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先生は同性愛者
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夕映はとんでもなくいい事を思いついたとでも言いたげに目を輝かせている。
「私のことを好きになってほしいとは言いません。私も本気で荻乃先生のことが好きなので、先生が好きな人のことを無視するつもりはないですし。でも、私を連れてってくれたら少なくともカムフラージュにはなります」
「なるかもしれないけど……それはそれでまずいでしょ。きみ、俺の患者だってこと忘れてるよね?」
「忘れてません! それにパーティーの時には、私の主治医は渕上先生です!」
「そういう問題じゃないんだよ」
旭は、頭痛がした。目頭をぐっと指先で押さえ、頭を整理しようと試みる。
「それに、私は4月からこの病院の看護師ですよ? 試験受かるかわかりませんけど、ちゃんと勉強して合格します! パーティーは3月じゃないですか! 4月からお願いしますと挨拶をすればとても自然です」
満面の笑みをこぼす夕映に、旭は深く深く溜め息をついた。よくもまあ、そんなことが思いつくものだと半ば呆れる。
「先生の同期のお医者さんしかいないんですよね? それなら、就職するまで秘密にしてねって先生が言ってくれたらいいんです。そしたら今まで彼女がいなかったのも、元々患者だったから言えなかったんだなって皆納得してくれますよ」
「……変なところに頭が回るね。そしたら、小柳さんが毎度毎度、俺に告白してきた件はどう説明するつもり?」
「学校を卒業したらねってはぐらかされてたので、逃げられないように釘をさしたと私が言います」
夕映の周りには煌々と光輝く幸せのオーラが見えるようだった。
「私のことを好きになってほしいとは言いません。私も本気で荻乃先生のことが好きなので、先生が好きな人のことを無視するつもりはないですし。でも、私を連れてってくれたら少なくともカムフラージュにはなります」
「なるかもしれないけど……それはそれでまずいでしょ。きみ、俺の患者だってこと忘れてるよね?」
「忘れてません! それにパーティーの時には、私の主治医は渕上先生です!」
「そういう問題じゃないんだよ」
旭は、頭痛がした。目頭をぐっと指先で押さえ、頭を整理しようと試みる。
「それに、私は4月からこの病院の看護師ですよ? 試験受かるかわかりませんけど、ちゃんと勉強して合格します! パーティーは3月じゃないですか! 4月からお願いしますと挨拶をすればとても自然です」
満面の笑みをこぼす夕映に、旭は深く深く溜め息をついた。よくもまあ、そんなことが思いつくものだと半ば呆れる。
「先生の同期のお医者さんしかいないんですよね? それなら、就職するまで秘密にしてねって先生が言ってくれたらいいんです。そしたら今まで彼女がいなかったのも、元々患者だったから言えなかったんだなって皆納得してくれますよ」
「……変なところに頭が回るね。そしたら、小柳さんが毎度毎度、俺に告白してきた件はどう説明するつもり?」
「学校を卒業したらねってはぐらかされてたので、逃げられないように釘をさしたと私が言います」
夕映の周りには煌々と光輝く幸せのオーラが見えるようだった。
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