

香織さんは彼より3歳上で、一緒にサークル活動していた期間は1年しかない。
むっちりグラマラスなボディで、特に胸のボリュームがなかなかだった。

大人の色香もプンプン漂わせていて、高校を卒業したての典明は、大学生になった事を彼女との出会いで実感した。
それにもかかわらず、彼女からの誘いから逃げてしまった。

それは、彼女があまりにも熱っぽく、潤んだ目で迫ってきたから。
19歳・童貞の彼には、刺激が強すぎた。

それは今もはっきりと思い出す、サークルの忘年会の帰り道だった。

後から何度思い出しても、彼女の誘いを断ったのが悔しかった。
あまりに悔しくて、学生生活の最大の汚点として封印したいくらいだ。

そんな思いを抱えて一人暮らしのアパートの部屋で悶々としていた。

ついに我慢できなくなり、床に転がっている枕を蹴飛ばした。
それとほぼ同時に、スマホにLINEの着信。

サークルの同期からの、飲みに来ないかとの誘い。

「断る」

速攻で返信したが、また着信。

「今宮先輩がいるけど、お前と会いたいってよ」

今宮は、香織さんの名字。
香織さんがいるなら、それを先に言えという話だ。

「すぐ行く」

慌てて着替えて部屋を飛び出す。
早春の夜風は冷たかったが、心は熱かった。

・・・

香織さんは、そんなに飲んでいるふうには見えなかったが、発情したケモノになっていた。
女性は彼女一人、そして明らかに彼女を持て余す男ども。
彼女の横に座らされた典明は、会話を交わす間じゅう、しつこくボディタッチされた。

彼女からの攻撃を典明が一手に引き受ける形となり、それで開放されたみんなははやし立て、香織さんは調子に乗っていった。
ドン引きしつつも、股間が熱く疼くのを制御できなくなっていく典明。
やがて一次会が終わり、彼女に「私たちふたりで・・・」と誘われると、素直に従った。

どこか個室の居酒屋みたいなところに行くのかと思ったら、そのままホテルに直行。
部屋に入るなり、香織さんは典明を抱きしめてきた。

彼にとって初めてのキス。
どうしたら良いか、耳学問の知識はあっても、こういういざという時に出てこない。

香織さんは、すぐに気付いた。
顔を離し、典明を正面からじっと見る。

「・・・ひょっとして、まだ童貞?」

見栄とかプライドとか出てくる時間的猶予さえ与えられず、思わず頷いた。

「やったぁ」

何が「やったぁ」なのかは分からないが、香織さんの目が妖しく輝いた。

たちまち彼は皮を剥がれるように脱がされて、ベッドの上に押し倒された。
すぐに香織さんも全裸に。

彼女は典明に背を向ける形で彼の顔を跨いで、腰を落とした。
目の前にドーンと広がる、大人になって初めて見る、本物の女性のアソコ。

息を吐き出せば、香織さんの恥毛がそよぐような至近距離。
組織のひとつひとつが充血して膨張し、濡れてヌメヌメとてかっている。

思わず手を伸ばし、そこに指を這わしてみる。
熱く、柔らかく、そして濡れた花びらの中で、蜜に溺れる蟲のように。

「ああん・・・」

香織さんは身震いし、何重にも重なった組織の奥から熱い蜜が浸み出してきた。

香織さんも顔を典明の股間に寄せて、本能的にビンビンと勃っている性器に口を寄せる。
柔らかくて温かい香織さんの口中に咥え込まれ、軟体生物のような舌で舐られる。

気持ち良さに陶酔しそうになるのを堪え、典明も香織さんの性器に口を付ける。
舌で柔らかい肉を舐め上げ、肉の合わせ目で木の実のように固くなっているひな先を舌先でつつく。

「ああっ、あっ、あっ・・・」

香織さんはビクビク感じ、典明から口を離してしまうが、すぐにまた咥える。
性器の中心はヒクヒク動き、蜜が流れ出す。

初めての事で、イキそうになる典明。
気をそらすため、香織さんの性器への愛撫に集中する。

香織さんもまた、だんだんと気分が高まっているようだった。
喘ぎ声が大きくなり、花の蜜はトロトロと溢れ、そしてついに口を典明から離してしまった。

それでも、筒のようにした右手で典明の性器を握りしめたり、しごいたりする香織さん。
典明も負けじと彼女の性器に口を密着させ、吸いながら舌で舐る。

「もう、ダメ!欲しい!」

香織さんは堪えかねたように体を起こし、枕元のコンドームの小袋を引っつかむ。
慣れた手つきで典明の性器にそれを装着し、彼に跨りながら向き直った。

目の前に立ちはだかる、香織さんの豊満なボディ。
生で見る円い乳房は目で見ていかにも重そうで、その頂点に赤く小さいボタンのような乳首がツンと勃っていた。

眩しい思いで典明が見つめていると、彼女は彼の性器に手を添えて、腰を少しずつ落としていった。

「いくよ」

典明は生唾を飲み込みながら、両手でシーツを掴む。
いよいよ童貞卒業だという感慨に浸る暇さえ与えられず、性器に迫る淫靡な花びら。

「んんーっ・・・」

香織さんは目を閉じ、甘い声を押し殺しながら典明の性器の先をズブズブと自分の性器に埋めた。
その部分が溶けてしまうような、鮮明な熱さ。

「はぁーっ・・・」

典明の性器の方向を定めて手を離し、ゆっくりと少しずつ、それを自分の体の奥へと飲み込んでいく。
無数にも感じられる熱い肉が性器に絡みつき、まとわりつく。

「あぁーん・・・」

とうとう典明の性器を根元まで咥え込み、香織さんは腰を上下に揺すり始めた。
それまで彼が経験のしたことの無い、異次元の快感。

典明は暴発しそうになるのを必死に堪える。
なんとか正気を保ちながら、目の前にある香織さんの巨大な乳房を両手で掴み、揉む。

「あん・・・あん・・・ああん・・・」

吐息とともに絞り出される香織さんの声とともに、彼を包む香織さんの内部が収縮し、締め付けてくる。
その間隔がだんだんと短くなり、締め付けが強くなり、腰の動きが早まる。

香織さんは、急坂を一気に駆け上がるように絶頂に向かっているらしかった。
典明も、我慢の限界だった。

「あっ、あっ、ああーっ!」
「・・・!」

ほぼ同時に、ふたりは快楽の坩堝の中で溶け合った・・・。

・・・香織さんは典明を体に収めたまま上半身を倒し、彼にキスをしてきた。
彼も、目の前に迫る乳首を、両手の指で転がす。

香織さんは目を潤ませながら言った。

「今夜はとことん、付き合って・・・朝まで」 (了)
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