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閑話3 管理者不在につき
01 エマ 淫魔で経営者
しおりを挟むその日、エマはエログロスからのメールが入り、ダンジョンに来ていた。
『ごめん!!ちょっとどうしても行かなくちゃいけない急用があって、ダンジョンの管理者が出来ないんだよ~!!挑戦者が来るの忘れてて、悪いんだけど代わりにやっといてくれ!!お前今日休みって聞いてたから本当に悪いけど、頼むな!!挑戦者を適当に適当な階でトラップ仕込んで追い出しといてくれたらいいから!!トラップは何でも好きに使ってくれていいし!!お礼に今度食事奢る!!頼む!!ヤバイヤバイマジヤバイ(>_<)ヨーコさんマジヤバイ』
とにかく急用があるらしく、ダンジョンの管理者代理を頼まれてしまったのだ。何故私が、とエマはジトリとメールを見た。
「…何ですか、ダンジョンとは。昔からお前は何故こう、計画的に出来ないのでしょうか。理解に苦しみます。…はあ、仕方ない。友人の頼みですし、一度だけ代理、やってあげますよ…」
メールを返信し、エマはエログロスが管理しているというダンジョンへ向かった。
丘を越え谷を越え、ということで、ここは管理者エログロスのトラップダンジョン。エマ喫茶、店主のエマは本日、エログロスの代理としてダンジョンの管理者をすることになったのだった。
エマ喫茶についての詳細は『人間ドリンクサーバー~ようこそエマ喫茶へ~』をご覧あれ。
ダンジョンの監視室に入り、エマは思った。
「あ、私、トラップの使い方を何も聞いてませんでした。どうしましょうか…。ダンジョンについて大まかな説明を聞いていましたが、肝心のトラップを発動させる方法がわからないですね…」
ぼんやりと、そんなことを呟くエマ。う~ん、と少し考えるように腕を組み、頷いた。
「仕方がないので、とりあえず少しだけ相手して、とっとと追い返しましょう」
エマの瞳が縦長になり、その姿も変化した。口から少し牙を覗かせ、スラリと鋭く爪が伸びる。長い上着を翻し、エマが笑った。
ニッと怪しげに口角を上げ、エマは長い爪の先を口元で曲げて囁いた。
「淫魔の力、久しぶりに使ってみるのも楽しそうですね」
シュンッ
エマの姿が監視室から消えた。映像の向こうには一人の挑戦者の姿があった。
ダンジョンに挑みに来たのは、忍者ライム二十歳。忍びの里からはるばるやってきた、新米の忍者である。
今回このダンジョンに挑む目的は、立派な忍者となるため、その登竜門として手始めに考えたのがこの挑戦ということらしい。
ダンジョンはそう簡単に攻略出来るものではない、そう甘くない。という先輩忍者の反対を押し切り、ライムは意気込んでやって来た。
「僕の忍術にかかれば、トラップなど恐れるに足らず!!師匠、僕はきっとダンジョンを攻略して里に戻ります!!」
元気のいい忍者だ。何も知らない無垢な心が、その挑戦によってどのように変貌するのか。
足音もなくライムは素早い動きでダンジョンの入口を抜け、一階の扉を開いた。
室内は静まり返り、人の気配などはない。
ササッと周囲を観察し、ライムは静かに歩き出す。
「おやおや、何と可愛らしいお客さまでしょうか。このような可愛らしい人間は、あまり私の店にはいないので持って帰って訓練して差し上げたいくらいですね」
「何奴!!」
すると、背後から男の声がして、ライムは勢いよく振り向いた。
そこにいたのは一人の男。背が高く、スラリとした黒髪の美青年の姿があった。怪しげに笑い、長い爪を口元に寄せている。
「お前が一階のボスか!!」
「え、ボス?…えっと、そういう設定とかありますっけ?…おや、メールが届かない。電話も出ないし、困りましたね…」
少し戸惑ったようにポケットの中をゴソゴソ探し出す男に、ライムは苛立ったように叫んだ。
「そうか、お前がボスか!!それなら話は早い!!僕はお前を倒して二階へ行く、覚悟しろー!!」
「いやいや私はボスではなく、管理者(代理)…、ちょっと、まだ何も言ってないのですが…、ああもう、話を聞かない悪い子は私の店には必要ありません!やはり適当に追い払って差し上げましょう」
シュンッ!!
「消えた!?おい、どこに行った!!姿を現せ!!」
目の前にいたはずの男が、姿を突然消した。ライムは気配を探るように、神経を張り巡らせた。
すると、頭上から男の声が聞こえ、ライムはガバッと上を見上げた。黒い蝙蝠のような翼を生やしている男に、少し驚いたように目を開き、次の瞬間、クナイを懐から取り出した。
そんな様子を見て、男が口を開く。
「自己紹介しておきますね。私はエマ、一応淫魔です。今日はたまたま事情があって、こちらにお邪魔していますが、普段はいませんのでお見知りおきを。可愛らしい忍者さん」
「…淫魔だと?そのような存在があるとは、この世は不可思議なことが多い」
「ええ、ええ、そうです。この世には、様々な人種があり、暮らしているものです。目で見たモノだけが真実とは限らないのですよ、ふふふっ…」
「気味の悪い奴め、これでもくらえ!!」
シュババババッ
ライムは懐から手裏剣を取り出すと、勢いよく頭上にいたエマに投げつける。エマはクルリと身を翻し、それを全て避ける。その動作は空を飛んでいる鳥よりも軽く、早かった。
急降下すると一瞬でライムの目の前に立ち、エマよりも背の低いライムを見下ろしてクスリと笑った。
「テンプテーションなど、ご存じで?」
「なっ、何だ、テンプ?」
動揺し、後退するライムの瞳にエマは視線を合わせた。そして、エマは怪しげに瞳を見つめる。
グラッ…
一瞬意識が遠のき、ライムの体がフラリと揺れた。
しかしそれは一瞬で、何事もなかったかのようにライムは普通に立っていた。目の前には先ほどと同様、エマが静かにそこに立っている。
体が変化した様子もなく、攻撃されたわけでもない様だ。
「…」
ライムは警戒を強めるようにエマを睨み、クナイを両手に持って身構えた。
その時だった。
ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ…
「…っ??」
急に心臓が高鳴り、息苦しさのようなものが襲い出した。頬が紅潮し、痺れのような甘い感覚が全身を走り抜ける。
ガクンッ
両足に力が入らなくなり、地面に膝をついてしまった。
「…はぁっ…はっ、はぁっ……んぅっ…」
クナイから手を放し、両手が体を支えるように地面に付いてしまう。カクカクと腰が震え、尻が落ちる。
それを静かに見ていたエマがようやく口を開き、楽しそうに笑った。
「ふふふふふっ…、如何ですか?私は淫魔。テンプテーションこそ最大の攻撃なのです。この力はどのような生物にも効果があります」
「ふっ…ふっ…んっ…、ふっ、んうっ、あふっ…んんっ」
ライムは涙の滲む目でエマを見るが、それ以上の動きはもう出来なかった。
ズクズクとペニスが疼き、ズボンにヌルリと汁が滲むのがわかる。全身が快楽に染まり、痙攣が止まらない。しかし、何故か力が入らず、服を脱ぐこともペニスを扱くことも出来ない状態だ。
体を丸めて蹲るライムに近付き、エマがそっとその肩を押した。
ドサッ
「はうううっ、…ひあっ、あんんっ、あひっ、ひいんっ…んぅっ」
力の抜けた体がエマに押され、仰向けで大の字にされた。服越しにペニスが勃起していることを見て、エマが楽しそうに笑っている。ライムにとってはそれは、悪魔のような笑顔だった。
ジュクジュクと我慢汁が流れ、ペニスの先はズボンに擦れて気持ちがいい。
だが、動くことができない。ペニスをズボンから取り出し、扱きたくてたまらないのに、それが出来ない。
「んおおおおっ、んぐうううっ、だひたいっ、だぁひたぃいっ」
グジュングジュングジュン…
ズボン内部から卑猥な音が漏れ、ライムは狂ったようにブルブルと全身を痙攣させる。しかし、ペニスが射精するには今一つ刺激が足らず、絶頂までもう一歩、というところだった。
虚ろな瞳がグルングルンと左右を往復している。そろそろ思考までもが蕩け出してきたようだ。
エマがしゃがみ込み、その様子を間近で観察するようにじっと見ている。
「気持ちいいですか?苦しいですか?それとも両方?」
ライムの理性はそこで切れてしまった。
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