ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

文字の大きさ
29 / 255
9章 嫉妬

1

しおりを挟む

「苗!‥映画の券があるんだけど!」

‥‥‥なんか違うな。


「今度、映画観に行かないか!?」

‥‥ありきたりだな?


晴樹に宣戦布告したあの日から数日が経った夜‥

夏目は自分の部屋でしきりに苗をデートに誘う練習をしていた‥

スポーツ大会のあの日以来、一緒に弁当を食べる機会のなくなった夏目はなんとかして苗との接点を保ちたかったのだ。



最近、周りが騒がしい‥



晴樹にバレーで勝って以来ここ2、3日、夏目は告白ラッシュにあっていた。


前々から普通にモテてはいたが今度は休み時間の度に呼び出される…
以前は手当たり次第に交際したりもしたが、今は苗のコトで頭がいっぱいだ。


元々が結城の生徒の夏目と、二ノ宮から来た苗達は校舎も離れているため意図的に予定を組まなければまず顔を合わせることはない…


夏目は密かに焦っていた。


2週間後には夏休みが始まる‥
夏目はそれまでに苗との関係を一歩踏み込んだものにしたいと思っていた…

机の上に置いた映画の券を見つめ夏目は自分に言い聞かせる


‥明日が唯一、苗と話しが出来る合同体育の日だ!

よしっ絶対にデートに誘うぞ!!


……………………………………………


キーンコーンカーンコーン~



三時限目の授業のチャイムが鳴り響き、1年の二時間続きの合同体育が始まった。

みんなが校庭に集まり、男子はハードル‥女子は体操の種目をするために整列している。


その姿は晴樹達の2年の校舎から丸見えだった‥‥



ズンチャカ!ズンチャカ~


校庭から賑やかな音楽が鳴り響き整列していた女子生徒達が激しい動きで体操を始めた‥‥‥


‥この曲はもしかしてっ!?



窓際の席の晴樹が外に目を向けると、金網のフェンスに取り付けられた巨大なエキシビジョンの画面にビリーが映っている──


そう‥彼女達1年はブートキャンプに入隊していた…


この巨大なテレビ画面は学園がマンモス校になった時に朝礼のために取り付けたものだった…
ちょっとした野外コンサートぐらいは行えるくらいの規模である‥‥

彼女らはビリーに励まされながら楽しそうに体を動かしていた‥‥


実は体育の時間にビリーをすると言うのは苗のたっての希望だった。

『先生、体操ならぜったいビリーだょ!!
あれの方が普通の体操より絶対に体力作りになるって!!
みんなで入隊しょ!!」


苗はクリクリ目をキラキラさせて訴えたのだった‥‥

…………………………………………

苗の言う事も一理あると体育教師はビリーを授業に取り入れたが‥正解だった

顧問教師はそう思っていた

いつもなら面倒くさそうに授業に参加する生徒達がこの日ばかりはイキイキと激しい動きについて来ている

‥みんなとても楽しそうに授業に参加している…


教師は密かに目頭を熱くしていた…


そして苗はダイエットだ!!とばかりに必死で体を動かしていた。


‥くぅ、ビリー‥はぁッ
もぅダメだょっ‥‥
苗は除隊します!!


キャンプ始まって15分で苗は弱音を吐き始めた…
そして、タイミングよくビリーの熱い声援が聞こえてくる

“ムリはするなっ
落ち着いたらまた戻って来いよ!
絶対、待ってるから!”


はっ!‥うぅん!!ビリー!
苗、やっぱりもぅ少しだけ頑張ってみるょ!!!


苗は再びやる気を起こした



そして、除隊者が一人も出ないままキャンプは終盤を迎える…

隊員達の目がキラキラと輝き互いの気持ちが一体化しはじめた!!!


“よし!
お前らよくやった!
俺からのハグだ!!──”


「キャーやったぁ〰!!
やり遂げたぁ〰!!!」


ビリーからの映像ハグを受けみんなが達成感という恍惚に翻弄されている…

皆の気持ちがひとつになった瞬間だった…

……………………………………………

‥なんか…めちゃめちゃ楽しそうだな?


晴樹は外を眺めそう思った


そして、四時限終業の鐘がなり校庭の1年達も散りじりになっていく。


‥あ、苗だ‥


晴樹は校舎に引き返す苗を見つけた。


久しぶりに学食にでも誘ってやろうかと、二階の教室の窓から声をかけようとした瞬間、晴樹の表情が曇る


苗の方に夏目が走り寄った時だった。


夏目は頭を掻きながら赤くなり、何かしきりに苗に言っている。


――!‥なに言ってんだアイツ!?


妙に胸騒ぎがしはじめ晴樹の顔つきがだんだんと険しくなってきた‥









「苗っ!!」

「――?…あ、大ちゃん!! どしたの?」


キャンプを終えたばかりの苗は興奮状態にあり、異様に瞳がキラキラと潤んでいる…


その瞳を見て不意をつかれた夏目はドギマギしてしまった。


……っ苗…‥///…


「何?」

キョトンと自分を見つめる苗にドキドキしながら夏目は勇気を振り絞った!


「あ‥いゃ
あのさっ‥
今度の土曜暇か?‥///」

「今度?‥バイトだょ‥
なんで?」


…バイト!?

「あー…と…じゃあ、他に暇な日は?」


夏目は粘ってみた…

しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

クラスで一番人気者の女子が構ってくるのだが、そろそろ僕がコミュ障だとわかってもらいたい

みずがめ
恋愛
学生にとって、席替えはいつだって大イベントである。 それはカースト最下位のぼっちである鈴本克巳も同じことであった。せめて穏やかな学生生活をを求める克巳は陽キャグループに囲まれないようにと願っていた。 願いが届いたのか、克巳は窓際の後ろから二番目の席を獲得する。しかし喜んでいたのも束の間、彼の後ろの席にはクラスで一番の人気者の女子、篠原渚が座っていた。 スクールカーストでの格差がありすぎる二人。席が近いとはいえ、関わることはあまりないのだろうと思われていたのだが、渚の方から克巳にしょっちゅう話しかけてくるのであった。 ぼっち男子×のほほん女子のほのぼのラブコメです。 ※あっきコタロウさんのフリーイラストを使用しています。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

【完結】好きって言ってないのに、なぜか学園中にバレてる件。

東野あさひ
恋愛
「好きって言ってないのに、なんでバレてるんだよ!?」 ──平凡な男子高校生・真嶋蒼汰の一言から、すべての誤解が始まった。 購買で「好きなパンは?」と聞かれ、「好きです!」と答えただけ。 それなのにStarChat(学園SNS)では“告白事件”として炎上、 いつの間にか“七瀬ひよりと両想い”扱いに!? 否定しても、弁解しても、誤解はどんどん拡散。 気づけば――“誤解”が、少しずつ“恋”に変わっていく。 ツンデレ男子×天然ヒロインが織りなす、SNS時代の爆笑すれ違いラブコメ! 最後は笑って、ちょっと泣ける。 #誤解が本当の恋になる瞬間、あなたもきっとトレンド入り。

S級ハッカーの俺がSNSで炎上する完璧ヒロインを助けたら、俺にだけめちゃくちゃ甘えてくる秘密の関係になったんだが…

senko
恋愛
「一緒に、しよ?」完璧ヒロインが俺にだけベタ甘えしてくる。 地味高校生の俺は裏ではS級ハッカー。炎上するクラスの完璧ヒロインを救ったら、秘密のイチャラブ共闘関係が始まってしまった!リアルではただのモブなのに…。 クラスの隅でPCを触るだけが生きがいの陰キャプログラマー、黒瀬和人。 彼にとってクラスの中心で太陽のように笑う完璧ヒロイン・天野光は決して交わることのない別世界の住人だった。 しかしある日、和人は光を襲う匿名の「裏アカウント」を発見してしまう。 悪意に満ちた誹謗中傷で完璧な彼女がひとり涙を流していることを知り彼は決意する。 ――正体を隠したまま彼女を救い出す、と。 謎の天才ハッカー『null』として光に接触した和人。 ネットでは唯一頼れる相棒として彼女に甘えられる一方、現実では目も合わせられないただのクラスメイト。 この秘密の二重生活はもどかしくて、だけど最高に甘い。 陰キャ男子と完璧ヒロインの秘密の二重生活ラブコメ、ここに開幕!

処理中です...