氷の雨
雨の降る夜。私は一人で飲んでいた。
「もう帰りや」
とマスターが一言私に言った。
壁に掛けてある時計に目を向けると11時45分をさしていた。終電はギリギリの時間だった。
「もう少し飲むわ」
とお酒をまた1杯頼んだ。
「どうせどこにいても一人。だったら今はここに居たいの」と思い、グッと一口。喉が熱いのを感じた。
誰かの声を聴いていたいだけ。そんなことを思いながら一口、もう一口とグラスに口をつけていた。
すると聴き覚えのあるメロディーが耳に、カラオケで誰か歌うのだろう。
前奏を聞くだけで思い出すことがたくさん・・・
「やめてください」と言い出せず仕方なくお酒を喉に流した。
帰ろうと思ったが雨はまだ降っていた。傘は持ってきてない。
「帰りたくない。帰りたくない。」と、また一口喉に流した。
「今更あの人の愚痴なんて言う気はないの」そんな思いをお酒と一緒に流し込んだ。
そうやって飲み始めて2~3時間。
あの人への未練が消えない自分。そんなこと考えながら一人で飲むお酒。こんなにわびしい物はないと思った。
「これ余っても仕方ないから」
と小皿をマスターがくれた。
ふと顔を上げた時に腕に2,3粒涙が落ちた。
「タバコの煙が染みちゃったみたい」
と口にしてしまった。マスターは何も言わず洗い物をちゃちゃっとすまし、カウンターにおしぼりを一つ置いた。
しかし続けざまに
「私酔ったら勝手に帰るわね。気にしないで。」
と付け足した。マスターはにっこりと微笑んで作業に戻った。
「雨はまだやまないのね。だからもう少し。」と思ったが、そうじゃないと思った。
「飲んで忘れたい。今まではいらない。今日は、今日だけは・・・」
そう思うとグラスに口をつけて喉を熱くした。
「もう帰りや」
とマスターが一言私に言った。
壁に掛けてある時計に目を向けると11時45分をさしていた。終電はギリギリの時間だった。
「もう少し飲むわ」
とお酒をまた1杯頼んだ。
「どうせどこにいても一人。だったら今はここに居たいの」と思い、グッと一口。喉が熱いのを感じた。
誰かの声を聴いていたいだけ。そんなことを思いながら一口、もう一口とグラスに口をつけていた。
すると聴き覚えのあるメロディーが耳に、カラオケで誰か歌うのだろう。
前奏を聞くだけで思い出すことがたくさん・・・
「やめてください」と言い出せず仕方なくお酒を喉に流した。
帰ろうと思ったが雨はまだ降っていた。傘は持ってきてない。
「帰りたくない。帰りたくない。」と、また一口喉に流した。
「今更あの人の愚痴なんて言う気はないの」そんな思いをお酒と一緒に流し込んだ。
そうやって飲み始めて2~3時間。
あの人への未練が消えない自分。そんなこと考えながら一人で飲むお酒。こんなにわびしい物はないと思った。
「これ余っても仕方ないから」
と小皿をマスターがくれた。
ふと顔を上げた時に腕に2,3粒涙が落ちた。
「タバコの煙が染みちゃったみたい」
と口にしてしまった。マスターは何も言わず洗い物をちゃちゃっとすまし、カウンターにおしぼりを一つ置いた。
しかし続けざまに
「私酔ったら勝手に帰るわね。気にしないで。」
と付け足した。マスターはにっこりと微笑んで作業に戻った。
「雨はまだやまないのね。だからもう少し。」と思ったが、そうじゃないと思った。
「飲んで忘れたい。今まではいらない。今日は、今日だけは・・・」
そう思うとグラスに口をつけて喉を熱くした。
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