上 下
10 / 27

地獄にようこそ

しおりを挟む
「地獄にようこそ!」
 ハービーがおどけて乾杯の声を上げるのに合わせて、レイたちも高々とビール瓶を掲げる。知らない人間が聞けば、ほかに言いようがないのかと眉を顰めずにはいられない、何ともひどい掛け声だが、直線距離にしてわずか一〇〇〇キロ先に日本海軍の東南方司令部を睨み、敵航空部隊との空中戦闘さえ日常茶飯事なこのソロモン海においては、むしろ実にお誂え向きだとも思え、レイは皮肉な笑みに唇をゆがめた。
 ここは基地の中に唯一ある将校用のバーで、非番の際には酒も飲むことができる。お世辞にも仲が良いとは言えない陸軍と共用なのが何とも剣呑だが、余計ないざこざさえ起こさなければ、こんな最前線で酒を愉しむには充分すぎる場所だ。
 席はカウンターもテーブルもスタンド式で、そのテーブルの一つを、今はエリックを含めた四人で囲んでいる。
「今日は、僕のためにこのような会を開いて頂いてありがとうございます」
 そう言って、薔薇色の頬をにこり緩ませるエリックは、本当にフレスコ画の天使のようだとレイは思う。
 実際、黙ってさえいればこれほど愛らしい少年は他には例を見ないだろう。こんな海の果てで戦闘機のパイロットとして死線を彷徨うよりは、むしろ、どこぞのお屋敷でご婦人を相手に愛想を振りまいている方がずっと似合っていると、以前、乗艦していた空母で初めて会った時に抱いた印象は今もそれほど変わっていない。
 おほん、とクラークが勿体ぶったような顔で咳払いする。
「まぁ僕らとしても、こういう会を通じて戦友の気質や考え方、戦闘についての哲学を知っておくのは重要なことだからね。例えば――」
 言いながら、ハービーの肩にぽんと腕を回す。
「このハービーは、見てわかる通りド単細胞の無神経バカでね」
 だしぬけに貶されるかたちになったハービーは、口の端にソーセージを銜えたまま喚く。
「はぁ? てめ、それ喧嘩売ってんのか?」
「とまぁご覧の通り、すぐに頭に血がのぼるし見えすいた挑発にも簡単に乗ってしまう。残念なことに空に上がってもこの気質は変わらない。追いつけないと分かっていて急上昇するゼロを追う。しかも、勝てないと分かってドッグファイトに持ち込む……おかげで何度、エンストを起こして海に墜ちかけたか知れない。まぁ要するに、ドのつく大馬鹿野郎なのさ」
 いずれも太平洋の戦闘機乗りが〝3ネバー〟と称し、対ゼロを相手に禁じている戦闘方法だ。以前、アリューシャン諸島のアクタン島で不時着したゼロを鹵獲、研究した司令部が、その時のデータをもとに割り出したもので、今では太平洋を飛ぶ戦闘機乗りたちの常識となっている。それを、しかしハービーはあまりにも頻繁に破ってしまうため、隊長であるレイは常日頃頭を悩ませていた。もっとも、注意したところで聞く相手ではないけれども。
「てんめぇ、やっぱ喧嘩売ってンだろ、おいちょっと表に、」
「でも」
 いよいよいきり立つハービーの挑発を、クラークは、しかし平気な顔で受け流す。
「ここぞという時に躊躇いなく敵編隊にアタックする、無謀だか何だかわからない勇気と、狙った獲物には食いついたら絶対に離れない粘着質なスタミナは、間違いなく基地でも随一だ。見つけた敵はことごとく墜としてやるという無鉄砲なガッツもね」
「お、おう、そうか?」
 たった今までの剣幕が嘘のように、けろりと機嫌を良くするハービー。そんなハービーを、レイは羨ましいような憐れむような目で眺めた。そもそも今のクラークの言葉にしても、普通に聞けば褒めているわけでも何でもなく、むしろ皮肉の方が遥かにまさっているのだが、そこは、牛並みの脳味噌と言われて褒め言葉と取るハービーのこと。クラークがレトリックを尽くして仕掛ける巧妙な皮肉になどそもそも気付くはずもない。
 もっとも、こんな調子だから皮肉屋のクラークとも長く続いているのだろうが……
 が、次にクラークが口にしたのは、紛れもない称賛の言葉だった。
「ああ。実際、ハービーが斬り込んで敵編隊を攪乱してくれるおかげで、僕らも仕事がしやすくなっているという面もあるんだ。要するに、仲間の長所と短所を見極めることは、自分のマシンを熟知することと並んで、戦闘を有利に運ぶためにも重要なことなんだよ。――単純に、撃墜数だけで相手を評価するのではなくね」
 どうやら昼間の会話を密かに根に持っていたらしい。そんなクラークのささやかな当てこすりに、しかしエリックは天使の微笑みで応じると、横に立つレイの腕をぐいと引き寄せた。
「ご心配なく。僕は、アンダース大尉のことなら何でも知っていますよ。離陸の癖から急上昇、急降下前の予備動作、それに、空戦時に好んで用いる戦闘方法まで……ええ、何でも知っていますとも」
「できれば、僕らのことにもそれぐらい詳しくなってほしいんだがね」
「それは――嫉妬ですか?」
 相変わらずの天使の笑みでエリックは返す。
「嫉妬?」
 そう問い返すクラークは、こちらも相変わらず紳士の笑みを維持しているものの、すでにその瞳に侮蔑と苛立ちを滲ませつつある。一見、人当たりが良いように見えて、実は仲間内で最も好悪の激しいクラークは、一度でも悪い印象を受けると、それきり、その相手には絶対に心を開くことをしない。逆に、尊敬できる人間や好ましい相手には惜しみなく好意を向けるのだが、そのほとんどは悪戯や苦言の形を取るので、彼の人となりを良く知らない人間は大いに困惑させられる羽目になる。
 が、すでにしてクラークが、エリックに対してかなりの悪印象を受けているらしいことは、彼と同じ空で飛びはじめてまだ半年ほどしか経たないレイにもよく分かった。
 ロシア革命時にヨーロッパから逃れてきたユダヤ人の子孫で、また、従軍前に赴いた欧州で同胞への弾圧を目の当りにしたクラークにとって、他人種を極端に蔑むようなエリックの考え方はどうしても受け入れがたいものがあるのだろう。
 そのエリックの有色人種に対する偏見はかなり根深く、恐らくそれは、彼が南部の出身だということも強く影響している。南北戦争で北軍が勝利し、間もなく一世紀が経とうとする今も、ミシシッピーをはじめとする南部には有色人種への差別が根強く残っていると聞く。
 もっとも、その件については、〝あの〟カリフォルニア出身のレイも決して責められた口ではないが……
 開戦から半年後、レイは父の手紙を通じて、隣に住むマカベ一家が政府から立ち退きを命じられ、わずかな荷物を手に収容所に向かったことを報らされた。
 父は、戦争が終わるまで彼らの私物を預かることを申し出たが、キッペーの父は決して首を縦には振らなかったという。レイの両親も元は枢軸国からの移民で、まかり間違えば日本の協力者と見なされかねない。自分たちのせいで余計な疑いがかけられては申し訳ない――と、そう言い残して。
 彼らだけではない。当時、西海岸に住んでいた十数万の日本人は全て、内陸部の砂漠地帯に建てられた倉庫同然の収容所に連行され、今も吹き荒れる砂嵐の中で暮らしているという。ところが同じ枢軸国の人間であるドイツ人やイタリア人は、一部のスパイを疑われる例外を除いては、レイの両親がそうであるように普通の市民生活を送っている。
 この処遇の差が、一体、どこから来るのか。
 日本とは太平洋を隔てて接している。いつ攻められるかも分からないから、あらかじめ敵に利するような人間を排除しておこう――そういう理屈なら、大西洋越しに接するドイツにも当てはまるはずだ。
 結局、同じなのだ。あの頃、キッペーを虐めていた連中と。
 彼らはただ、黄色人種ということでキッペーら日本人を排除し、そして、市民としての存在を消し去っているのだ。あの時、教室でキッペーを無視した女教師と同じように。
 いや、彼らという言い方はこの場合卑怯だ。
 レイもまた同罪なのだ。そういう国に仕え、なおかつ兵士として戦う以上は。
「それはそうと、ハミルトン少尉」
 クラークの言葉に、ふとレイは我に返る。
「さっき、少尉が言っていた黄色い猿というのは――あのマカベ少尉のことかい?」
「ああ、そういう名前でしたね、確か」
 さも興味がない、という顔でエリックは肩をすくめる。そのくせ緑の瞳が明らかな嫌悪と侮蔑を宿しているのを、見逃すレイの視力ではなかった。
 その嫌悪と侮蔑が、いよいよレイの憂鬱を深くする。――そうだ。こういう国のために、こういう人間とともに自分は戦っているんだ……
「ええ。輸送船ではずーっと甲板で海を眺めていて、まるで親ザルから引き剥がされた子ザルみたいだなってみんなで噂していたんです。まぁ、眺めていたのは親ザルじゃなくて海の向こうにある彼の故郷だったんでしょうけどねぇ――あ、故郷といってもカリフォルニアの方ではないですよ。ふふふふ」
「彼が猿だというのなら」
 クラークが、低く押し殺した声でエリックの笑声を遮る。
「僕ら人類は、すべて霊長類ヒト科と呼ばれる猿の一種だ。違うかい?」
「でも、そのヒト科の中にも、優れた種とそうでない種というものがあるでしょう」
 さも当然のようにナチスばりの優生論を口にするエリックに、さすがのクラークもついに紳士の仮面を脱ぎ捨てる。が、それでもなおエリックは天使の笑みを崩さず、にこにことテーブルを見渡しているのが、かえってレイの目には異様に映った。
 テーブルに、何とも言えない冷ややかな空気が流れる。もはやレイでさえ、この空気を変える手立てを持たない――そうレイが匙を投げかけた、その時だ。
「は? 誰がアメリカ人だって?」
 だしぬけに、バーの入口で怒声がしてレイは振り返る。何やら客同士が揉めているらしく、早くも集まりかけた人垣越しに、睨み合うふたりの将校の姿が見えた。
 一人はレスラーのような巨漢の陸軍中尉。そしてもう一人、こちらに背を向けて立つ黒髪の将校は――
「キッペー!?」
 腕に取りつくエリックを振り払い、一目散に入り口へと駆ける。と同時に、夕食の時から感じつつも抑えていた疑問が一気に胸の内に噴出する。
 なぜ。どうしてこんなところにキッペーが?
 最後にキッペーと会ったとき、彼はまだ日本語新聞の会社に勤めていて、当局とはむしろ対立する立場にあったはずだ。その彼が――どうして陸軍の、それも、よりにもよって情報課に?
 考えられるのは、あの時点ですでにキッペーは情報部の人間として働いており、記者というのは新聞社を内部から監視するためのかりそめの姿だった――という、いかにもスパイ小説好みの筋書きだ。が、あのキッペーがそんな器用で卑怯な真似をこなせるとは、レイにはどうしても思えなかった。いや、思えないというより、単に信じたくなかっただけなのかもしれないが。
 少なくともレイの目には、あの日、彼が見せた記者としての使命感は、どうしても本物にしか見えなかった。自分の書く記事だけが、この国に住む日本人に未来を指し示せるのだと語ったあの言葉は、間違いなく本心から出たそれだったはずだ。
 となると、あの〝マカベ少尉〟とやらはキッペーとは別人なのか?
 言われてみれば、食堂に現れた〝マカベ少尉〟は、レイの知るキッペーとは明らかに雰囲気が違っていたように思う。少なくともレイの知るキッペーは、あんな、冷たく乾いた目の持ち主ではなかった。そう。あんな、氷原に置き去りにされた石ころのような……
 そんなことを延々考えつつ、人垣を掻き分け、どうにかバーの入り口に辿り着く。
 案の定、そこに立っていたのはキッペーで、彼より一回りも、いや二回りも巨大な体格の持ち主に真正面に向き合い、彫像のように立ち尽くしていた。といってもそれは、怯えて動けずにいるというよりは、逃げたくないから逃げずにいるといった様子で、そういえばこいつは、意外と頑固な性格だったなと今更のようにレイは思い出す。……もっとも、彼が本当にキッペーならばという但し書きつきではあるけれども。
「重ねて申し上げます。私は〝ジャップ〟ではありません。あなたと同じ、アメリカ陸軍に属する一将校です。将校である以上、中尉と同じくこの将校専用バーに入る権利を有していると思われます。違いますか」
「うるせぇ! いいから黙って出て行けこのクソジャップ! ここにはなぁ、てめぇみてぇな卑怯者に飲ます酒なんざ一滴もねぇんだ!」
 卑怯者というのは、日本海軍が仕掛けた真珠湾攻撃のことを指しているのだろう。あの奇襲攻撃によって、日本を、宣戦布告なしに敵を騙し討ちにする卑怯な国だと見るアメリカ人は今も多い。が、そのことでキッペーを責めるのはとんだ筋違いだった。この奇襲作戦のために最も涙を呑んだのは、ほかならぬアメリカ在住の日本人だったのだから。
 が、激昂した中尉に、そんな日系アメリカ人の辛い事情など理解できるはずもなく。
「このイエローがっ!」
 その巨大な拳を、ついにキッペーめがけて振り下ろす。
「やめろッッ!」
 そんな二人の間に、気づくとレイは立ちはだかるように飛び込んでいた。
 一瞬、顔面を壁のような風圧が襲い、思わずぎゅっと目を閉じる。さいわい予想された衝撃はなく、片目ずつそっと瞼を開くと、剛毛に覆われた巨大な拳が、レイの鼻先数インチでぴたりとその動きを止めていた。
「……拳を引け」
 中尉は、レイの略帽に縫いつけられた大尉の階級章を一瞥すると、チッと舌を打ち、いかにも悔しげに拳を収めた。同じ陸軍でなく海兵隊の上官に諌められたということも、中尉の不満を買ったのだろう。
 そんな中尉の憎々し気な顰めっ面を、レイは静かに、だが強く睨み据える。
「ここは、戦場の地獄を忘れて、ひととき静かに酒を楽しむための場所だ……それができない奴は、大人しくここを立ち去ってもらう」
「お言葉ですが大尉。こんなネズミ臭ぇガキがいちゃ、とてものんびり酒を愉しむって気にはなれないと思うんですがね」
 そうだ、そうだと人垣から野次が上がる。そんな彼らの野次を聞き流しながら、レイは自分の中の何かがどうしようもなく醒めてゆくのを止められなかった。
 こんな奴らと一緒に、俺は……
「と……とにかく彼は、俺たちと同じアメリカ軍の将校だ。差別的な対応は、決して……決して許さないし、俺が許さない」
 レイの言葉に、ふん、と中尉はつまらなそうに鼻を鳴らすと、太い肩を怒らせ、乱暴に人垣を蹴散らしながら廊下の向こうに消えていった。
 その背中が充分に遠ざかるのを見送ってから、すかさずレイは振り返る。
「大丈夫か?」
 そして――見た。
 ただでさえ白い顔を蝋のように蒼褪めさせたまま、じっと立ち尽くすマカベ少尉、もといキッペーの姿を。
「……あ、」
 とともにレイは愕然となる。
 間違いない。やっぱり、こいつはキッペーだ……
 いくら日本人の顔が見分けにくいといっても、その面影だけは絶対に見間違えることはしない。ほっそりとした玉子型の頬に、低いが形の良い鼻、柘榴のように真っ赤な唇と、大粒の、黒水晶にも似た澄んだ瞳……ただ、その瞳は今は小刻みに震えて、再会を喜ぶというよりは、何かに怯えているようでもある。
 その紅い唇が、小さく何かを口にする。それが、「レイ」と呼んでいるのだと気付いたその時、背後に何かが勢いよく飛びついてきた。
「大尉っ!」
 見ると、エリックがエメラルドの目を潤ませながらじいっとレイを見上げている。
「大丈夫でしたか大尉! お怪我は!?」
「あ、いや、俺は平気だ……」
 言いながら、さりげなく横目で伺う。見ると、すでにキッペーはレイに背を向け、人目を避けるように廊下の向こうに立ち去っていた。
「まったく、図々しいったらないですよ。お猿さんのくせに、こともあろうに将校バーに入ろうとするなんて。犬だってちゃんと躾ければ、行っていい場所とそうでない場所の区別ぐらいはつくのに」
 ぷりぷりと、まるでアップルパイにシナモンが効いていなかったことを怒る子供のようにエリックは腹を立てる。相変わらず吐き気を催すような差別思想と、それを語る無邪気さとの落差にぞくり悪寒を覚えたレイは、しかし、自分に彼を責める資格はないのだと気づき、一人、愕然となる。
 そうとも。結局、キッペーから見れば俺も同罪なのだ……
「それより、テーブルに戻って呑み直しましょう。ね?」
「あ、ああ……そうだな」
 テーブルに戻ると、すでにクラークの姿はなく、ハービーがつまらなそうに一人でビールグラスを傾けていた。
「クラークは?」
「ああ、あっちにいる」
 ハービーが顎で指す方を見ると、そこには、別のテーブルで陸軍将校の一団を相手にポーカーに興じるクラークの姿があった。
「カモってくるんだと。よく分からねぇけど、今夜はもう酒を飲む気にはなれねぇんだそうだ」
 確かに、クラークのポーカー好きと、その尋常でない強さは仲間内でも有名だったが、今夜に限って言えば、これ以上エリックの顔を見ながら酒を呑みたくないというのが本音に違いない。――が、レイとしては、今現在、自分の中にある胸の閊えを唯一理解してくれそうな相手を失ったことは手痛かった。
 エリックさえいなければ……とはいえ、そもそもエリックと彼らを引き合わせたのが自分である以上、結局、責めは自分にある。
「ところで大尉、さっきは何と言ってあの猿を追い払ったんです?」
 どうやらエリックの目には、レイがキッペーを追い払ったように見えたらしい。が、今のレイには、それを正す気力さえ残っていなかった。
「……とりあえず、呑み直すか」
 さりげなくエリックの腕を引き剥がそうとするが、今度は離しませんよと言わんばかりになかなか離れてくれない。仕方なく、レイは片腕にエリックをぶら下げたままカウンターに向かうと、バーテンダーに追加のビールを注文した。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

身代わり羊の見る夢は

BL / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:40

氷剣の皇子は紫水晶と謳われる最強の精霊族を愛でる

BL / 連載中 24h.ポイント:1,563pt お気に入り:9

きつく縛って、キスをして

BL / 完結 24h.ポイント:704pt お気に入り:223

オークション

BL / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:21

歌姫は若き王を落としたい

恋愛 / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:134

【R18】執愛の檻に囚われて

恋愛 / 完結 24h.ポイント:42pt お気に入り:73

悪魔の公爵

BL / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:69

【R18】かわいいペットの躾け方。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:262pt お気に入り:190

処理中です...