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-第七章-ウィンタースノー連邦-霊峰ウルフハウリング・後編~デグレアント帝国・前編-

-第七章五十三節 ハティの名前と懲りないフィロと熱望の眼差し!…-

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さて遂に今日から本格的に進軍が始まろうとするマサツグ達の話しなのだが、

ここで若干の閑話休題!…と言っても宿屋で目を覚ました所でいつも通り様に

脱皮をして行き!…それはシロやフィロを起こさずベッドから起きて!…

それもハティたった一人!…起きて居るか居ないかで出来る出来ないに関わる

と言ったしょうもない事で戸惑って居ると、まぁとにかく朝からハティと

二人きりで行動し出し!…宿屋の食堂へと向かって行く!…するとそこで

ちょっとした話しが始まり!…


__コッ…コッ…コッ…コッ…


「…ふっ…ああぁ~~……あぁ!…

…さぁて?…先に飯でも食っとくか…なぁ、ハティ?…」


この時二人は仲良く眠そうにしながら階段を下りる!…その際マサツグとハティは

共に欠伸して見せ!…まだ寝ているシロ達を余所にマサツグがふと思いついた様子で

色々と先に済ませておく事を口にすると、まずは朝食を食べよう!と薦めてハティを

呼ぶ!…するとそのマサツグの呼び掛けに対してハティもピクッと反応すると、

次には何かを考える様子で若干俯き!…そして階段の半ばあたりで突如足を止めて

見せる!…


「ッ!…ッ……」


「…ッ!…ハティ?…」


それは何か気に食わない事が有った様子で若干ムッとする様なそんな表情を

浮かべて見せると、ここでふとマサツグも気が付いた様子で脚を止め!…

と、次には付いて来て居ないハティの方へと振り向き出し!…そこでムッと

する様なそんな表情を浮かべているハティに!…当然如何した?と戸惑いの

言葉を掛けて行くと、そのマサツグの呼び掛けに対してハティももう一度

耳をピクッと反応をさせ!…そのムッとしている原因についてこう語り始める!…


「……ハティ…なんですね?…」


「ッ!…ふぇ?…」


と言うのも何かを気にしている事に違いはない感じでハティは自身の愛称を口に!…

そしてマサツグにその愛称について確認をし出し!…突如そんな確認をされた事で

マサツグは更に戸惑う事に!…当然何が何だか分からず!…もはや眠気など飛んだ

様子でその若干深刻そうにするハティの様子に困惑し出すと、進軍を前に魔王様マサツグ

タジタジ!…如何したら良いのかが分からなくなる!…するとその一方でハティは

更にヒントを出す様にある事を話し出すと、更にスッと考え込む様なそんな反応を

露わに!…


「…お姉様はシロなのに…ハティはハティ…」


「…え?…え??…」


その際次に引っ張り出して来たのはシロの話で!…ハティはお姉様はシロ!と

話し、ハティはハティ!とやはり呼び名を気にした様子を!…それは何か

引っ掛かりを感じさせる意味深な言い方をして見せ!…次にはチラッ?と

上目遣いでマサツグの事を見る!…そんな反応も露わにして見せ!…何かを

催促する様なそんな反応を更に見せると、そんな反応を見せられたマサツグは

二度困惑!…ただ戸惑いの言葉を漏らして行く!…そして未だ答えが掴めず

慌てる様なそんな素振りを露わにすると、ハティは最後!とばかりにポソッと

言葉を!…


「…名前…」


「ッ!…な、名前?…」


何でも気にしているのはこれ!とばかりに[名前]と呟き!…そして中々気付かない

マサツグに対してもこれまた膨れる様なシロと同じ不服感を露わにすると、

マサツグも漸くハティが何を気にしているのか?を理解した様子で言葉を復唱!…

何なら自信無さげに首を傾げる!…そしてその階段半ばで脚を止めるハティの顔を

覗き込むと、ハティはそのマサツグの目をジッと見詰めて更に文句の言葉を口に!…


「名前!…ズルいのです!…

お姉様はスコルティナなのにシロって呼ばれて!…

シグルーンお姉ちゃんはシルビィ!…あの狐さんもフィロって…

…いつ付けて貰えるんだろうって待ってたのに!…ッ~~!!!…

ハティはハティ!…何も無い!…ズルいのです!…

ハティも先生に名前を付けて欲しいのです!!…」


ハティ曰くマサツグからの専用の名前が欲しかった様子でズルい!と言い出し、

それは前々から気にして居たらしく!…何ならシルビィやフィロ?の事まで

引っ張り始め!…いつ付けて貰えるのだろう?と…期待して居た様子であった事を

話して行くと、服の裾をギュッと握って更にプクッと膨れる!…マサツグに

精一杯の反抗を見せる!…そして改めてハティがハティのままである事に対して

不服!と訴えると、マサツグに名前を求め!…と、ハッキリ言われてマサツグも

漸く理解を示し!…分かった所でホッとする様なそんな反応を露わにすると!…


「ッ!…あ、あぁ~!…そんな事!?…なぁんだ俺はてっきり!!…

…って、これ以上は止めて置こう…でも何でまた?…別にそんな名前なんて?…」


何か別の事を考えて居た様子で言葉を口に!…が、その事を最後まで言い切る事は

そのまま無く!…とにかくそのハティの要望に対して別に問題がない様子で返事を

すると、その際理由を求め!…と言うのも特別性が欲しかった事を重々承知するの

だが、如何にもそれとは別に何かが隠れている様に感じてしまい!…勿論ハティを

怪しむと言った事は無いのだが、如何にも気になり!…その真意について聞きたい!

とばかりに更にハティに視線を合わせると、ハティはビクッとしてモジモジ!…

途端に乙女になって見せる!…


「ッ!!…そ、それはぁ!!…ハ、ハティだって!…

せ、先生の事が…ッ~~~……」


「……ッ?…」


それこそ不機嫌である事を必死に表に出そうとクッと眉間にしわを寄せて見せる

のだが、マサツグの目を見るとドキドキしてしまい!…となるとその表情は徐々に

頬を染める事になって行き!…そして途端に逃げ腰になってしまい!…視線を

逸らして何とか体裁を保とうとするのだが、その声も徐々に弱く!…その際本音も

零して見せる!…しかし最後まで言い切る事が出来ずに日和ってしまうと、遂には

そのまま固まって動かなくなり!…と、一方でそんなハティの様子にマサツグも

戸惑い!…一体如何した?と…ただその固まるハティを見て不思議そうに首を傾げて

見せて行くと、このラブコメ?の波動を感じたのか!…今度はフィロがその場に

飛んで来る!…


__…ズダダダダダダ!!!…ピョイン!!…ヒュウウゥゥ!!!…ガバァ!!!…


「んぶぅ!?…」


それは二階の廊下を駆けて来る様に慌しい足音を響かせ!…そして階段の手前で

グッと足に力を入れると、次には踏み切ってマサツグへ向かい飛んで行き!…

それこそシロの真似をする様に一直線!…そしてマサツグの顔に抱き付く様にして

着弾して行き!…マサツグの顔に何とも柔っこい!…しかししっかりと質量の有る

何かが圧し掛かる様に襲い掛かると、マサツグも不意を突かれた事で思わず怯む!…

だが決して倒れずその場で踏ん張って意地を見せる!…そしてマサツグが何とか

耐え切った所でフィロもクルッとハティの方へ振り向き出すと、次には文句の言葉を

口に!…


__……クルリッ!!…ッ!?…


「…こりゃあぁ~~~!!!…

わっちの目の届かぬ所に行ったかと思えばこの様な事を!!…

…確かに側室は認めるが!!…本妻はこのわっちなのじゃからなぁ!?…

勝手は絶対に許さないのじゃあぁ!!!…」


「ッ!?…き、狐さんが飛んで来たのです!…」


その際フィロが突如背後から飛んで来た事でハティは当然戸惑い!…そしてこれまた

クルッとフィロが突如振り向いて来た事で二度驚き!…一方でフィロは腕を振り上げ

子供のよう!…宛ら箱乗りする暴走族の様に!…抜け駆けは許さない!と…自身が

しっかりとマサツグの本妻である事を訴え出すと、それ所ではないハティはただただ

戸惑い!…飛んで来た事に驚き続ける!…さて一方で飛び掛かられたマサツグは

と言うと、当然その飛んで来たフィロに対して逃がさないよう折檻を!…


__…スゥ…ガッシ!!…ッ!?…


「ッ!?…にょわぁ!!…な、何じゃ!?…ッ!?…」


ただ冷静にマサツグは徐にスッと音もなく両腕を広げて見せると、次には勢い良く

そのしがみ付くフィロの腰を捕まえに掛かり!…と、突如そんな動きを見せた事で

ハティも驚き!…当然掴まったフィロ本人も驚き!…次には一体何事!?と言った

慌て様を露わにすると、そこでマサツグの様子が可笑しい事にも気が付く!…

そして途端に青褪め始める!…一方でもう逃がさない!とばかりにフィロの腰を

掴むマサツグは響く様にして言葉を発し!…


「…フィ~ロォ~~?…」


「あっ…お、おはようなのじゃマサツグや♪…

して斯様にそうガッシリと掴まれては…わっちも離れるに離れられん♥…」


明らかにその響く様に聞こえる声と言うのは怒りを発し!…フィロもそれに

気が付くなり取り繕い!…そして何事も無い様にマサツグへ挨拶をして行き!…

更に誤魔化す様に甘えるそんな言葉も口にするが、当然それでマサツグの怒りが

落ち着く筈も無い!…何なら更に火に油を注ぐ結果となってしまう!…その際

更に逃がさないようマサツグもその腰を掴む手に力を入れると、折檻決定!と

ばかりにの言葉を口に!…


「…覚悟しろよ?…」


「ピィ!?…ッ!?…ッ~~~~!!!…」


ただ一言刑罰執行の言葉を発し!…スッとフィロを引き剥がしに掛かろうと

すると、フィロも恐怖を覚えてガッ!と…マサツグの頭を必死に抱え込む様に

してしがみ付く!…それは放したら死んでしまう!とばかりに是が非でも

離れない様子を見せると、プルプルと小刻みに震え!…だがマサツグはそんな

フィロを物ともしない様子で有り!…しがみ付かれた事で慌てる事は一切なく!…

ただ別のお仕置きを思い付いた具合にクッと逆にフィロのお腹を自身の口に

近付けて行くと…


__ッ!……クッ…ッ!?…ブフウウゥゥゥ~~!!!…


この時フィロの格好はその薄い浴衣一枚だけで、辛うじて隠れて居る!と言った

レベルの状態!…言わばお腹に対して全くのノーガードの状態であり!…

更に自らしがみ付いている事でより手薄!…マサツグもそれを利用してそのお腹に

グッと接近をして行くと、フィロも戸惑った様子でビクッと反応!…しかし遅い!

とばかりにある事をされる!…と言うのもマサツグはその近付いたフィロの

ノーガードのお腹に向けて思いっきり息を吹き掛けて行くと、それは密閉された

空間で出口を求めるよう息が至る所を吹き抜け!…


「ッ!?!?…にょわあああぁぁぁ~~~~!!!!」


「ッ!?…え?…え!?…」


するとその感覚にフィロは堪らず奇声を上げ!…ハティもその異音と悲鳴を耳にして

驚きを露わにして見せ!…しかしその肝心のフィロが何をされた様子と言うのは

ハティからだと全く見られず!…何ならピュアッピュアな様子で何が行われている

のかすら分かっていない!…ただハティは戸惑い言葉を漏らし続け!…一方で

フィロは頬を染めて!…慌てた様子でマサツグから逃げるそんな素振りを見せる

のだが!…


__ッ~~~!!!…ッ!?…ジッ!!…


{…クッ!!…この状態からの逃げは悪手!!…

手を放した瞬間引き剥がされ!!…そしてあの激しい折檻が!!…

…こうなれば耐えるしか他にあるまい!!…尻を叩かれるよりはマシ!!…

わっちの根性を見せて!!…}


思わず何も考えずに手を緩めた所で自身の腰に違和感を!…そしてチラッとだが

一瞬マサツグの鋭い眼光が視界に入り!…と、それを見てフィロも途端にハッ!と

我に返って行き!…それはここからの展開を冷静に判断し出し!…これは堪えるが

吉!と考え!…いや寧ろこれ以上はもうない事を更に考え耐えれる!と自身に言い

聞かせると、グッ!と堪えてマサツグの頭にしがみ付く!…しかしそんなフィロの

考えをマサツグは読んでいる様子で言葉を漏らす!…


「…なぁんて考えて居るかもしれんが?…先に言っておくぞ?…」


「ッ!?…ふぇ?…」


それこそフィロの考えが分かる様子で言葉を口に!…そしてもう賽は投げられた!

と言った様子で更に逃がさないよう手に力を!…この時言わずもがなそれは傍から

見るととても犯罪臭のする光景である一方、幸いな事に近くに誰も居らず!…

通報されると言った危険性も何処にもなく!…マサツグもそれを知って居る上で

さも全力で相手をする構えで見せると、フィロは戸惑いの言葉を漏らす!…そして

マサツグもここからが本番である様に更に話す!…


「ここで放しておけば後悔をする事は無かった!って…思う羽目になるぞ?…」


「ッ!?!?…ちょ、ま!!!…」


まるで後悔をさせる様に言葉を口に!…そして微かではあるがフィロのお腹は

微かな息の流れを感じ!…と、その言葉を聞いて更に慌て!…オマケにお腹に

感じる息の流れと言うのは息を吸っている!…次弾が装填されている事に

気が付くと、ただただ慌てる事しか出来なくなる!…そしてフィロがアワアワ

として居る内に発射させる!…そして今度はロングブレスでフィロのへそを

中心とすると、円を描く様に息を吹かれ!…


__…スゥ~!!…ブフウウゥゥゥ~~!!!…


「ッ!?!?…にゃわああぁぁぁ~~~~!!!!」


となると堪らずフィロはまた顔を真っ赤にして奇声を上げる事になってしまい!…

ただでさえこそばゆい息がお腹を襲って居ると言うのに更に追加で攻撃も感じ!…

と言うのもそれは腋や太腿を撫でる様にマサツグの息が駆け抜け!…フィロの産毛を

撫でてクシャクシャとした!…何か得体の知れない小さい物が這って居る様な

気持ち悪さを感じさせると、フィロは何かむず痒そうにとにかくモジモジとして

見せる!…しかしマサツグはその攻めの手を一切緩めようとはして見せない!…

となると宣言通りにフィロはそのまま後悔する事となって行き、終わった頃には

フィロはグデングデンに出来上がっており!…


__…数分後…


「…あっ♥…あぁっ♥……あっ♥…」


それは先程までの気持ち悪さがちょっとした快感に変わった様で、フィロの表情は

蕩けてマサツグの頭に捕まるのもやっとの様子を見せており!…しかし辛うじて

ギリギリの所でフィロは頭に掴まり続け、更にはマサツグもフィロの腰を掴んで

いる事で落ちる事は無く!…とにかくフィロは何時ぞやの擽り攻撃を受けた時と

同じ様に!…吐息交じりの声を漏らしながらピクピクと痙攣する事になって居ると、

その様子を見てハティがただただ困惑!…何なら若干引く様なそんな反応を露わに

する!…


「ッ!?…な、何なのですか…これ?…」


__…はひぃ~♥…はひぃ~♥……ズルンッ!!…


当然ハティにとって今までに見た事のない光景であって戸惑い慌てる事になり!…

そして自分よりも強い筈の狐がこうもアッサリお仕置きされた事でもう一つ困惑!…

何ならその狐も満更でもない様子で見せてはいけない表情を浮かべ!…とにかく

色々とカルチャーショックを受ける様に!…ハティが付いて行けない様子で今にも

ずり落ちそうなフィロの事を見詰めていると、次にはマサツグも動きを!…

フィロを引き剥がしに掛かって行く!…その際もうフィロに抗う力は当然残っても

居ない訳で、そのままズルンッ!と剥けるとマサツグのムッとした表情が露わに!…


「…ふぅ~……ったく!…急に飛んで来るじゃねぇっての!!…

…って、んん?…どしたハティ?…そんな奇妙なモンを見た様な顔をして?…」


「ッ!?…こ、これがお外の世界!!…ッ…」


「…え?…」


その際マサツグは呆れた様子で文句を口に!…そしてその駄目な顔をしている

フィロを抱え!…改めてハティの方へ視線を向けると、そこでさも化け物を

見る様な戸惑い様を露わにするハティの様子を!…その若干引いている反応を

目にして行く!…するとマサツグもそんなハティを見て途端に疑問を感じて

行くと、次には何がいけなかったのかを分かっていない様子で質問をし!…

と、一方で改めてこれが当たり前なのか!?とハティは驚愕!…明らかに誤解を

している様子で息を呑み!…そんな事を言われた事でマサツグもただ戸惑いの

言葉を漏らして行くと、とにかく一旦は食堂に!…そこで本来の話に戻って行く!…


__ワイワイ!…ガヤガヤ!…ッ!…コッ…コッ…コッ…


マサツグ達が食堂へ辿り着くと、一旦は適当な四人掛けテーブルを見つけて

其方へ移動!…この時何も考えずにマサツグが適当に椅子を選んで行き!…

フィロを降ろすよう椅子に座らせ…自身もそのアヘッて動かないフィロの隣に

腰掛けて見せると、そのマサツグの対面にハティも腰掛け落ち着きを見せる!…

こうして話し合いの場を整えて行く!…そしていざその件の話をしようと

マサツグがハティに視線を向けると、一方でここでザワザワとした異様な物を

見る視線を感じ!…


__…ッ!?…ドヨドヨ!…ザワザワ!…ザワザワ!…


と言うのもそれはフィロがその異様な視線を集めている原因の様で!…未だアヘッて

居ると言う点が気になるらしく!…いや何故アヘッて居るか?が物議をかもし!…

アレは何!?と言った様子で奇異な物を見る様な視線でチラチラ!と…しかしそんな

フィロへの視線など御構い無し!…その際フィロにはマサツグのTシャツを着せて

居り!…露出を抑えて座らせている事から大丈夫!と言った謎理論でその様子で

流して行くと、マサツグが改めてハティに質問!…その名前が本当に必要なのか?

どうかについて尋ねて行く!…


「…で、確か名前だったよな?…でもそれって本当に必要…」


「必要なのです!!!…」


それこそまるで会社の面接の様な感じでマサツグがハティに質問をすると、一方で

まるで禁忌の質問に触れたかのようハティがピクッと反応を!…その際マサツグへ

詰め寄る様にして席をバッ!と立って見せ!…机を叩いてさも当然である!と…

ジッとマサツグの目を見てムフンッ!と鼻息荒く主張をすると、そんな激しい反応を

見せるハティにマサツグも思わず戸惑ってしまう!…そして次には熱烈な要望を

感じた様子で悩み始める!…


「ッ!?…そ、そうか!…と言っても…うぅ~ん…」


この時とりあえず落ち着いて貰おうと両手を伸ばしドウドウとしながら戸惑って

見せると、それでもハティに返事をし!…すると次には腕を組み出し直ぐには

思い付かない様子を露わに!…何なら言葉もポロッと漏らし!…更には唸る様に

して悩み困った様な!…そんな表情を浮かべて色々ととにかく考える素振りを

見せて行くと、まずはある事を思い出す!…と言うのもその各々に名前を付けた

経緯を思い出し始める!…


{…シロの名前を決めたのだって…拾った時はまだ子犬だったからで…

…それにシロって名前も白いからって理由だし…

何ならフィロはフィロネウスって名前を一々呼ぶのがお吐露しいからだったし…

シルビィに至っては名付けたのは俺じゃねぇし!…

俺が付けたのをダサい!って文句を言われてリーナが名付けたからあの名前で…

…これって本当に俺が名前を付けて良い流れなのか?…うぅ~ん…}


当然まず最初に思い出すはシロの名前!…シロの名前を付けた経緯に至っては

シロの事をまだ何も知らなかった時の事で有った為、見たまんまから取って

付けた事を思い出し!…と、次には隣でアヘッているフィロの事をチラッと

見て!…フィロの名前に至ってはただの名前の略称である!と…一々フルネームで

呼ぶのが面倒だった事を思い出し!…愛称と言う態で考えてそれが定着した事を

更に思い出すと、思わずフフフ!と笑って見せる!…そして最後にシルビィに

至っては自分では無く、リーナが名付け親!と…何ならどの名前も考えた時に

周りから微妙な顔をされた事を思い出し!…とは言うが名付けられた方からは

文句は無く!…だがその事から本当に決めて良いのか?と…何かグレイスにも

申し訳ない様な!…そんな事を考えつつチラッ?とハティの様子を確認すると…


__……チラッ?…キラキラキラキラ!!…ッ!!…う、うぅ~ん…


そこにはめちゃくちゃ期待した様子でマサツグを一心に見つめるハティの姿が!…

目をキラキラと輝かせ!…尻尾もブンブン振ってシロと同じく風を起こすそんな

素振りを見せて居る様子が見受けられると、更にマサツグにも重圧が!…余計に

名前を付け難い!…或いは付けなくてはならない状況となってしまう!…

さてそうして腕を組みずっと悩んで見せて居ると、漸くここでフィロがハッ!と

我に返って!…


「……ッ!!…わああぁぁ!!…って、おりょ?…これは?…」


まるで悪夢から目が覚めた様に突如奇声を上げて見せる!…するとそんなフィロの

奇声に周りは驚き!…当然近くに居るマサツグとハティも!…その突然の奇声に

驚いた様子で思わず仰け反るそんな反応を見せて行くと、一方でフィロは今自分が

何処に居るのか?を確認するよう辺りを見回す!…そして自身が何故かマサツグの

Tシャツを着ている事にもふと気が付く!…しかしその隣ではマサツグが徐々に

平静さを取り戻して行くと、勿論フィロに対して文句を漏らし!…


「ッ~~~!!!…急に何なんだお前は!!…奇声を上げるな!!…

…ったくぅ!!…コッチは真剣に悩んでいるのに!!…」


「ッ!……なんじゃ~?…何をそんなに悩む必要が有ると言うんじゃ?…」


突然の事で驚いた!とフィロに文句を零して行き、その際呆れる様なそんな反応も

露わにして見せ!…何ならフィロに八つ当たりをする様なそんな言葉も口にすると、

その言葉を聞いてフィロはピクッと反応を!…と言うのも不思議そうに振り向き

出し!…マサツグの言葉に些か疑問を持った様なそんな返事を口にすると、シロに

似て来た様子で首を傾げる!…するとそんなフィロの言葉に対してマサツグも更に

言葉を続ける!…


「何を?って!!…そりゃあ~!!……ッ!……ッ…」


その際今の状況をそのままのテンションで口にしようとするのだが、何故か次には

スッと冷静になり出し!…それはまるで憑き物が付いたかの様な落ち着き様で!…

そこからスッと何か思いついた様なそんな表情を浮かべて行くと、その視線を

ハティに!…するとハティもそのマサツグの視線に気が付いた様子で反応をする!…

この時一度はビクッと若干驚いた様なそんな反応を見せるのだが、今度は察した

様子でハッ!と目を見開き言葉を口に!…


「…ッ!…せ、先生?…ッ!…も、もしかして名前!!…」


「ッ!…何じゃ?…お主には既に…

…ハティビィエール?…じゃったか?…と言う名前が有るでは…」


となると今度はそのハティの言葉にフィロが疑問を!…とにかく今この状況が

何を意味しているのか?が全く分からず!…ハティも記憶喪失になった様な?…

何か名前を求める様なそんな反応をしている事だけを察して行くと、既にもう

名前が有る!と言った様子でハティの名前を!…うろ覚えの様子で零して見せる!…

そしてマサツグに名前を付けて貰う必要がない事を続けて話すと、そのフィロの

言葉に対してハティがムッ!と膨れるなり反論を!…


「そうじゃなくて!!…先生の!!…先生の名前が欲しいのです!!…」


「……ッ?…益々言っておる意味が分からん!…

マサツグ、これは一体如何言う?…ッ!…」


勿論そんな事は分かって居る!とばかりにハティは両拳を握って腕を振り回し!…

宛ら駄々を捏ねる子供の様に!…となると意味が違う!と言ってマサツグが特別で

ある様に話しをすると、一方で益々フィロはその言葉で理解に苦しみ!…すると

今度は首を傾げて腕を組み悩んで見せ!…その際説明を求める様に戸惑った具合で

マサツグに声を掛けて行くと、一方でマサツグはハティを見詰めたまま固まって

おり!…次にはハティの新しい名前かポソッと零す!…


「…[ハク]!…」


「ッ!……はく?…一体何を?…」


「ッ!…え?…あ、あぁ!!…あぁ~っとだなぁ?…

どうもハティはシロとフィロに憧れている様でな?…

名前を付けて欲しいって?…」


ただ一言この時マサツグはハティを見詰めたまま[ハク]!と…それが新しい名前だ!

とばかりにジッと見詰め!…思わずニヤッといい名前が思い付いた様なそんな表情を

浮かべて見せると、更にフィロが茶々を入れる!…それこそハブられている事に

対して若干文句有り気に言葉を挿む!…その際もやはり何が何だか分かっていない

様子で話をすると、チラッと腕を組みながらマサツグを見詰め!…と、そんな視線を

受けてマサツグもハッ!と我に返り!…途端に今になって今如何言う状況なのかを

話し出すと、その説明も中途半端!…とにかくフィロは首を傾げる!…


「…ッ?…その説明だと余計に訳が分からんのじゃが?…

…要はアレか?…シロの奴やわっちの様に!!…

その体から溢れるカリスマ的な物に憧れておると!!…」


__フンスッ!!…ぽよよぉ~ん♥…ッ!?……ッ…


もはや寝起きの頭ではこの話をちゃんと理解するのは中々に難解なのか、

遂にはマサツグの話をひっくるめてフィロは勝手に自己解釈をし出し!…

と言うのも都合よく憧れて居る!と言う部分だけを切り抜いて行くと、

自分を立てる様に言葉を口に!…その際さすが自分!とばかりに踏ん反り

返り!…マサツグのTシャツがさも暖簾の様にフィロの胸に乗っかって

行くと、これまた違う意味で注目を浴びる!…一方でマサツグはツッコミを

入れる様に反論をする!…


「…やっぱり何も理解出来ていない様だね子狐ちゃん?…

そして今までにフィロからそんなカリスマを感じた事は無いんだが?…」


「ッ!?!?…にゃ!!…にゃにょおぉぉ~~~~!!!!…」


__ハクッ!…ハクッ!…ハクッ!……ッ~♪…


まるで小さな子供を相手にするよう呆れて見せると、言葉の刀で一刀両断!…

その際フィロに対して微塵もカリスマを感じた事がないよう言葉を続け!…

その容赦の無いマサツグの言葉に!…フィロもショックを受け!…同時に

怒りを覚えた様子でムッ!とした表情を浮かべると、マサツグに対して吠えて

見せる!…一方でハティはマサツグが付けた名前に心を打たれる!…

それは何度も噛み締める様に頭の中でエコーをさせると、次には気に入った

様子でクスッと笑みを浮かべ!…と、朝っぱらから三者三様の様子を露わに!…

一方でウェイターはその対応に困り!…一体如何したものか?と…その様子を

若干離れた距離から見詰めると、声を掛けるかどうかで戸惑うのであった!…

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