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第3章 絡まった糸をたぐり寄せれば編
流れるままに。
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左京にあった廃屋の屋敷から帰ってきて、三日。
主上より私の内裏復帰に関しての方針が決まったらしい。
主上いわく、菊華として入内するのであれば、皇后様の一族が後ろ盾になってくれるらしい。
藤原氏とは違う一族らしいが、主上の寵愛を一身に受けているので大内裏では、皇后陛下がきちんと管理をしているらしい。
両陛下揃って戻ってくるのを楽しみにしている。
とのことらしいがそれで、私は結局入内という形に収まったのだろうか?
首を傾げながら晴明様の話を聴きつつ、両陛下に感謝の念を送る。
「ということは、私は菊華として入内するのでしょうか?」
「表向きは、そうではあるが、時平としても動いて良いと許可はいただいておる。」
「晴明様、それは逆が良かったですが、まぁいきなり、皇后さまの遠縁の娘ですっていきなり現れたら、周りも疑うでしょうから、構いません。昭陽舎の北舎に住む形でいいのでしょうか?」
「恐らくそうなるじゃろう。春宮様が、菊華を忘れれず、強引に内裏に連れてきた。調度品などは一緒に選ぶという理由にするらしいので、入内に関しては、妃捺殿が準備でき次第すぐにでもということで、実は、春宮様がお越しになられておる。」
「・・・・・・え?春宮様が・・・?」
苦笑混じりに同意をされれば、さすがに頭が痛くなってきた。
晴明様が来てるというのであれば、来ているのでしょう。
ただ、絶対お忍びの格好出来てくれていない気がする。
陛下からの許可と、私からの申請というのも合わさって絶対〔春宮〕ということを全面に出してきていると思う。
「みんな聞いていたかしら?そういうことだから」
「「「はい」」」
「玄武。悪いけれど早急に入内の準備を。青龍、玄武を手伝って、そんなに持っていくものは無いと思うから。天后は朱雀と白虎に入内することになった事と、一度戻ってくるように伝達してくれるかしら?その間私は、春宮様のところへ行ってきます。着替えの準備ができたら教えて頂戴。」
動きやすいように壷装束を来ているので、晴明様に退出する旨を伝え、春宮様一行がいるという寝殿へ向かった。
寝殿へ入れば、春宮様と敦平様の二人しか居なかった。
私の姿を見た二人は、満面の笑を浮かべる。特に春宮様、琥珀に反応が似てきた気がする。
「久しぶりだな、」
「お久しぶりです。春宮様。入内をご了承くださいましてありがとうございます。って言いたいところですが、入内が返事を貰った当日ってどういうことでしょうか?」
「姫君、私は反対しました。日を改めた方が良いと。」
「敦平様、この姿の時は菊華でお願いします。真名は伝えれませんが、よろしくお願いいたします。理由も何となく分かるので大丈夫です。時平で戻れば良かったのですが、今回は両方で無いとちょっとダメみたいですので、私のワガママを聞いてくださり、ご迷惑をおかけいたしました。」
「とんでもない!失礼かと思いますが、本来の性別は、女性でよろしいのでしょうか?」
「もちろん。男の方が動きやすいので、時平として動いていただけですので。」
「俺を無視して話すな?」
「無視はしてませんわ。入内が急に決まったので今、準備を忙しておりますのでもうしばらく、お時間を頂戴到します。」
「お気になさらず。私達はお待ちしております。」
「宮様?内裏に戻りましたらしっかりお話しましょうね?」
にっこりと、笑を浮かべると同時に玄武がやってきたので、そのまま室へと戻り、正装に着替えることにした。
主上より私の内裏復帰に関しての方針が決まったらしい。
主上いわく、菊華として入内するのであれば、皇后様の一族が後ろ盾になってくれるらしい。
藤原氏とは違う一族らしいが、主上の寵愛を一身に受けているので大内裏では、皇后陛下がきちんと管理をしているらしい。
両陛下揃って戻ってくるのを楽しみにしている。
とのことらしいがそれで、私は結局入内という形に収まったのだろうか?
首を傾げながら晴明様の話を聴きつつ、両陛下に感謝の念を送る。
「ということは、私は菊華として入内するのでしょうか?」
「表向きは、そうではあるが、時平としても動いて良いと許可はいただいておる。」
「晴明様、それは逆が良かったですが、まぁいきなり、皇后さまの遠縁の娘ですっていきなり現れたら、周りも疑うでしょうから、構いません。昭陽舎の北舎に住む形でいいのでしょうか?」
「恐らくそうなるじゃろう。春宮様が、菊華を忘れれず、強引に内裏に連れてきた。調度品などは一緒に選ぶという理由にするらしいので、入内に関しては、妃捺殿が準備でき次第すぐにでもということで、実は、春宮様がお越しになられておる。」
「・・・・・・え?春宮様が・・・?」
苦笑混じりに同意をされれば、さすがに頭が痛くなってきた。
晴明様が来てるというのであれば、来ているのでしょう。
ただ、絶対お忍びの格好出来てくれていない気がする。
陛下からの許可と、私からの申請というのも合わさって絶対〔春宮〕ということを全面に出してきていると思う。
「みんな聞いていたかしら?そういうことだから」
「「「はい」」」
「玄武。悪いけれど早急に入内の準備を。青龍、玄武を手伝って、そんなに持っていくものは無いと思うから。天后は朱雀と白虎に入内することになった事と、一度戻ってくるように伝達してくれるかしら?その間私は、春宮様のところへ行ってきます。着替えの準備ができたら教えて頂戴。」
動きやすいように壷装束を来ているので、晴明様に退出する旨を伝え、春宮様一行がいるという寝殿へ向かった。
寝殿へ入れば、春宮様と敦平様の二人しか居なかった。
私の姿を見た二人は、満面の笑を浮かべる。特に春宮様、琥珀に反応が似てきた気がする。
「久しぶりだな、」
「お久しぶりです。春宮様。入内をご了承くださいましてありがとうございます。って言いたいところですが、入内が返事を貰った当日ってどういうことでしょうか?」
「姫君、私は反対しました。日を改めた方が良いと。」
「敦平様、この姿の時は菊華でお願いします。真名は伝えれませんが、よろしくお願いいたします。理由も何となく分かるので大丈夫です。時平で戻れば良かったのですが、今回は両方で無いとちょっとダメみたいですので、私のワガママを聞いてくださり、ご迷惑をおかけいたしました。」
「とんでもない!失礼かと思いますが、本来の性別は、女性でよろしいのでしょうか?」
「もちろん。男の方が動きやすいので、時平として動いていただけですので。」
「俺を無視して話すな?」
「無視はしてませんわ。入内が急に決まったので今、準備を忙しておりますのでもうしばらく、お時間を頂戴到します。」
「お気になさらず。私達はお待ちしております。」
「宮様?内裏に戻りましたらしっかりお話しましょうね?」
にっこりと、笑を浮かべると同時に玄武がやってきたので、そのまま室へと戻り、正装に着替えることにした。
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