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第3話 巷で噂の恋愛小説 ( 前 )
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ロクサーヌの話を聞いたセリーヌは納得したように頷いた。
「確かにそうですわね。今のところあのぐどn……いえ、おバk……少々残念な王子と一緒にいるところなんてみたことがありませんわね」
一国の王子に対して随分な表現だったが、言いたいことは分かる。
分かってしまう。
せめてもう少し、と思っての忠告も害意のある発言としか受け取ってくれず、反発されてしまうのだ。
恐らく上の王太子と第2王子が優秀すぎるのもそのことに拍車をかけているようだった。
『それなら兄上に聞けばいいだろうっ!!』
『どうせ俺は王位には関係ないんだから――』
『兄上達がいれば別にいいんじゃないのかっ!!』
大体こんな感じで話が終わってしまうようだった。
普通であればこんなことは許されない。
だが、第3王子ということと、婚約者の存在がそれを可能にしていた。
ロクサーヌは今後のために、と領地経営も学んでいたので将来ダルロ王子が公爵に降りたとしても何の憂いもなかった。
(だけど――)
ここまで意思の疎通がなくてこの先やっていけるのだろうか。
漠然とした不安を抱えるロクサーヌに、
「卒業まで後一か月。短い期間ですけど、何か考えてみましょう」
「有り難う。セリーヌ」
その翌日――。
「生徒会の補佐?」
今度の場所は図書室だった。
卒業の迫ったこの時期、図書室を利用する生徒は少ない。
それでも囁き声で会話していたのだが、ロクサーヌはつい声を上げてしまった。
慌てて周囲を見るが、目につく範囲に人影はない。
「ええ。あまりにも接点が少なすぎでしょう? だから少しでも顔を合わせた方がいいと思うのよ」
確かにそれはそうだ。
生徒会長はダルロだったが、それは彼が王族ということが大分影響していた。
ダルロもそれが分かっているのだろう。
一応顔は見せるが活動には熱心ではないと聞く。
そして本当はロクサーヌも生徒会に誘われるはずだったのだが、一部(想像はつくが)の強硬な反対に合い、断念したらしい。
「今の時期はそれほど内容はないけれど、一部の方は顔を出しているそうよ」
(一部の、ってきっとダルロ様ね)
「ですが私が行っても歓迎されないと思いますわ」
「このまま卒業まで過ごしても同じことですわよ」
そう言われると反論し辛い。
更にセリーヌが続けた。
「もし、あのマヌ……、一部の方が反対したとしても押し切りましょう。人手はあった方がいいに決まっていますもの」
生徒会は役員だけではない。
以前は違ったらしいが、雑用も多かったため、最近になって補佐を入れることが許可されていた。
卒業の近いこの時期に行っても仕事があるかは分からないが、何もしないよりはマシ、と話は決まった。
「それじゃあ、行きましょうか」
「え?」
踵を返したセリーヌに思わず問い掛けると、不思議そうに振り向かれた。
「善は急げ、ですわ。行きましょう」
(……はい?)
話はついている、と言われてロクサーヌははいつの間に、と思ったがセリーヌのこういったところは昔からだったため、驚かないつもりでいる。
生徒会室に着くとセリーヌが一歩下がった。
「それでは私はこの辺で。副会長のノワール・ヴィズニール伯爵令息には話を通してありますから」
生徒会副会長のノワール・ヴィズニール伯爵令息はこの王国の宰相の三男である。
亜麻色の髪に澄んだ菫色の瞳を持つノワールはどこかおっとりとした雰囲気をしているが、成績も良く、剣術の授業もそつなくこなしている。
次期宰相候補として名高い長男と騎士団にいる次男とのいいとこ取りではないか、と噂されているが、同じ三男ということもあってか、ダルロの印象は良いようで意外にも側近候補の一人として数えられている。
授業内容もすぐに把握しているようで、休憩時間には同級生達につい先ほどあった授業を教えている光景も時折り見ることがあった。
その彼が仲介役だという。
セリーヌを見送ってから、
(大丈夫よね)
ロクサーヌが生徒会室の扉を叩こうとした時だ。
「冗談じゃないっ!!」
中から怒鳴り声が聞こえて来て、ロクサーヌの手が止まる。
「あの女が来るだとっ!! 俺はあいつの顔なんぞみたくもないっ!!」
続けて激しく罵る声が聞こえてきた。
「あいつが来るというのなら今日で会長を降りるっ!!」
この学園での任期は入学から卒業の時期までの一年間、と決められている。
入学後に目ぼしい人物が勧誘されて生徒会に入るのだが、ダルロはこの三年間ずっと生徒会長を務めていた。
そのダルロが会長を降りる、と言っている。
――そこまで嫌われていたのか。
逡巡した後、ロクサーヌは扉を叩き、入室した。
「失礼致します。クライスト公爵家、ロクサーヌにございます。本日よりこちらで補佐を――」
「必要ない」
こちらを思い切り睨んでの発言に、分かってはいたが辛いものを感じていると、
「クライスト公爵令嬢。申し訳ない。少しばかり行き違いがあったようだ。今回の話はなかったことにして貰えないだろうか」
ノワールの取りなすような言葉を受け、ロクサーヌは顔を伏せた。
「分かりました。それでは失礼します」
扉が閉まる間際、『あれはちょっとないんじゃないか』と恐らく同じ生徒会の庶務を務めているアレス・イスターニ侯爵令息の声が聞こえた。
どうやら他の生徒会役員にはそれほど嫌われていないようだ。
少しばかり安堵したがそれでも傷ついたことに変わりない。
このまま帰るのも落ち着かない。
セリーヌは帰宅したと思うがここで図書室へ戻るのも、とロクサーヌの足が向いたのは先日訪れた生徒相談準備室だった。
誰もいないだろう、と扉を叩くのと殆ど同時に開けてしまったロクサーヌは戸惑った。
「「――あ、」」
中には一人の女子生徒が居たのだ。
茶色の緩いクセのある髪を半上げにしているが、肩までの長さのせいなのかどちらかと言えば子供っぽい雰囲気になっている。
顔立ちも整っている方なのだろうが、些か幼いという印象を与えた。
その女子生徒はロクサーヌの顔を認めるなり、席を立った。
「申し訳ありませんっ!! すぐに出ますからっ!!」
どうやらここで読書をしていたのを見咎められる、と思ったらしい。
「構わないわ。寧ろ私の方が失礼したわね。先に使用していたのは貴女の方でしょう。私は失礼するわね」
どうやら学年は違うがこの様子だとロクサーヌが公爵令嬢だと知っているようだった。
(どこかで会ったかしら?)
ロクサーヌが思案しているうちに女子生徒はばたばたと支度を済ませ、退出しようとしていた。
「それでは私はこれで――」
「あ、お待ちなさい」
そこまでする必要はないのだ、と告げようとした時何かが落ちるような音がした。
咄嗟に近くにいたロクサーヌが拾い上げるとそれは一冊の本だった。
「……『氷の貴公子に溺愛されてますっ!! 転生乙女の恋愛遊戯はまだまだ終わらないっ!!』――これ「うわあああっ!! 見ないで下さいっ」
この一冊の本との出会いがロクサーヌの運命を変えることにその時の彼女は気付かなかった。
「確かにそうですわね。今のところあのぐどn……いえ、おバk……少々残念な王子と一緒にいるところなんてみたことがありませんわね」
一国の王子に対して随分な表現だったが、言いたいことは分かる。
分かってしまう。
せめてもう少し、と思っての忠告も害意のある発言としか受け取ってくれず、反発されてしまうのだ。
恐らく上の王太子と第2王子が優秀すぎるのもそのことに拍車をかけているようだった。
『それなら兄上に聞けばいいだろうっ!!』
『どうせ俺は王位には関係ないんだから――』
『兄上達がいれば別にいいんじゃないのかっ!!』
大体こんな感じで話が終わってしまうようだった。
普通であればこんなことは許されない。
だが、第3王子ということと、婚約者の存在がそれを可能にしていた。
ロクサーヌは今後のために、と領地経営も学んでいたので将来ダルロ王子が公爵に降りたとしても何の憂いもなかった。
(だけど――)
ここまで意思の疎通がなくてこの先やっていけるのだろうか。
漠然とした不安を抱えるロクサーヌに、
「卒業まで後一か月。短い期間ですけど、何か考えてみましょう」
「有り難う。セリーヌ」
その翌日――。
「生徒会の補佐?」
今度の場所は図書室だった。
卒業の迫ったこの時期、図書室を利用する生徒は少ない。
それでも囁き声で会話していたのだが、ロクサーヌはつい声を上げてしまった。
慌てて周囲を見るが、目につく範囲に人影はない。
「ええ。あまりにも接点が少なすぎでしょう? だから少しでも顔を合わせた方がいいと思うのよ」
確かにそれはそうだ。
生徒会長はダルロだったが、それは彼が王族ということが大分影響していた。
ダルロもそれが分かっているのだろう。
一応顔は見せるが活動には熱心ではないと聞く。
そして本当はロクサーヌも生徒会に誘われるはずだったのだが、一部(想像はつくが)の強硬な反対に合い、断念したらしい。
「今の時期はそれほど内容はないけれど、一部の方は顔を出しているそうよ」
(一部の、ってきっとダルロ様ね)
「ですが私が行っても歓迎されないと思いますわ」
「このまま卒業まで過ごしても同じことですわよ」
そう言われると反論し辛い。
更にセリーヌが続けた。
「もし、あのマヌ……、一部の方が反対したとしても押し切りましょう。人手はあった方がいいに決まっていますもの」
生徒会は役員だけではない。
以前は違ったらしいが、雑用も多かったため、最近になって補佐を入れることが許可されていた。
卒業の近いこの時期に行っても仕事があるかは分からないが、何もしないよりはマシ、と話は決まった。
「それじゃあ、行きましょうか」
「え?」
踵を返したセリーヌに思わず問い掛けると、不思議そうに振り向かれた。
「善は急げ、ですわ。行きましょう」
(……はい?)
話はついている、と言われてロクサーヌははいつの間に、と思ったがセリーヌのこういったところは昔からだったため、驚かないつもりでいる。
生徒会室に着くとセリーヌが一歩下がった。
「それでは私はこの辺で。副会長のノワール・ヴィズニール伯爵令息には話を通してありますから」
生徒会副会長のノワール・ヴィズニール伯爵令息はこの王国の宰相の三男である。
亜麻色の髪に澄んだ菫色の瞳を持つノワールはどこかおっとりとした雰囲気をしているが、成績も良く、剣術の授業もそつなくこなしている。
次期宰相候補として名高い長男と騎士団にいる次男とのいいとこ取りではないか、と噂されているが、同じ三男ということもあってか、ダルロの印象は良いようで意外にも側近候補の一人として数えられている。
授業内容もすぐに把握しているようで、休憩時間には同級生達につい先ほどあった授業を教えている光景も時折り見ることがあった。
その彼が仲介役だという。
セリーヌを見送ってから、
(大丈夫よね)
ロクサーヌが生徒会室の扉を叩こうとした時だ。
「冗談じゃないっ!!」
中から怒鳴り声が聞こえて来て、ロクサーヌの手が止まる。
「あの女が来るだとっ!! 俺はあいつの顔なんぞみたくもないっ!!」
続けて激しく罵る声が聞こえてきた。
「あいつが来るというのなら今日で会長を降りるっ!!」
この学園での任期は入学から卒業の時期までの一年間、と決められている。
入学後に目ぼしい人物が勧誘されて生徒会に入るのだが、ダルロはこの三年間ずっと生徒会長を務めていた。
そのダルロが会長を降りる、と言っている。
――そこまで嫌われていたのか。
逡巡した後、ロクサーヌは扉を叩き、入室した。
「失礼致します。クライスト公爵家、ロクサーヌにございます。本日よりこちらで補佐を――」
「必要ない」
こちらを思い切り睨んでの発言に、分かってはいたが辛いものを感じていると、
「クライスト公爵令嬢。申し訳ない。少しばかり行き違いがあったようだ。今回の話はなかったことにして貰えないだろうか」
ノワールの取りなすような言葉を受け、ロクサーヌは顔を伏せた。
「分かりました。それでは失礼します」
扉が閉まる間際、『あれはちょっとないんじゃないか』と恐らく同じ生徒会の庶務を務めているアレス・イスターニ侯爵令息の声が聞こえた。
どうやら他の生徒会役員にはそれほど嫌われていないようだ。
少しばかり安堵したがそれでも傷ついたことに変わりない。
このまま帰るのも落ち着かない。
セリーヌは帰宅したと思うがここで図書室へ戻るのも、とロクサーヌの足が向いたのは先日訪れた生徒相談準備室だった。
誰もいないだろう、と扉を叩くのと殆ど同時に開けてしまったロクサーヌは戸惑った。
「「――あ、」」
中には一人の女子生徒が居たのだ。
茶色の緩いクセのある髪を半上げにしているが、肩までの長さのせいなのかどちらかと言えば子供っぽい雰囲気になっている。
顔立ちも整っている方なのだろうが、些か幼いという印象を与えた。
その女子生徒はロクサーヌの顔を認めるなり、席を立った。
「申し訳ありませんっ!! すぐに出ますからっ!!」
どうやらここで読書をしていたのを見咎められる、と思ったらしい。
「構わないわ。寧ろ私の方が失礼したわね。先に使用していたのは貴女の方でしょう。私は失礼するわね」
どうやら学年は違うがこの様子だとロクサーヌが公爵令嬢だと知っているようだった。
(どこかで会ったかしら?)
ロクサーヌが思案しているうちに女子生徒はばたばたと支度を済ませ、退出しようとしていた。
「それでは私はこれで――」
「あ、お待ちなさい」
そこまでする必要はないのだ、と告げようとした時何かが落ちるような音がした。
咄嗟に近くにいたロクサーヌが拾い上げるとそれは一冊の本だった。
「……『氷の貴公子に溺愛されてますっ!! 転生乙女の恋愛遊戯はまだまだ終わらないっ!!』――これ「うわあああっ!! 見ないで下さいっ」
この一冊の本との出会いがロクサーヌの運命を変えることにその時の彼女は気付かなかった。
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