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第3章 逆転ざまぁだーー!!
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「ジャック、とんでもない狂言だ!! この場で撤回しろ!!」
エリオット王子は新郎の席から立ち上がって私を罵った。しかし護衛に羽交締めされながらも私は叫び続ける。
「これは王子からお聞きしたのですよ!! エミリーは皇室のスパイだったって。更にミーアと名乗る女兵士もシェリーを嵌める為に呼んだそうですね? そうまでして公爵家を、シェリーを陥れたかったのですかっ⁈ あなた方は卑怯だ!!」
「な、何を…」
王子は焦りを滲ませる。しかし国王陛下は冷静だった。無言で首を横に振って護衛へ指示した。とっととつまみ出せと言う事だろう。
私は強引に連れて行かれそうになった。
ーーと、その時だった!!
「エリオット王子様…」
ポピーが立ち上がったのだ。
「ポ、ポピー? 君は気にしないでいい。お兄様は何か勘違いされてる様だ。退出して貰おう…」
「そうではありません。ミーア様の件、わたくしは王子様からお聞きしました。兄は勘違いなどされておりません!!」
「ま、待て…違うんだ。ジャックの言ってる事は間違ってる…」
「はあ? 王子様はわたくしに嘘をつくおつもりですか⁈」
「い、いや…」
「貴方は全てが信用出来ません。腹黒いわ!! 本当にわたくしの事を想ってるのかも怪しいです!!」
「そんな事はない。僕は、僕は君を初めて見た時から慕っていた。一目惚れだったんだ。これだけは信じてくれ、ポピー!!」
「だから、シェリーを罠に嵌めたの⁈」
「そ、それは…」
『パッシーーーーンッ!!』
「……⁈」
信じられない事が起こった。何と、ポピーが王子の頬を平手打ちしたのだ。そして…、
「わたくしは結婚を破棄させて頂きます!!」
彼女は大勢の居る前で結婚破棄を声高らかに宣言した。
「ポ…ピー…?」
「それと、エミリー。貴女も許しません!! よくも騙したわね⁈」
「ポ、ポピー様?」
『パッシーーーーンッ!!』
王子の背後に控えていたエミリーにも手を下す。彼女は不意を突く平手打ちになす術もなく倒れた。
「今のはシェリーに代わって叩いたのよ!! わたくしは彼女の影武者ですから!!」
王子は平手打ちされたショックから、その場へしゃがみ込んでしまった。愛する女性から受けた仕打ちに落胆を隠せない。
「ああ…何でこうなるんだ…ど、どこで僕は間違えた…何でだ…何で…ぶつぶつぶつぶつ…」
陛下は混乱した会場に収集がつかないと判断したのか、披露宴の中止を言い渡す。
「この披露宴は取り止めだ。それとジャック…いい度胸だな。まさかお前が楯突くとはな?」
「陛下、こんな陰謀めいた皇室について行く気がしません。如何なる処分もお受け致しますよ。但し、ポピーは渡しません!」
「よかろう。望み通りの処分を下そう。シュルケン家は領地没収し爵位剥奪の上、国外追放とする!! とっとと出ていけ!!」
大混乱の中、私はポピーを連れて会場を後にした。言いたい事は言ったつもりだ。後悔はしていない。
***
「お兄様、これからどうなさるのですか?」
「ポピーは好きにすれば良い。実家の伯爵家へ戻ってもよし、私について来るのもよし、自由だ」
「わたくしの養女は継続されてますよね?」
「ああ、正式な手続きをしたからな」
「では、お兄様について行きますわ。妹として」
「そうか…しかし、私はもう貴族じゃないぞ」
「構いません。でもその前に、シェリーと貴族院で虐めた女生徒たちに謝罪がしたいです。でないとこれまでの人生をリセットすることは出来ませんから」
「分かった。過去に犯した罪は決して許されるべきではないが、反省して謝罪するしかない。私も同行しよう。…ありがとう、ポピー。それでシェリーも立ち直れるだろう」
さて、平行して国を出る準備もしないとな…。
エリオット王子は新郎の席から立ち上がって私を罵った。しかし護衛に羽交締めされながらも私は叫び続ける。
「これは王子からお聞きしたのですよ!! エミリーは皇室のスパイだったって。更にミーアと名乗る女兵士もシェリーを嵌める為に呼んだそうですね? そうまでして公爵家を、シェリーを陥れたかったのですかっ⁈ あなた方は卑怯だ!!」
「な、何を…」
王子は焦りを滲ませる。しかし国王陛下は冷静だった。無言で首を横に振って護衛へ指示した。とっととつまみ出せと言う事だろう。
私は強引に連れて行かれそうになった。
ーーと、その時だった!!
「エリオット王子様…」
ポピーが立ち上がったのだ。
「ポ、ポピー? 君は気にしないでいい。お兄様は何か勘違いされてる様だ。退出して貰おう…」
「そうではありません。ミーア様の件、わたくしは王子様からお聞きしました。兄は勘違いなどされておりません!!」
「ま、待て…違うんだ。ジャックの言ってる事は間違ってる…」
「はあ? 王子様はわたくしに嘘をつくおつもりですか⁈」
「い、いや…」
「貴方は全てが信用出来ません。腹黒いわ!! 本当にわたくしの事を想ってるのかも怪しいです!!」
「そんな事はない。僕は、僕は君を初めて見た時から慕っていた。一目惚れだったんだ。これだけは信じてくれ、ポピー!!」
「だから、シェリーを罠に嵌めたの⁈」
「そ、それは…」
『パッシーーーーンッ!!』
「……⁈」
信じられない事が起こった。何と、ポピーが王子の頬を平手打ちしたのだ。そして…、
「わたくしは結婚を破棄させて頂きます!!」
彼女は大勢の居る前で結婚破棄を声高らかに宣言した。
「ポ…ピー…?」
「それと、エミリー。貴女も許しません!! よくも騙したわね⁈」
「ポ、ポピー様?」
『パッシーーーーンッ!!』
王子の背後に控えていたエミリーにも手を下す。彼女は不意を突く平手打ちになす術もなく倒れた。
「今のはシェリーに代わって叩いたのよ!! わたくしは彼女の影武者ですから!!」
王子は平手打ちされたショックから、その場へしゃがみ込んでしまった。愛する女性から受けた仕打ちに落胆を隠せない。
「ああ…何でこうなるんだ…ど、どこで僕は間違えた…何でだ…何で…ぶつぶつぶつぶつ…」
陛下は混乱した会場に収集がつかないと判断したのか、披露宴の中止を言い渡す。
「この披露宴は取り止めだ。それとジャック…いい度胸だな。まさかお前が楯突くとはな?」
「陛下、こんな陰謀めいた皇室について行く気がしません。如何なる処分もお受け致しますよ。但し、ポピーは渡しません!」
「よかろう。望み通りの処分を下そう。シュルケン家は領地没収し爵位剥奪の上、国外追放とする!! とっとと出ていけ!!」
大混乱の中、私はポピーを連れて会場を後にした。言いたい事は言ったつもりだ。後悔はしていない。
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「お兄様、これからどうなさるのですか?」
「ポピーは好きにすれば良い。実家の伯爵家へ戻ってもよし、私について来るのもよし、自由だ」
「わたくしの養女は継続されてますよね?」
「ああ、正式な手続きをしたからな」
「では、お兄様について行きますわ。妹として」
「そうか…しかし、私はもう貴族じゃないぞ」
「構いません。でもその前に、シェリーと貴族院で虐めた女生徒たちに謝罪がしたいです。でないとこれまでの人生をリセットすることは出来ませんから」
「分かった。過去に犯した罪は決して許されるべきではないが、反省して謝罪するしかない。私も同行しよう。…ありがとう、ポピー。それでシェリーも立ち直れるだろう」
さて、平行して国を出る準備もしないとな…。
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