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「まあ、そりゃ~相手には困ってないけどな」
笑いながら長門さんは答える。
私はその様子にちょっとイラっとしてしまう。
「そうですか。では私は帰りますので、どなたかお呼びいただいていいですよ?」
飲み干したグラスを机に置くと、私は立ち上がる。
笑ったまま長門さんは私を見上げて言う。
「ほんとお前、可愛げないな」
これが漫画だったら、私の頭にはくっきり怒りマークが入っているところだ。
「えぇ。可愛げなくて結構です。どうせ私はそう言って結婚を考えていた人に30の時振られたんで。今ではすっかりそれも板につきましたから」
淡々と、そして作り笑顔で私がそう言うと、長門さんは目を丸くしていた。
「面白いな、お前」
そりゃ、あなたにとっちゃこんな女は珍しいでしょうとも!
心の中には嵐が吹き荒れているが、それを見せずにより笑顔を作る。
「はいはい。では失礼します」
そう言って長門さんの前を通り過ぎようとした瞬間、腕を掴まれ強く引かれる。
「ちょっとっ!」
驚いて声を荒げるが、反対に背後から囁くように声が聞こえた。
「やっぱり帰さない」
私は後ろからすっぽりと抱えられたまま、簡単に側のベッドに引き摺り込まれた。
両手首を掴まれ、所謂組み敷かれた状態でベッドの上に倒れこむ。
身長差25センチ。流石にびくともしない。私は睨みつけるように長門さんに視線を送る。
「そう怖い顔すんなって」
そう言って口角を上げたまま、顔を近づけてくる。
キスされる⁈と思わず私が顔を背けたのを、気にする様子もなくそのまま耳に唇を寄せた。
「ストレス発散するんだろ?」
唇が耳に触れられたまま囁かれ、背筋にゾクっと電流が走る。
「だから……知ってる人とは……しません……」
顔を背けたままそう答えるあいだ、長門さんは私の耳を唇で撫でる。
「んっ……」
「何?感じてんの?」
「これは……その……」
否定しようとしているのに、耳をなぞる様に舌が這い反応してしまう。
「んっっ!ちょ……っと待って」
その行為から逃れようと、つい上を向いた私の唇に、今度は舌が這う。
「俺達は今日始めてバーで知り合った他人同士。って設定はどう?」
唇が触れるか触れないかのギリギリのところで、長門さんはそう言う。
熱い吐息だけが私に流れ込み、焦らされた体にその熱が移されるような気分になる。
「設定って!」
そう言い返すだけでお互い唇が軽く触れ、より焦らされている感覚だ。
分かっている。主導権を握られてしまっている事は。
すっかり男を求めて熱くなっている体に、理性などほとんど残ってはいない。
「瑤子。ほら、俺の名前は?」
囁かれながら唇を舌が這う。
「んっ……っ」
されるがまま、自分の体を電流が流れるのが止められない。
「ほら、呼べよ。瑤子……」
そう言われ、最後の理性も吹き飛ぶ。
「……つ、かさ……」
吐息と共にその名を呼ぶと、すぐさま深く唇が重ねられた。
笑いながら長門さんは答える。
私はその様子にちょっとイラっとしてしまう。
「そうですか。では私は帰りますので、どなたかお呼びいただいていいですよ?」
飲み干したグラスを机に置くと、私は立ち上がる。
笑ったまま長門さんは私を見上げて言う。
「ほんとお前、可愛げないな」
これが漫画だったら、私の頭にはくっきり怒りマークが入っているところだ。
「えぇ。可愛げなくて結構です。どうせ私はそう言って結婚を考えていた人に30の時振られたんで。今ではすっかりそれも板につきましたから」
淡々と、そして作り笑顔で私がそう言うと、長門さんは目を丸くしていた。
「面白いな、お前」
そりゃ、あなたにとっちゃこんな女は珍しいでしょうとも!
心の中には嵐が吹き荒れているが、それを見せずにより笑顔を作る。
「はいはい。では失礼します」
そう言って長門さんの前を通り過ぎようとした瞬間、腕を掴まれ強く引かれる。
「ちょっとっ!」
驚いて声を荒げるが、反対に背後から囁くように声が聞こえた。
「やっぱり帰さない」
私は後ろからすっぽりと抱えられたまま、簡単に側のベッドに引き摺り込まれた。
両手首を掴まれ、所謂組み敷かれた状態でベッドの上に倒れこむ。
身長差25センチ。流石にびくともしない。私は睨みつけるように長門さんに視線を送る。
「そう怖い顔すんなって」
そう言って口角を上げたまま、顔を近づけてくる。
キスされる⁈と思わず私が顔を背けたのを、気にする様子もなくそのまま耳に唇を寄せた。
「ストレス発散するんだろ?」
唇が耳に触れられたまま囁かれ、背筋にゾクっと電流が走る。
「だから……知ってる人とは……しません……」
顔を背けたままそう答えるあいだ、長門さんは私の耳を唇で撫でる。
「んっ……」
「何?感じてんの?」
「これは……その……」
否定しようとしているのに、耳をなぞる様に舌が這い反応してしまう。
「んっっ!ちょ……っと待って」
その行為から逃れようと、つい上を向いた私の唇に、今度は舌が這う。
「俺達は今日始めてバーで知り合った他人同士。って設定はどう?」
唇が触れるか触れないかのギリギリのところで、長門さんはそう言う。
熱い吐息だけが私に流れ込み、焦らされた体にその熱が移されるような気分になる。
「設定って!」
そう言い返すだけでお互い唇が軽く触れ、より焦らされている感覚だ。
分かっている。主導権を握られてしまっている事は。
すっかり男を求めて熱くなっている体に、理性などほとんど残ってはいない。
「瑤子。ほら、俺の名前は?」
囁かれながら唇を舌が這う。
「んっ……っ」
されるがまま、自分の体を電流が流れるのが止められない。
「ほら、呼べよ。瑤子……」
そう言われ、最後の理性も吹き飛ぶ。
「……つ、かさ……」
吐息と共にその名を呼ぶと、すぐさま深く唇が重ねられた。
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